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【独学note🌏】財政拡張と期待インフレがもたらしうる『悪いクラウディング・アウト』の懸念と今後の日本経済の行方🗾:English News 26/05/23

今回の英語ニュース📢

本稿で取り上げる時事通信の
English Newsは下記の通りです💛
英語の学習の一環として、足下の
世の中の情勢に対する理解を深めていきましょう!

【10-Year JGB Yield Surges above 2.7 Pct amid Fiscal Concern】
The benchmark yield on 10-year Japanese government bonds soared as high as 2.730 pct in Tokyo interdealer trading on Friday amid concerns about the country's fiscal deterioration and inflation.

The 10-year JGB yield hit its highest level since May 1997, according to Japan Bond Trading Co.

JGBs came under selling pressure as the administration of Prime Minister Sanae Takaichi has reportedly begun considering a supplementary budget to finance energy subsidies.

"Against a backdrop of market wariness over fiscal expansion and other factors, the long-term interest rate could reach 3 pct within this year," said Katsutoshi Inadome, a senior strategist at Sumitomo Mitsui Trust Asset Management Co.

The bond market was also weighed down by concerns about accelerating inflation, as the de facto blockade of the Strait of Hormuz in the Middle East is expected to persist.

出所:https://sp.m.jiji.com/english/show/47683

English Topics🌏

benchmark yield:指標利回り
10-year Japanese government bonds (JGBs):10年物日本国債
soar:急騰する
interdealer trading:ディーラー間取引
amid ~:~の中で
fiscal deterioration:財政悪化
inflation:インフレ

hit the highest level:最高水準に達する
according to ~:~によると
selling pressure:売り圧力
administration:政権
supplementary budget:補正予算
finance:資金を賄う
energy subsidies:エネルギー補助金

against a backdrop of ~:~を背景に
market wariness:市場の警戒感
fiscal expansion:財政拡張
long-term interest rate:長期金利
reach ~:~に達する
strategist:ストラテジスト、戦略家

be weighed down by ~:~に圧迫される
accelerating inflation:加速するインフレ
de facto:事実上の
blockade:封鎖
Strait of Hormuz:ホルムズ海峡
persist:継続する

surge as high as ~:~まで急騰する
amid concerns about ~:~への懸念の中で
hit the highest level since :~以来の最高水準を付ける
come under selling pressure:売り圧力にさらされる
begin considering ~:~の検討を開始する
finance ~:~の財源を確保する
against a backdrop of ~:~を背景として
reach ~ within this year:年内に~へ達する
be weighed down by ~:~によって重しとなる
be expected to persist:継続すると予想される

出所

記事の論評:高まる「インフレ」と「財政懸念」の双子の悪魔

本記事は、高市政権による補正予算の検討という
「財政拡張」の動きと、中東のホルムズ海峡封鎖の
長期化という「供給ショック」が重なり
債券市場で激しい国債売り(金利上昇)が
起きたことを示しています📝

ポイント①:財政規律への市場の「不信任投票」

政府債務が過去最高の1,343兆円に達している
最中でのさらなる補正予算の検討は、市場に
「日本の財政は本当に持続可能なのか」
という強い猜疑心を植え付けたのではないでしょうか。
国債のプレミアム(上乗せ金利)が上昇したことは
市場による財政規律への不信任投票を意味する
といっても過言ではありません。

ポイント②:ストラテジストが予測する「年内3%」の現実味

長期金利3%という水準は、企業の設備投資
住宅ローン、そして政府の利払い費を
一変させる臨界点にあると言えるでしょう。
これまでの超低金利環境を前提とした
日本経済のモデルが、完全に崩壊しつつある
ということを示唆しています💴

財政拡張と期待インフレのIS-LM・AD-AS統合モデル

中小企業診断士試験において高得点を狙うため
今回の事象をマクロ経済学のフレームワークを
用いながら、大枠を作ってみようと思います。

拡張的財政政策と「フィッシャー方程式」

長期金利上昇を理解するうえで重要なのが
名目金利・実質金利・期待インフレ率の関係を
示すフィッシャー方程式になります!

