仕事ができても、経営者にはなれない!?
「なかなか経営者として成長しないんです」
社長から、こんな相談を受けることがあります。
でも、その後継者に会ってみると、仕事ができないわけではありません。
むしろ逆。仕事をバリバリこなしています。
営業が上手くなった。
現場にも詳しくなった。
社員から信頼されるようになった。
取引先からも信頼されるようになった。
それでも、社長から見ると「経営者として成長していない」。
なぜでしょう?
私は、会社には、3つの役割の人がいると考えています。
① ルールの中で戦う人
② ルールを守らせる人
③ ルールを作る人
後継者が入社したときは、当然①からスタートします。
親が作った商品を売る。
親が決めたやり方で仕事をする。
親が作った組織の中で成果を出す。
まずは「ルールの中で戦える人」になる必要があります。
やがて部下を持てば、②の「ルールを守らせる人」になります。
仕事を教え、進捗を管理し、品質を維持する。
いわゆる管理職の仕事です。
ところが、ここで止まってしまう後継者が少なくありません。
仕事の腕をどれだけ磨いても、管理能力をどれだけ高めても、親が決めたルールの中で戦っている限り、まだ、優秀な会社員でしかありません。
経営者になるためには、③へ進まなければなりません。
「ルールを作る人」になる。
どんなお客様のお困りごとに、
どんな商品を、
どう差別化し売り続けるのか?
特別でない、普通の社員を採用して
普通にはない、特別なサービスを、
どうやって生み出すか?
これを考えるのが経営者の仕事です。
よく間違う人がいるのですが、
優秀な人を集めて会社を作るのではありません。
普通の人を採用し、普通にはないサービスを提供できる仕組みを作る。
そして、きちんと利益が残るルールを作る。
それが経営者の仕事です。
後継者が作ったルールの中で戦ってくれる人を採用する。
その中から、ルールを守らせる人を育てる。
そして、自分は次のルールを考える。
この循環ができれば、後継者が現場にいなくても会社は回り始めます。
だから、親が後継者の成長を見る目線は、
「営業が上手くなったか」
「現場仕事を覚えたか」
という
「親が作ったルールの中で、上手に戦えるようになった」
だけでは不十分なのです。
経営者になるには、
「自分で新しいルールを作れるようになったか?」
という目線で見られているのです。
親は、言葉に出して言いませんけどね。
与えられたルールの中で、仕事ができるようになっても、それは会社員の仕事。優秀な会社員でしかありません。
経営者として認めてもらうには、ルールを作る側に移る必要がある。
覚えておいて下さい。
あなたは、優秀な会社員で止まっていませんか?
事業承継カウンセラー 辻岡 珠磯(つじおか たまき)
