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ひとり、喫茶店

書こうと思っていることは色々あるけれど、なぜかどれも書く気が起きない。

でも何か書かないとこのまま消えてしまいそうな気持ちになるから、今日はのんびりとあまり考えずに書く。

好きな喫茶店のはなし。

札幌、本日快晴。

2026年4月16日札幌大通

街中で見る雲ひとつない空。
こんなに良い天気なのに、なぜだか今日は気分が晴れない。

そういう日もあるか。
そのまま特に目的もなく歩いた。

きれいに晴れてはいるが、風が吹くとまだ少し肌寒い。

マフラーを巻いてくればよかったかな、と考える。

でも周りを見るとそんな恰好の人は誰もいない。

やはり巻いてこなくてよかった。
今日は人にまぎれたい気分だ。

こうも空が青いと、ずっと上を向いて歩きたくなる。
そうして歩くと人混みも気にならない。

たくさんの人の中にまぎれたいが、人混みは意識したくない。

そんな気分。


街中に来ると、大体いつも立ち寄る喫茶店がある。

Caféひので 看板

札幌中心部、地下鉄大通駅の改札を抜け、地上へ出る階段の途中にある喫茶店、Caféひので。

考えごとをしたいとき、逆に何も考えたくないとき。
誰かと待ち合わせをするとき、今日のように一人で、何もしたくないとき。

そんな大体どんな場面であっても、ここ何十年かお世話になっている。


創業は昭和46年。
開業時からずっとこの場所にあるらしい。

入口のショーケースに並んだ食品サンプル。
レトロな内装、落ち着いた雰囲気の薄明るい照明。

年齢も性別も目的も全くバラバラな客層。
店内は静か過ぎず、うるさ過ぎず。

空間を満たす珈琲と煙草の香り。
その中に漂う、いかにも喫茶店っぽい料理の匂い。

煙草の嫌いな人には全くお勧めしないが、愛煙家にとっては天国のような場所だ。

いつもと変わらずアイスコーヒーを注文する。


古い喫茶店が好きだ。

どこかに取り残されたような気分のときには、なおさらだ。

その空間も、そこにいる自分も、世間とはかけ離れた全然別の世界にいるような。


そんな不思議な感覚に救われる。

今日がまさにそんな日だった。


右隣の4人掛けの席では、スーツ姿の男性たちが、新しく出店する焼肉店の企画について打ち合わせをしている。

通路を挟んだ向かい側の席では、ショッピングを終えてひと息つく2名のご婦人がご機嫌な世間話。

左隣で一人客の若い女性は、足を伸ばしてスマホに夢中だ。



珈琲を飲み、煙草に火を点け、一人の世界からふわりと現実に戻っていく。


ほんの少し心が軽い。

また、歩けそうだ。


会計を済ませて、私はその避難所を後にした。


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