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彼岸花(雑談025)


「彼岸花」


秋になると人に話したくなる出来事があります。太宰治、特に「人間失格」を読むと自殺をする人がいるという話を聞いて以来、怪談みたいで興味はあるものの一方では自身にも当てはまりそうで怖くて読まずにいたのが十代後半、意を決して読んだのが二十歳くらいで今も健在、無用の恐怖に怯える自身の愚かさに笑いが込み上げてきます(笑)。要するに読んでも昔の言葉やその時代を表わすアイテム等が散らばる文に理解が追いつかなかったのが理由で繊細や感受性以前の問題、学力が足らず幸いでした(苦笑)。死と「人間失格」の結び付き、それを信じてしまうのはいい歳をして子供らしいですが、幼い頃は尚更で同じように怯えていたのが彼岸花です。赤い花、八月が終わり九月くらいから道のわきで勝手に咲いてる彼岸花、幼稚園に通っている最中かそれ以前、近所に暮らすいくつか歳上の女の子がそれを見て話し出したのは「この花を触ると金太郎になってしまうんだよ」というナンセンスな発言でした。金太郎、つまり、斧を持ってお尻が丸出しの赤いふんどしみたいな服を着た男の子です。その女の子がその情報をどのように入手したかは不明ですがおそらく共通の見た目の赤に引っ張られて姿を変えた発言だったのは確実です。それを聞いて一生涯、罰ゲームみたいに笑い者にされる姿で過ごさないといけないと思うと耐え難く怖かったです。抗っても次第に金太郎の姿へ戻ってしまうイメージ、童話であるようなことを想像していました。結果的に言ったことは嘘になるので女の子は地獄に落ちることにしばらくの間は怯えていたことでしょう(笑)。


◾️この記事の背景に流れている音楽
赤い薔薇/エレファントカシマシ
赤いスイートピー/宮本浩次

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