気づけば私は、3回目の「バイクを書く」を始めていた
私がなぜこんなにバイクが好きなのか。
以前のnoteにも書きましたが、その理由は今でもよく分かりません。
ただ、好きが加速したきっかけは、やっぱり乗り方を教えてくれた祖父に行き着きます。
祖父が乗っていたスズキK90。
後ろに乗って畑に草刈りに行ったり、大雨の日に小学校まで迎えに来てもらったりしました(もちろんずぶ濡れ)。
子どもの頃の私にとって、バイクは祖父と一緒にある、ごく身近な乗り物でした。
やがて自分で免許を取ってバイクに乗るようになりました。
その後、大学から実家へ戻り、祖父のこんにゃく農家を手伝っていたとき、祖父が言いました。
「こんな小規模なこんにゃく農家に未来はねえ。早く出ていけ」
なかなか豪快です(笑)。
でも、その一言が私を外へ向かわせるきっかけになりました。
当時読んでいた二輪専門月刊誌『バイカーズステーション』の編集長へ手紙を書きました。
一度ではなく、二度。
そして東京へ出て、編集部で働くことになります。
文章を書くこと、編集すること、取材すること、写真を撮ること。
ずいぶん鍛えていただきました。
その後、フリーライターとして、引き続きバイクの記事を書くようになります。
これが、私にとって最初の「バイクを書く」でした。
そして私は、バイク雑誌の世界を離れます。
工学を学んだこと。
バイクの知識。
そして、文章を書く仕事をしてきたこと。
それらが少しずつ重なって、今度はバイクの特許に関わる仕事へつながりました。
バイクの記事を書いていた人間が、今度はバイクの発明について文章を書く‥‥
それから23年。
考えてみれば、これが2回目の「バイクを書く」でした。
そして52歳。
HRC GROMでレースを始めました。

team知財というチームを作り、サーキットを走り、1年足らずで鈴鹿ミニ耐久の決勝まで走ることになりました。
特許の仕事を始めた頃の私に、
「そのうち『team知財』なんて名前のバイクで鈴鹿を走るよ」
と言っても、まるで信じられなかったと思います(笑)。
そして53歳になった今。
Xやnoteで、バイクやレースのことを書き始めました。
そして今回、このnoteに何を書こうか考えていて、今さらながら気づきました。
あれ?
自分……またバイクを書いている。
これで3回目です。
1回目は、バイク雑誌の編集者やフリーライターとして。
2回目は、特許の仕事でバイクの発明について。
そして3回目の今は、52歳でバイクレースを始めた自分の体験を書いています。
レースのこと。
仲間のこと。
家族のこと。
サーキットで起きたちょっと笑えること。
同じ「バイクを書く」でも、ずいぶん違うものです。
でも、結局またここへ戻ってきました。
祖父のK90から始まって、
バイク雑誌へ行き、
バイクの特許を書き、
50代でレースを始め、
そしてまたバイクについて文章を書いている。
その時々には、こんなつながりがあるなんて考えたこともありません。
ただ、目の前の仕事をして、好きなバイクに乗ってきただけです。
それが53歳になって後ろを振り返ってみると、
「あれ? ずっとつながっていたのかな」
と思えてきます。
この先、3回目の「バイクを書く」がどこへつながっていくのか。
それはまだ、私にも分かりません。
でも、それくらいの方が面白そうです。
振り返ってみれば、祖父から始まったバイクという一本の糸。
どうやら私は、まだしばらく握っていそうです☺️

