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誰のための䞀貫性か。「䞀貫性」を目的別に敎理しお芋えた"空癜"。


デザむナヌずしお長らく「䞀貫性が倧切だ」ずいう蚀説に觊れおきたした。それを吊定したいわけではありたせん。向き合っおいる事業があり、届けたい人がいたす。文脈によっお䞀貫性の意味は倉わりたす。その蚀葉を倧切に扱っおいるデザむナヌには、そのデザむナヌの珟実がありたす。

ただ、挠然ず「䞀貫性」ずいう蚀葉を䜿い続けるこずぞの違和感が、ずっずありたした。

䜕のための䞀貫性なのか。誰に向けた䞀貫性なのか。その問いを飛ばしたたた「䞀貫性が重芁だ」ず語るこずぞの、どこか宙に浮いたような感芚。その違和感の正䜓をようやく敎理できた気がしお、この文章を曞いおいたす。




"らしさ"は蚀語化できるのか

タむミヌの黄色#FFD700を䜿い、ロゎずキャラクタヌを配眮すれば、「タむミヌらしさ」の最䜎限は担保されたす。それは確かです。その芁玠は「これはタむミヌである」ずいう目印になりたす。

しかし、写真・むラスト・フォント・コピヌ・Tone of Voiceなど 「芋た瞬間にどんな感情になるか」を圢成するあらゆる芁玠は、曖昧で䞍確実に混ざり合う倉数ずしおデザむナヌの前に立ち塞がりたす。デザむナヌの人数が増えおいくずき、この状況を改善しようず蚀語化されるものがデザむンフィロ゜フィヌやブランドガむドラむンです。

瀟内でデザむンフィロ゜フィヌを策定したずき、「安心」「ポゞティブ」ずいった蚀葉がありたした。あらゆる斜策を包括するために、自ずず蚀葉は抜象に寄る。それ自䜓は正しい。しかし、そもそも䌁業の "デザむンらしさ" を蚀語化するこずは、本圓にできるのでしょうか。

むしろ、"デザむンらしさ" ずは蚀語化するものではなく、積み重なった衚珟の䞭から「立ち䞊がるもの」「浮かび䞊がるもの」ではないでしょうか。生きおいる人栌を定矩できないように。蚀語化ずは、蚀語化しなかった蚀葉を削ぎ萜ずす行為でもありたす。


ガむドラむンが"むレギュラヌ"を生む構造

フィロ゜フィヌの策定時、あるデザむナヌから質問がありたした。「サむトAはこのフィロ゜フィヌに沿っおいないように芋えるが、どうか」。察しお回答者は「サむトAはむレギュラヌです。斜策ごずに届けたい人が異なるため、適宜チュヌニングが必芁」ずのこず。

双方の蚀いたいこずは分かりたす。しかし、これは構造的な矛盟です。蚀語化した途端に「守るこず」が目的ずなり、本来の問い "誰に䜕を届けたいのか" が埌景に退いおしたいたす。そしお「むレギュラヌ」ずいう蚀葉で䟋倖を凊理し続けるこずになりたす。

ただ、ここで誀解したくないこずがある。フィロ゜フィヌを策定するずいう行為自䜓は「型を぀くる」こず。型がなければ、型砎りはできない。衚珟における軞がひず぀定たったこずは確かです。問題はフィロ゜フィヌの存圚ではなく、それが「䜕のための型か」を問い続けられおいるかどうかだず思っおいたす。

むレギュラヌが存圚するこずは、刀断の軞が共有されおいないサむンです。フィロ゜フィヌが機胜しおいないのではなく、フィロ゜フィヌに問わせおいる問いがそもそもずれおいるのかもしれたせん。


䞀貫性を"目的別"に分解する

違和感の正䜓が少しず぀芋えおきたした。「䞀貫性」ずいう蚀葉に、耇数の意味が混圚しおいたのです。

1぀めは、届けたい人に届けるための䞀貫性。マヌケティングにおける認知・興味・関心の芳点。ブランドカラヌやロゎが「これはタむミヌである」ずいう目印ずなり、届けたい人の心に印象を怍え付けたす。toBの業界別法人ぞ、toCの倧孊生・䞻婊・シニアぞ。「誰に届けるのか」を起点に、衚珟はチュヌニングされたす。それはむレギュラヌではなく、圓然の蚭蚈です。

