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税収84.2兆円と個人株主9200万人「好景気の1年」の光と影

7月3日の日経新聞に、気になるニュースが2つ並んでいました。
「国の税収、過去最高84.2兆円」と「個人株主、過去最多9198万人」。
一見バラバラな話に見えますが、実はどちらも"同じ1年の好景気"から生まれた数字です。今日はこの2つを、家計目線でじっくり読み解いていきます。

📊 国の税収、6年連続で過去最高の84.2兆円

2025年度、国が集めた税金は84兆2000億円ほどになる見通しです。前の年より約9兆円多く、6年連続で過去最高を更新します。理由は3つ。

法人税+3.8兆円(21.7兆円) 企業業績の好調が背景
消費税+1兆円(26兆円)    物価上昇と底堅い消費が背景
所得税+4兆円(25.3兆円)  賃上げが背景

💬 ここで立ち止まって考えたいこと

消費税と所得税の増加、実はこれ、私たちの生活と直結しています。
物価が上がれば、その分そのまま消費税も増えます。例えば1回の食料品の買い物が6000円から1万円になったとしたら、増えた分にかかる消費税(軽減税率8%)は、そのまま国の収入になります。賃上げも同じです。会社ががんばって給料を上げてくれても、その分は所得税として一部が国に戻っていきます。

つまり、物価が上がるだけで、私たちの収入や資産が本当に増えていなくても、税収は自動的に増えていく構造があるということ。これは経済の世界で「隠れ増税(インフレ税)」と呼ばれる現象に近いものです。「国が丸ごと取っている」というより、気づかないうちに負担が積み上がっている——そう捉えると、税収が過去最高というニュースも、少し違って見えてきませんか。

📈 個人株主、初めて9000万人を突破

東京・名古屋・福岡・札幌の証券取引所の発表によると、日本株を持つ個人株主は延べ9198万人。前年より839万人増え、12年連続の増加で初めて9000万人を超えました。

背景にあるのは、AI・半導体銘柄に引っ張られた株価上昇(日経平均は25年度に4割上昇)と、NISAを使う若い世代の参入です。ちなみに株主数の増加分のうち263万人は、1株の値段を下げる「株式分割」の効果。株を買いやすくする企業側の工夫も後押ししています。

ちなみに、株を一番多く持っているのは個人(17.4%)ではなく、外国法人など(34.7%)。日本の株高の恩恵を、一番多く受け取っているのは海外投資家という側面もあります。

💡 資産運用、始めるなら大事にしたいこと

貯金だけでは、将来を守ることも、今を楽しく生きることも難しくなる時代です。だからこそ資産運用は「やった方がいい」ではなく「ぜひやってほしい」もの。ただし無理は禁物。生活に困らない範囲で、長期でじっくり取り組むこと。途中でやめてしまうと、積み上げてきた意味がなくなってしまいます。

わからないことはプロに相談を。ただし、あなたの状況を聞かずに商品だけを勧めてくる人、その後の付き合いが続かない人は避けましょう。資産運用は一生もの。一生付き合える相手を見つけることが何より大切です。

⚠️ 株主が増えるほど、狙われる人も増えている

資産運用に関心を持つ人が増えるのは嬉しいことですが、同時にSNSを使った投資詐欺も急増しています。
警察庁の発表(2025年5月末時点)によると、SNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は10,905件、被害額は492.4億円。前年の同じ時期と比べて、件数は約1.5倍、被害額は約2.7倍に膨らんでいます。


SNS型投資・ロマンス詐欺の被害額推移(各年5月末時点)

よくある誘い文句は「暗号資産」「未公開株」「FX」「絶対儲かる」「著名人が指導」など。簡単に儲かる話、すぐに増える話は、まず疑ってください。資産は時間をかけてゆっくり育てるもの。「増やすこと」と同じくらい「守ること」を大事にしましょう。

🔗 2つのニュースをつなげてみると

税収も株主数も、過去最高。同じ「企業業績の好調」という一つの現象が、国に入れば税収、家計に入れば株式資産という、2つの顔になって表れています。

ただし、その恩恵が均等に行き渡っているとは限りません。物価高は気づかないうちに私たちの税負担を増やし、株高の恩恵の多くは海外投資家が受け取っています。数字の"すごさ"だけで満足せず、「自分の生活にどれだけ返ってきているか」を、これからも一緒に確かめていきましょう。


最後までお読みいただきありがとうございます!!

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