$${r = \rho + \pi^e}$$

ここで、$${r}$$は、名目金利、$${\rho}$$は実質金利
$${\pi^e}$$は期待インフレ率を意味します。

今回のホルムズ海峡封鎖による原油価格高騰は
輸入インフレを通じて将来の物価上昇期待($${ \pi^e \uparrow }$$)を
押し上げているものと推測されます。

さらに、日本政府がエネルギー補助金のため
補正予算を編成し、追加国債発行を検討していることが
「財政悪化懸念」を強めています。
その結果、国債市場ではリスクプレミアムが上昇し
実質金利($${ \rho \uparrow }$$)にも上昇圧力が
かかっていると理論的に解釈できますね。

つまり整理すると期待インフレ率の上昇($${ \pi^e \uparrow }$$と
国債リスクプレミアムの拡大($${ \rho \uparrow }$$が
同時進行したことで、名目長期金利($${ r \uparrow }$$)も
急騰していると整理して考えることができます。

IS-LM・AD-ASモデルによる「クラウディング・アウト」の再定義

政府が補正予算によって財政支出を拡大すると
$${ IS }$$曲線は右方へシフトします。

伝統的な$${ IS-LM }$$モデルでは、以下の経路で
クラウディング・アウトが発生してしまう
ということが理論的に分析できます。

$${ 現時点の水準:国民所得Y_0,金利r_0\\   \\\text{政府支出 } G \uparrow \;\longrightarrow\; IS \text{ 曲線が右方シフト} \;\longrightarrow\; \text{国民所得 } Y_1 \uparrow\\  \\  \\ \;\longrightarrow\; \text{貨幣需要の増加}  M^D \uparrow  \;\longrightarrow\; LM \text{ 曲線も右方シフト} \;\longrightarrow\;\text{金利 } r_1 \uparrow\\    \\   \\   \;\longrightarrow\; 投資I  \downarrow \longrightarrow\; IS \text{ 曲線が左方シフト}\;\longrightarrow\; \text{国民所得 }Y_2 \downarrow\\    \\※Y_2 < Y_1 =Crowding  out }$$

しかし今回のケースでは、単なる
貨幣需要増加だけでは説明しきれません。
市場では、財政拡張、政府債務増大、国債増発に
対する警戒感が強まり、「日本国債の信認低下」が
今まで以上に意識されているのではないでしょうか。
その結果、国債売り(国債価格の急落)
長期金利の上昇、リスクプレミアムの拡大が同時に
発生しており、これは従来型$${ IS-LM }$$の枠組みを
超えた「債券市場主導型の金利上昇」と解釈しても
あながち間違いではないのではと思います。

つまるところ、現在懸念されているのは
「景気が十分拡大しないにもかかわらず
金利だけが上昇する」という
“悪いクラウディング・アウト”が、今後の
日本経済で発生してしまうということです!

AD-ASモデルで見る「スタグフレーション圧力」

今回の本質は、総経済の需要($${ AD }$$)の拡大よりも
総供給($${ AS }$$)のショック」にあります。
ホルムズ海峡封鎖による原油価格高騰は
企業の生産コストを押し上げに繋がります。
これは、フレームワーク上
短期総供給曲線(Short-run$${ AS }$$)を
左方へシフトさせることに繋がります。

$${AS \leftarrow \quad (\text{左方シフト}) }$$

その結果、市場では「物価上昇($${ P \uparrow }$$)」と
「実質国内総生産の低下($${ Y \downarrow }$$)」が
同時に進行する
スタグフレーション的圧力が
発生しうるということが理論的に懸念されます💦

総じて、現在の日本経済は
財政拡張による$${ AD }$$立て直し(右方シフト)圧力
エネルギー高騰による$${ AS }$$収縮(左方シフト)の圧力が
同時に発生しているという著しく複雑な局面であり
「高インフレ + 経済停滞の懸念」という極めて
難しい舵取りを迫られているのです。

