【読書感想文】黄金比の縁
図書館を見ていて、2週間で5冊読めるかな?
と考えていると脳内の私が、
「いけそうな気がする~!」
と言うので、5冊借りてきたw
その中の1冊が、この「黄金比の縁」。
なんの黄金比なのだろうと興味を持った次第だ。
さて、読み始めよう。
まず、ページ数は……109ページか。
これは楽勝だな、ふっふっふ。
と思ったが、なぜか読むのに手間取った。
なぜか?
それは、ストーリーはあるのだが、物語とはいいがたい。
どういうストーリーかというと、やりたい仕事についていたのに、業者との一言が足を引っ張り異動を命じられてしまう。
異動先がふわふわした人事部。
そこで新卒採用の担当となり、新卒者をどうやって選抜するかというノウハウを延々と語っている。
ただそれだけ。
しかも、人間模様が細かく書かれているわけではなく、主人公の思いだけをひたすら書いているわけですよ。
まるで、長編ブログ。
作者には申し訳ないが、つまらなかった。
きっとどこかで面白くなるのだろうと頑張って最後まで読んだが、私には刺さらなかった。
作者が経験したことなのかな?
とも思ったが、だとしても、もう少し書きようがあったのではなかろうか?
読ませるタイプの本ではなく、興味のある人にとっては面白い本なのだろうと思う。
私にはダメだった。
まるでハウツー本に思えた。
よくあるよね、こうした方がいいですよ的な奴。
決して押し付けてくるわけではないのに、拒否したくなるような、だから何だよって言いたくなるような。
この、作者である、石田夏穂さんは、すばる文学賞佳作を受賞したり、第166回芥川賞候補にもなっている。
つまり、たまたま刺さらない作品を読んでしまったのだと思う。
それに、この話の主人公は、異動になったことを恨んで、人事部に入ってからの十数年、2~3年で辞めていきそうな新人を選んでいる。
それはひたすら、会社に不名誉を与えるため。
なんでこれで不名誉になるのか?
それは、退職率が上がると、会社のイメージダウンにつながるから、と主人公は説いている。
そこで「黄金比」だ。
面接で顔を見て、その比率を考える。
要するに、顔がいい奴を選ぶのだ。
主人公曰く「顔のいい奴は仕事ができる。仕事ができる奴は、2~3年で会社に見切りをつけて辞めていく」という。
そんなバカなw
この黄金比によって、上司からは「君はわが社を理解している」とか言われるんだよね。
という事は、選んだ人材は辞めてないってこと?
復讐になってないw
この辺が、読者に分かりづらかったな。
どっちやねん! って思ったから。
いや、私に理解力がないのか?
だとしたら、作者に申し訳ないです(;^ω^)
しかし、この部分だけを考えると、十数年もの間、恨みを持ち続けるなんて、ある意味すごいバイタリティーだと思う。
しかし、無駄な時間だったんじゃないのか?
という気もするが、物語の種として考えると面白い、はずなんだよな……。
それに、この主人公、たまに毒舌でw
こういう主人公は好きだな。
読者としては、もっと良い会社に転職した方が、自分のためでしょと思う。
しかし、転職したら物語にならないよね?
でも、せめて周りの情報を入れて欲しかったな。
脇役がちょろっと出てくるけど、その人達のことがあまり書かれていないので、結局は主人公のボヤキで終始してしまっている。
私ならどう書いただろうか?
内容をぐっと凝縮して、周りとのかかわり方や、人間関係によって繰り広げられる事件などを盛り込み、しっかり物語ですよと、強調したと思う。
とはいってもさ、私は素人だw
プロが書いたものを批判できる立場ではない。
今回は、一読者としての感想。
万人に受ける作品なんてないんだから、しょうがないよね。
ということで、私には刺さらなかった。
この1冊で、石田夏穂さんという作家を私のリストから削除しようとは思わない。
きっと、他の作品は惹くものがあるはずだから。
次は、私でも興味を持ち惹きつけられる作品に出合いたいと思う。
タイトル:黄金比の縁
著者:石田夏穂
出版:集英社
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