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一人で抱え込む経営者が成長で頭打ちになる理由

こんにちは。安定収益の作り方について、起業や副業に関する考え方を配信している柴田謙吾です。

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「自分がやったほうが、結局は早いんですよね」

経営や事業の相談を受けていると、本当によくこの言葉を耳にします。人に頼むより自分でやったほうが速いし、品質も間違いない。任せて失敗されるくらいなら、はじめから自分でやってしまおう。そう考える方は、決して少なくありません。

その気持ちは、私も痛いほど分かります。なぜなら私自身が、長いあいだまさにそのタイプだったからです。ですが、いくつもの仕事を抱え込んでパンクしかけた経験をへて、いまははっきりと感じていることがあります。それは、一人で抱え込む経営者は、どこかで必ず成長が頭打ちになるということです。今日は、なぜ私がそう考えるようになったのか、自分の体験を交えてお話ししたいと思います。


「自分でやったほうが早い」の落とし穴

まずお伝えしたいのは、「自分でやったほうが早い」は、短期的には本当のことが多い、ということです。

慣れた人が自分の手でやれば、確かに速いし、品質も安定します。人に教える時間も、やり直しのリスクもいりません。だからこそ、つい自分で抱え込んでしまうんですよね。

ですが、ここに落とし穴があります。自分でやったほうが早いという理由ですべてを抱えると、事業の規模は「自分一人が動ける時間」で頭打ちになってしまうんです。一日は誰にとっても24時間しかありません。どれだけ優秀でも、自分の手だけで回している限り、その上限を超えることはできない。私は、ここに気づくまでにずいぶん遠回りをしました。

すべてを抱えた私が、倒れかけた話

正直に言うと、独立してしばらくの私は、何もかも自分でやっていました。

営業も、実務も、見積もりも、請求書づくりも、お客様への細かい連絡も、全部です。人に任せる時間があったら自分でやったほうが早い。そう本気で思っていましたし、何より「自分が一番分かっている」という妙な自負もありました。

その結果どうなったか。仕事は増えていくのに、自分の時間はどんどん削られ、夜も休日もずっと何かに追われている状態になりました。新しいことを考える余裕などまったくなく、ただ目の前の作業をさばくだけの毎日。事業は忙しいのに、不思議と前には進んでいかないんです。

かつて適応障害を経験している私は、このとき、また同じ場所に戻りかけている自分にハッとしました。抱え込むことは美徳ではなく、むしろ自分も事業も止めてしまう原因なのだと、身をもって思い知ったんです。

手放すことは、無責任ではない

任せる、手放すと聞くと、楽をしている、無責任だ、と感じる方もいるかもしれません。ですが私は、むしろ逆だと考えています。

経営者が本当に向き合うべき仕事は、目の前の作業をさばくことではなく、事業をどこへ進めるかを考えることです。自分にしかできない判断や、未来をつくるための時間。そこに集中するために、ほかの誰かに任せられることは手放していく。これは、無責任どころか、最も責任ある選び方だと思っています。

・自分でなくてもできることは、人に任せる
・繰り返し発生する作業は、仕組みにする
・自分にしかできない判断に、時間を集中させる

こうして手を空けるからこそ、経営者は本来の役割を果たせるようになります。すべてを握りしめている手は、新しいものをつかむことができないんですよね。

「任せる」と「丸投げ」は違う

ここで一つ、大切なことをお伝えしておきます。それは、任せることと丸投げすることは、まったく別物だということです。

「自分でやったほうが早い」と言う方の多くは、過去に任せて失敗した経験を持っています。ですがよく聞いてみると、それは任せたのではなく、ただ放り投げていたケースが少なくありません。何をどこまでやってほしいのかを伝えず、判断の基準も共有しないまま渡してしまえば、うまくいかないのは当たり前なんです。

本当の意味で任せるというのは、相手が動けるように準備を整えることです。目的を伝え、ゴールを共有し、どこまでは任せ、どこからは相談してほしいのかを決めておく。最初こそ手間はかかりますが、一度この土台ができれば、自分の手を離れても仕事は回っていきます。急がば回れ、です。

仕組みにすれば、もう一度教えなくていい

もう一つ、抱え込みから抜け出すうえで欠かせないのが、仕組みにするという発想です。

毎回その場のやり方で進めていると、人が変わるたびにゼロから教え直すことになります。これでは、いつまで経っても自分の手から離れません。そこで、繰り返し発生する作業は手順を書き出し、誰がやっても同じ結果になるようにしておく。これが仕組み化です。

たとえば見積もりの出し方、お客様への初回連絡の流れ、トラブルが起きたときの対応手順。こうしたものを一度かたちにしておくだけで、自分が毎回かかわらなくても品質が保てるようになります。仕組みは、いわば「もう一人の自分」を増やしていく作業なんですよね。最初に時間を投資する価値は、十分にあります。

抱え込みを手放す、最初の一歩

とはいえ、いきなりすべてを任せるのは難しいものです。私自身、最初から大きく手放せたわけではありません。

おすすめしているのは、自分がいま抱えている仕事を一度すべて書き出してみることです。そのうえで、「これは本当に自分でなければできないか」を一つひとつ問いかけてみる。すると意外なほど、自分でなくてもよい作業が紛れていることに気づきます。

まずはその中から、いちばん手放しやすいものを一つ、誰かに任せるか、仕組みにしてみる。小さな一歩で構いません。一つ手放せたという経験が自信になり、次の一歩につながっていきます。世の中は人と人との信頼で成り立っています。任せた相手が応えてくれる経験を重ねるほど、抱え込まなくても事業は回るのだと、心から思えるようになるはずです。

まとめ

一人で抱え込む経営者は、どこかで必ず成長が頭打ちになります。「自分でやったほうが早い」は短期的には正しくても、事業の規模を自分一人の時間に縛りつけてしまうからです。私自身、何もかも抱え込んで倒れかけ、かつての適応障害の場所に戻りかけた苦い経験があります。

手放すことは無責任ではなく、経営者が本来の役割に集中するための、最も責任ある選択です。ただし、任せることと丸投げは違います。目的とゴールを共有して土台を整えること、そして繰り返す作業を仕組みにして「もう一人の自分」を増やしていくことが、抱え込みから抜け出す鍵になります。

もし今、すべてを自分で背負って前に進めない感覚があるなら、その荷物は一人で抱え続けなくてもよいのかもしれません。手放した先にこそ、あなたと事業が伸びていく余白が生まれます。まずは一つ、手放すことから始めてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました~

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