そしおこの芳点は、デザむンの衚珟だけでは完結したせん。その顧客が察峙する業界特有の課題や特城で語られるコンテンツが必芁です。誰に届けるかが決たれば、䜕を届けるかも問われる。届ける䞀貫性は、コンテンツず衚珟の䞡方が揃っおはじめお適切に機胜したす。

2぀めは、組織の䞭でデザむナヌが同じ方向を向くための䞀貫性。デザむナヌが増えるずき、刀断の軞を揃えるための装眮ずしおガむドラむンやフィロ゜フィヌが機胜したす。これは組織蚭蚈やマネゞメントの話であり、アりトプットの芋た目を揃えるこずが目的ではない。たた、個々の矎意識や、意匠から受け取る感情たでをガむドラむンで蚀語化するこずは容易ではありたせん。この問いは次の蚘事で扱いたいず思いたす

そしお3぀めは、䜓隓の䞀貫性。初めおサヌビスを䜿うナヌザヌが、初回から迷わず行動できる。「次に䜕をすればいいか」が自然に分かる。このむンタラクションやフロヌ蚭蚈の䞀貫性は、ナヌザヌが盎接觊れるものであり、䜓隓の質そのものに盎結したす。ただ、これも「どう蚭蚈するか」以前に、「誰がどう刀断するか」ずいう問いを抱えおいたす。

次回の蚘事で扱う内容
タむミヌの黄色・ロゎ・キャラ・NotoSansずいうガむドラむンを遵守しおデザむンを぀くった1ずしおも、「物流䌁業の担圓者にサヌビスの䟡倀が䌝わるのか2、アカりント開蚭→初回掲茉→継続ずいう行動に至るのか3」ずいう問いには答えられない。


2軞で敎理するず、空癜が芋えおきた

目的別に分解した䞀貫性を2軞で敎理

さらに敎理するため2぀の問いを立おたした。

誰に向いおいるか
▶ 組織の内偎デザむナヌ・事業
▶ 組織の倖偎ナヌザヌ

䜕に䜜甚するか
▶ 認知・印象ぞの䜜甚
▶ 行動・刀断ぞの䜜甚

2軞に3぀の䞀貫性を眮き盎す
✅ 届ける䞀貫性倖偎 × 認知・印象
✅ 組織の䞀貫性内偎 × 認知・印象
✅ 䜓隓の䞀貫性倖偎 × 行動・刀断
✅ ヌヌヌヌヌヌ内偎 × 行動・刀断←ここが空いおいる


空いおいた象限。"意思決定の䞀貫性"

"䞀貫した意思決定"が必芁だった

「デザむナヌ自身が刀断に迷わないための䞀貫性」。それがこの空癜の名前です。

組織がデザむンの䞀貫性を語るずき、倧抵「䜕を䜜るか」の話になりたす。ガむドラむンもフィロ゜フィヌも、アりトプットの芋た目や印象を揃えるための装眮です。結果の䞀貫性を担保しようずしたす。

しかし珟堎のデザむナヌが実際に悩むのは「䜕を䜜るか」ではなく、「どう刀断するか」です。この斜策はブランドカラヌを倖しおいいか。ここはナヌザヌに寄せるべきか、事業に寄せるべきか。このコピヌは明るくすべきか、真剣みを出すべきか。そのビゞュアルは「らしい」のか「らしくない」のか。

これらはすべお "プロセスの話" です。結果が出る前に、デザむナヌが毎回盎面する刀断の連続。刀断の軞が個人に委ねられおいるずき、デザむナヌが10人いれば10通りの刀断が生たれたす。アりトプットが偶然揃っお芋えるこずはあっおも、それは䞀貫性ではなく、偶然の産物です。

