見出し画像

SCM用語:プロモーション(販売促進戦略)

サプライチェーン・マネジメント(SCM)において、販売促進の活動は、商品の認知度と工場の動かし方を左右する、とても大切な要素です。

サプライチェーンで使われる専門用語をわかりやすく解説するシリーズ。
今回は「プロモーション(販売促進戦略)」です。

そもそも、プロモーションって何?
一言でいうと、「商品の魅力を伝えて、お客さんに買ってもらうためのきっかけ作り」です。
テレビCMやSNSでの発信、お店での値引きキャンペーンなどがこれに当たります。

この考え方が注目されたのは1960年代のことです。
マーケティングの基礎となる「4つのP」という仕組みの中で、商品の存在を世の中に知らせるための強力な手段として、その重要性が示されました。
「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販促)」の4つです。

今回はその「Promotion」です。

正しい方法でアピールすると、商品の価値が多くの人に伝わります。 その結果、お店に足を運んでもらい、一気に売上を伸ばせるという効果があります。

あなたが「いちご大福」を販売する担当だとします。
話題作りのために、有名なインフルエンサーに「この大福、もちもちで最高!」と紹介してもらうことにしました。
これがプロモーションです。

発信された直後、スマホを見た人たちが一斉にお店やネット通販に押し寄せます。
いつもは1日に10個しか売れない大福が、突然100個も売れるようになります。
認知が広がって大成功に見えますよね。

でも、ここからがSCMの視点で重要な「一歩踏み込んだ話」です。

プロモーションは、良くも悪くも「需要の波を無理やり作り出す行為」です。

100個の注文が来たのに、お店に10個しか在庫がなければ、
残り90人のお客さんをがっかりさせてしまいます。
チャンスを逃すだけでなく、会社の信頼も失ってしまいます。

逆に、大慌てで材料をたくさん仕入れて工場をフル稼働させたのに、ブームが数日で終わってしまったらどうなるでしょうか。
今度は売れ残った大量のいちご大福が、すべてゴミになってしまいます。

SCMで「全体最適」を考えるとき、最も危険なのは、販売部門が現場に何も言わずに「明日から大々的なキャンペーンを始めます」と決めてしまうことです。

プロモーションを打つときは、事前に「どれくらい売れそうか」の予測を立て、工場や倉庫、トラックの手配をすべてセットで準備しなければなりません

プロモーションとは、単なる広告や値引きの技術ではありません。 仕入れからお届けまでの「すべての現場のスイッチを一斉に入れる合図」なのです。

いいなと思ったら応援しよう!