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貸すなら最初は、いつも『神ゆび』

好きな本を紹介したいと思ってる。

単純に、それだけなんだよね。

何読もうかなと思ってる人の参考になれば嬉しい。

『神様がくれた指』 佐藤多佳子 新潮文庫

ストーリーは、主人公のスリ青年『辻』が刑務所から出た日に、占い師の青年(見かけ女性)『昼間』に出会い、その後、不思議な共同生活がはじまる(時代背景は20世紀末、社会人に続いて高校生達もケータイを持ち始めたくらいの時期)。

↑こんなストーリーだけ書いたって、面白さがちっとも伝わんないね。

この小説の良さの1つは、読んだ人は大抵、『辻』と『昼間』のことを好きになってしまうことだと思う。

でも『辻』を好きになるのってマズいんだ。
彼は職業犯罪者だから。

読後、スリに対する見方が少し変わってしまう(肯定的に。これ、ちょっとマズいでしょ?)。

知り合いの高校生の子に、好きな小説とか貸してた時期があったけど、『神様がくれた指』は貸せなかったよ。

絶対ハマるってわかってたから。
悔しかったけど。

多感な時期に、犯罪に少しでも肯定的な影響を与える可能性がある本を貸すのは、大人として罪深い気がした。責任取れんし。

(私、本が与える影響力を過剰に信じ過ぎているだけなのかな?)

青春ものが得意な作家で、好きで読んでいたけど、この話だけはスリ物ってことで、しばらく食わず嫌いで手に取らなかった。
でも読んでみたら、先生の作品の中で1番好きになってたよ。

この先生、前から男の描写が上手いなーって思ってたけど、この作品で不良描写も上手いとわかった(漫画だとジョージ朝倉先生の男描写も、すごいと思ってる。男のそんなとこまで観察してるの?って)。

不良の描写が上手くない女性作家はセリフで表現するけど、
佐藤多佳子先生は、それ以外のところで表現する。
不良っぽいセリフなんて要らないんだね。
先生カッコいい。

↑うまく紹介できたとは、とても思えないけど、読み始めたらページめくるの止まらない人も多いと思う。

あとタロット占いに興味持つ人も。

ブックオフで100円で売ってることも多いので、気が向いたら。

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