この象限を蚭蚈しないたた「䞀貫性」を語るこずに、私はずっず違和感を持っおいたのだず思いたす。


結果ではなく、プロセスを揃える

意思決定する軞を統䞀させる

意思決定の䞀貫性が共有されおいないず、䜕が起きるでしょうか。

レビュヌのたびに「なぜこうした」ずいう議論が生たれたす。デザむナヌが自分の刀断を説明しきれず、レビュアヌの感芚で差し戻されたす。刀断の根拠が属人化し、特定の人がいないず決められなくなりたす。新しいデザむナヌが参画しおも、答えは暗黙知の䞭にしかありたせん。これは1人のデザむナヌの問題ではなく、刀断の構造が蚭蚈されおいないこずから生たれる組織的な問題です。

ガむドラむンを厚くしおも、これは解決したせん。ガむドラむンは結果を定矩したすが、刀断のプロセスを定矩しないからです。「こう芋せなさい」ずは曞いおある。「䜕を優先しお刀断しなさい」ずは曞いおいない。

必芁なのは、刀断の順序ずしお共有された"問い"です。ルヌルではなく、問い。たずえば「このデザむンでナヌザヌは迷わず動けるか」「届けたい人に䟡倀が䌝わるか」「今の事業フェヌズず衚珟の匷床は合っおいるか」「タむミヌである最䜎限の芁件を満たしおいるか」。

これらが優先順䜍ずしお揃っおいれば、アりトプットの芋た目が倚少違っおも、刀断のプロセスは䞀貫しおいたす。むしろ、プロセスが揃っおいるからこそ、斜策ごずの衚珟のチュヌニングが、むレギュラヌではなく「正しい蚭蚈」ずしお説明できたす。


タむミヌが今いるフェヌズ

事業フェヌズによっお、䞀貫性の重み付けは倉わりたす。

今から認知を獲埗しおいく事業であれば、印象に䜜甚する䞀貫性 "届ける䞀貫性" ず "組織の䞀貫性" が盞察的に重芁になりたす。たず「知っおもらう」「芚えおもらう」が先だからです。

タむミヌはすでに倚くの人に知られるサヌビスになったず感じたす。あらゆるメディアやSNSで名前を聞きたす。認知は積み䞊がっおきたした。

だからこそ今、問われおいるのは「芋おもらう」から「行動しおもらう」ぞの転換です。初めおタむミヌを䜿うワヌカヌさんが、初回から掻躍できる職堎に出䌚える。そしおリピヌトしおもらえる。それが目的であり、顧客䟡倀であり、事業䟡倀に盎結する理由です。タむミヌが存圚する理由そのものだず蚀っおもいいず思っおいたす。

この転換期においお、デザむナヌに求められる刀断の耇雑さは䞊がっおいたす。ナヌザヌの文脈・事業の文脈・組織の文脈を同時に読みながら、毎回の斜策でチュヌニングを重ねおいく。その刀断を支える軞が共有されおいなければ、組織は䞀貫性を語りながらも、バラバラに動き続けおしたうでしょう。

意思決定の䞀貫性を蚭蚈するこず。それが今、最も切実な課題だず思っおいたす。


"誰のための䞀貫性か"を問い盎す

「䞀貫性」ずいう蚀葉ぞの違和感の正䜓は、その蚀葉が目的別に分解されないたた䜿われおいるこずにありたした。

ブランドカラヌずロゎは、最䜎限のらしさを構成する柱です。それは倉わりたせん。しかし、それだけでは「行動しおもらえるデザむン」には届きたせん。䜓隓の䞀貫性が、ナヌザヌを適切に導きたす。意思決定の䞀貫性が、組織を適切に導きたす。そしお事業フェヌズが、どの䞀貫性を今重くすべきかを教えおくれたす。

䞀貫性ずは守るものではなく、目的に向かっお蚭蚈するものです。「誰のための䞀貫性か」を問い盎すこずが、その蚭蚈の出発点になりたす。

この問いを持ち続けるこずが、デザむナヌずしお向き合っおいる事業ぞの、誠実な姿勢だず今は思っおいたす。




いいなず思ったら応揎しよう