発明のUS、改良のJAPAN。AIの最終コーナーを制するのはどちらか【k-eye】26/08/07
AIの世界を見渡すと、どうしても「アメリカの巨大IT企業が、圧倒的な資金力と膨大なデータセンターの力任せで引っ張っている」という印象が強い。
いわば、US仕様の「力でねじ伏せるパワー勝負」だ。
もちろん、新しい技術の黎明期というのは、まず何よりも動かすことが最優先だったはずだ。まずはゴリッと力技で道を切り拓かなければ始まらなかったわけで、その点ではアメリカのパワー勝負は仕方のない、そして偉大な第一歩だったとも言える。
しかし、ふと思う。これって過去の歴史と同じ流れではないだろうか。
かつて自動車の排ガス規制という絶望的な壁に直面しながらも、そこから徹底的な「改良」と「すり合わせ技術」で世界を席巻した日本。
今の日本のAI界隈を見ていると、まさにあの頃の雰囲気が漂ってきた気がしてならない。
今回の日本経済新聞のイベントで、Preferred Networksの岡野原社長が語っていた「汎用モデルの頭数(力勝負)ではなく、実需と現場データでの勝負」という考え方。
これは現在大きな問題になっている、データセンター建設に伴う電力不足という壁を突破する鍵にも直結するはずだ。
そこへ来て、ハード面ではNTTの「IOWN」や次世代半導体の「Rapidus(ラピダス)」があり、ソフトや頭脳の面では進化生物学的なアプローチで省エネかつユニークな進化を見せる「Sakana AI」などが控えている。
【今朝のデジタル記事切り抜き】
『日経LIVEイベントレポート』
「発明のUS」が派手に道を作り、私たちが得意とする「改良のJAPAN」が現場の使い勝手に合わせて最適化していく。
この流れがしっかり噛み合っていけば、最終コーナーを回る頃には、すべてを省エネで使いやすく落とし込んだ「日本らしいAI」が、見事に逆転劇を演じているのではないか。
重厚長大なパワー勝負の裏で、着実に進む日本の「引き算の美学」と「すり合わせ」。
このライト級の逆襲劇が社会の標準仕様になるのか、それとも巨大DCが力技で押し切るのか。
今日は暑いから水出しのアイスコーヒーを片手に、テクノロジーの未来を静かにデバッグしていくことにしよう。
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