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SCM用語:品質コスト

サプライチェーン・マネジメント(SCM)において、品質顧客満足と企業収益の鍵を握ります。

ただし、品質の追求とそれに伴うコストのバランスをどう取るかが、実務上の重要な課題となります。

この「品質にかかわるコスト」を体系的に把握し、管理するためのフレームワークが品質コストです。

これは、1950年代にアメリカの品質管理専門家であったジョセフ・M・ジュラン博士らによって提唱され、その後、フィリップ・クロスビーによって体系化されました。

目的は、単にコストを削減することではなく、隠れた損失(失敗コスト)を可視化することにあります。

品質コストは、大きく「失敗コスト」「 統制コスト」に分けられます。


📉 1. 失敗コスト(Failure Costs):最大の隠れた損失

失敗コストとは、品質基準外によるすべての損失です。

  1. 内部失敗コスト: 製品が顧客に届く前、社内で欠陥が発見されたために生じるコスト(手直し、廃棄費用など)。

  2. 外部失敗コスト: 製品が顧客に届いた後に欠陥が発見されたために生じるコスト。

特に外部失敗コストは、無償保証、クレーム対応、返品、ブランド毀損、訴訟などにつながり、内部コストよりも桁違いに大きく企業の存続を脅かす可能性があります。

そのため、同じ失敗であっても、できるだけ外部に出る前に発見し、対処することが極めて重要です。


📈 2. 統制コスト(Control Costs):品質を守るための投資

統制コストとは、製品やサービスが品質基準を満たしていることを確実にするために、企業が意図的に支払うコストです。これは「予防コスト」「評価コスト」に分かれます。

予防コストは、不良品をそもそも作らないために事前に投資するコストであり、最も戦略的な投資と言えます(例:従業員研修、サプライヤー監査、設備の予防保全)。

一方、評価コストは、製品が基準を満たしているかを確認する(検査する)ためにかかるコストです(例:受け入れ検査、最終検査、検査設備の維持費)。


⚖️ 品質コスト管理の鍵:最適バランスの追求

品質コスト管理の鍵は、予防・評価を適切に行うことで、内部失敗・外部失敗を減らすことです。
予防や評価で事前にコストを使うことで、それ以上の損失を防ごう、という攻めのコスト管理です。

この品質コストの4分類を理解し、どのコストに投資し、どのコストを削減すべきかというトレードオフを適切に判断することが、全体最適のために不可欠です。

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