WACC上昇と投資判断の変化:金利3%時代の財務戦略

長期金利の上昇は、企業の資本コストを
直接押し上げることに繋がるでしょう。

$${WACC = \frac{E}{D+E}R_e + \frac{D}{D+E}R_d(1-t) }$$

リスクフリーレート($${ R_f }$$)の上昇は
$${ CAPM }$$(資本資産価格モデル)を通じた
株主資本コスト($${ R_e \uparrow }$$)の上昇
借入金利の上昇による負債コスト($${ R_d \uparrow }$$の
双方を引き起こすことに繋がりますので、結果として
加重平均資本コスト($${ WACC \uparrow }$$)を
急上昇させてしまう可能性があります💴

その結果、設備投資の正味現在価値($${ NPV }$$)の
計算において、この割引率が大きくなるため
$${ NPV }$$は大きく低下し、従来は採算が
取れていた投資案件でも「投資不適格」と
判断されるリスクが一層高まってしまいます😢

したがって、このような局面において
企業に対して、ハードルレート(最低必要収益率)の
再設定
や、投資案件の厳格な再評価
キャッシュフロー($${ CF }$$)重視経営への転換の
必要性をより的確に提言するための
知見や能力が求められるでしょう!

今回のテーマは、一見すると「長期金利上昇」という
金融ニュースに見えますが、その背後では
地政学リスク、エネルギー価格、政府債務
期待インフレ、そして企業経営が複雑に
つながっているということを整理してみました。
重要なのは、こうしたマクロ経済の変化が
最終的には中小企業の資金繰りや設備投資
さらには私たちの生活コストにまで
波及していくという点を考えていくことです。
だからこそ、中小企業診断士試験においても
“理論を暗記する”だけではなく、“現実経済を
どう読み解くか”がますます重要になっていきます。
今後も、ニュースの裏側にある経済メカニズムを
IS-LMやAD-AS、財務分析などのフレームワークを
用いながら、深掘りしていきたいと思います!
「なぜ金利が動くのか」
「なぜ企業経営に影響するのか」を一緒に
考えながら、経済を“点”ではなく“線”で理解できる
視点を、これからも共有していきたいと思います😊

本日のアウトプットはここまでとします😊

【本稿の性質と配信目的】
非営利・学習目的の明示
: 本コンテンツは、中小企業診断士試験合格を目指す個人による「知の体系化」と、マクロ経済学・財務・法務の各理論を実社会の最新事象へ適用するトレーニングを目的とした非営利のアウトプットです。
特定の投資推奨や金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

【著作権および情報の取り扱い】
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出典を明記し、引用部分と本稿の独自解説部分を明確に区別することで、著作権法上の公正規範を遵守しています。


【内容の正確性と試験対策上の位置付け】
理論と現実の乖離
: 記載された経済モデル(フィッシャー方程式、WACC、IS-LM等)は、一定の仮定に基づく抽象化された理論です。
現実の金融市場は、市場心理や突発的な政治的要因など、より複雑な変数に支配されるため、理論通りの推移や結果を保証するものではありません。
試験の妥当性: 最新の出題傾向に配慮していますが、本稿は公式な模範解答ではありません。
診断士試験の準備にあたっては、必ず公的機関が指定するテキストを主教材としてください。

【責任の制限(免責)】
結果に対する責任の否認
: 本稿の情報に基づいて、利用者が投資(株式・為替・債券等)、融資契約の締結、経営戦略の決定等を行った結果、生じたいかなる損害についても、投稿者は一切の責任を負わないものとします。
最終判断の留保: 金融市場は秒単位で変動します。
本情報の利用にあたっては、必ず公的な最新統計(財務省、日本銀行、日本相互証券等)を確認し、ご自身の責任と判断において行動してください。
専門家への相談: 具体的な経営判断や財務上の実務判断に際しては、中小企業診断士、税理士、公認会計士等の国家資格を有する専門家への個別相談を強く推奨します。

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