「青が一番!」「白が一番!」その時、彼が言った一言──介護施設のアジサイ物語【 認知症 / 介護 / 家族 / エッセイ / 4コマ漫画 / AIイラスト / 画像生成AI / 創作日記 】
高齢になっても、好きなものへのこだわりは変わりません。
庭のアジサイを眺めながら始まった何気ない会話は、いつしか小さな論争へと発展していきました。

色が違っても、みんな一緒に咲いている
アジサイの前で起きた“小さなケンカ”から見えた介護の現場
介護施設というと、穏やかでゆったりとした時間が流れているイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし実際の現場では、利用者さん同士の言い合いやトラブルが起こることも少なくありません。
今回描いた4コマ漫画は、そんな介護現場の日常を少しやさしく、そして少し温かく表現した作品です。
アジサイの色で大論争!?
施設の庭先。
満開のアジサイを眺めながら、利用者さんたちが好きな色を話し始めます。
「私は青が好き」
「私は紫」
「私はピンクかなあ」
「わしは絶対白じゃ!」
最初は和やかな会話だったはずが、いつの間にか意見のぶつかり合いに。
「青が一番よ!」
「紫の方が素敵じゃない?」
「いやいや、白が一番じゃ!」
職員は思わず、
「皆さん、ケンカしないでくださ〜い!」
と大慌て。
すると一人の利用者さんが静かにこう言います。
「でもアジサイは色が違っても、みんな一緒に咲いてるよ」
その言葉に、みんながアジサイへ視線を向ける。
赤、青、紫、白、ピンク。
それぞれ違う色なのに、同じ場所で美しく咲いている。
そして最後はみんな笑顔になる——そんなお話です。
実は介護施設ではケンカもある
この漫画は創作ですが、実は介護施設で利用者さん同士のトラブルが起こることは珍しくありません。
原因はさまざまです。
座席や居場所の取り合い
テレビのチャンネルや音量への不満
他の利用者さんの言動への誤解
性格や生活習慣の違い
ストレスや孤独感
私たちはつい、
「高齢者は穏やか」
というイメージを持ちがちです。
しかし、利用者さんも私たちと同じ人間です。
好き嫌いもあります。
こだわりもあります。
感情の起伏もあります。
だからこそ時には衝突も起きるのです。
認知症が関係するケースもある
特に認知症の症状がある場合には、本人にとっては本当にそう見えてしまうことがあります。
例えば、
「あの人が私の物を盗んだ」
「悪口を言われた」
「自分の席を取られた」
といった思い込みからトラブルへ発展することもあります。
もちろん本人に悪気があるわけではありません。
認知症によって記憶や認識が変化し、その結果として不安や怒りにつながってしまうのです。
介護職員はどう対応するのか
介護職員はこうしたトラブルが起きた際、
当事者同士を少し離す
それぞれの話を聞く
席替えやフロア変更を検討する
ご家族や医師と連携する
などの対応を行います。
現場では職員が見守っているため、多くの場合は大きな問題になる前に介入できます。
ただし、認知症の症状や精神的な不安、強い興奮状態などが重なると、
叩く
押す
つかみかかる
といった行為が起こることもあります。
だからこそ介護職員には、観察力やコミュニケーション能力、そして冷静な対応力が求められるのです。
アジサイが教えてくれたこと
この漫画で描きたかったのは、
「違っていてもいい」
ということです。
青が好きな人もいる。
紫が好きな人もいる。
白が好きな人もいる。
正解はひとつではありません。
それでもアジサイたちは、
誰かの色を否定することなく、
同じ庭で一緒に咲いています。
介護施設もまた同じです。
年齢も性格も人生経験も違う人たちが集まって生活しています。
だから時にはぶつかることもある。
でも、その違いを認め合えたとき、そこには温かい関係が生まれます。
アジサイの花を見ながら、
そんな介護の現場の一場面を思い描いていただけたら嬉しいです。
色が違っても、みんな一緒に咲いている。
そんな優しいメッセージを込めた4コマ漫画でした。
少しでも共感していただけたら、「スキ」やフォローでそっと応援してもらえると嬉しいです。
☕ お知らせ
今日の漫画を読んでくださり、ありがとうございました。
有料記事を公開しています。
今回は 「兄弟の介護への温度差」 をテーマにしたお話です。
介護をしていると、
「協力してほしい」
と思うこともあれば、
「頼るのも申し訳ない」
と感じることもあります。
そんな家族の中で生まれる気持ちを、4コマ漫画2本と文章でまとめました。
▼記事はこちら
気になる方は、お時間のあるときにのぞいてみてください。
