『ザ・ゴール』に学ぶ! 仕事の生産性を上げる考え方:第2回 会社のゴール
こんにちは、サプライチェーンマニアの瀬崎健です!
突然ですが、あなたの会社は今、どちらに向かって走っていますか?
このコラムでは、エリヤフ・ゴールドラット博士の金字塔『ザ・ゴール』を道しるべに、「仕事の生産性をどう高めるか?」を、現場目線で、じっくり掘り下げていきます。
会社のゴールは、やっぱり「利益」だ! でも、どうやって?
前回は、「会社のゴールってなんだっけ?」という原点に立ち返り、「会社の目的は利益をあげること」という、シンプルかつド直球な教えをご紹介しました。
「知ってるよ!」という声が聞こえてきそうですが、今回はさらに一歩踏み込みます。
その利益をどう考え、どうやって最大化し続けるのか?
その鍵となるのが、「売上」「コスト」「継続性」という3つのキーワードです。
ちょっとだけ社長気分で、会社のゴールをグッと見つめ直してみましょう!
まず、利益の公式は、みんな知っているとおりです。
利益 = 売上 − コスト
とってもシンプル。
でも、ゴールドラット博士はここに、隠し味を加えるべきだと説いています。それが「継続性(サステナビリティ)」です。
なぜなら、一時的に利益を出すことって、案外簡単だったりするからです。
人気商品の品質をちょっとだけ下げてコストを抑える。
人件費を極端にカットする。
こんな荒療治をすれば、短期的には利益が増えるかもしれません。
しかし、どうなるでしょうか?
品質が落ちれば、リピーターは減る。
ブランドの信用も失われ、長い目で見れば売上は落ちていく。
ベテラン社員が去れば、ノウハウが失われ、教育が回らなくなる。
つまり、大切なのは「利益を出し続けること」。
一発の花火ではなく、「永続的に輝き続ける星」になること。
これこそが、『ザ・ゴール』が示す真のゴールなのです。
🔑 ゴールを構成する3つの要素を分解する
会社の真のゴール「利益を出し続けること」には、3つの要素が必要です。
売上(呼吸): 売上がゼロでは利益は出ません。しかし、売上はあくまで手段です。コストを上回る売上がなければ赤字。たくさん売ることと、儲けることは似て非なるものです。
コスト(出血): コスト管理は「止血処置」です。無駄は削るべきですが、必要な教育や設備投資をケチると、将来の売上や継続性を損ないます。「必要な投資はケチらない」バランスが重要です。
継続性(体力): 一時的な利益に満足せず、利益を出し続ける「体力と習慣」が必要です。『ザ・ゴール』が示すように、ボトルネックを見つけ改善し続ける、継続的改善(カイゼン)こそが、永続的な利益の鍵となります。
社員一人ひとりの仕事は、「利益を出し続けるゴール」にシンプルに貢献できます。
鍵は、「自分の仕事が売上・コスト・継続性のどれに関係しているか」を常に意識することです。
例えば、直接売上を生まない「報告書」も、正確で意図をもって書かれていれば、継続性の高い戦略や、他部署のコスト減、将来の売上増につながります。
もし「形だけ」「誰も読まない」と適当に処理すれば、それは単なるコスト増(時間の浪費)です。
会社が求める作業には、必ずゴールとのつながりがあります。そのつながり、つまり「この一手は未来の利益につながる」という視点を見つけ出すことで、仕事は主体的で面白いものに変わります。
スループット = 売上 − 真の変動費
在庫として倉庫に眠っている製品ではなく、「売れたもの」だけがスループットになる、というのがポイント。
生産活動と売上のあいだにズレがある場合、この「スループット」という概念が、本当の利益はどこで生まれているのか? を見抜くのに、とても役立ちます。
本日のまとめ:バランス感覚こそが問われている
会社のゴール=利益を出し続けること=売上 × コスト × 継続性。
この3つの要素は、どれか一つを極端に伸ばせば良い、というものではありません。
「短期的な利益を追うのか」「中長期的な成長」を狙うのかによって、バランスの取り方も変わってきます。
今日の利益を取りに行くのか?明日の可能性に投資するのか?
このバランス感覚こそが、経営だけでなく、私たち現場の仕事においても、常に問われているのです。
次回は、テーマを「あなた自身のゴール」に移します。
あなた自身のゴールが見えてくると、仕事はもっと主体的で、面白くなってくるはずです。そこにこそ、生産性を上げる最大の鍵があるのです。
まだ読んだことがない方は、漫画版もあるので、ぜひ手に取ってみてくださいね!
それではまた次回!
