【Netflix】『ガス人間』は、66年ぶりの温故知新でした。
Netflixの新作『ガス人間』を
全話観ました。
良かったといえば良かった。
リアリズムな演出だけど、
肝心のガス化する人間との対峙は
やはりSFな訳ですから、
ちょっと微妙な感触が残りました。
ところで、驚いたのは、
このNetflixドラマは
1960年に日本で公開された
『ガス人間第一号』という
映画が原案になっていることでした。
ウルトラマンの生みの親
円谷英二も参加していました。
それで原案になった
映画『ガス人間第一号』を
さっそく観てみました。
これがまた驚きでした。
とても良く出来ていたんです。
今の映画の世界にも通じる
リアリズム、リアリティが
しっかり息づいていたんです。
それから、
この映画では
若き日の八千草薫が出ていて、
うっとり見惚れてしまいました(笑)。
おばあちゃん役しか知らなかった
八千草薫が若い頃は
こんなにも美しかったとは。
もしもNetflixのドラマが
話題にならなかったら
この1960年の日本映画も
私は知らないままだったのです。
ということは、
小説やエッセイ、詩歌の世界でも、
1960年前後の作品で
ほとんど知られていない作品の中に
きっと名作がまだまだあるんでしょうね。
うわあ、もったいない。
『ガス人間第一号』並みに
おもしろい映画ならまだまだ観たいな。
それから、
1960年前後の文学作品にだって
今は埋もれているものを
探してみようじゃないですか。
それで調べてみたら
1960年上半期の芥川賞は
北杜夫『夜と霧の隅で』、
下半期の芥川賞は
三浦哲郎『忍ぶ川』。
北杜夫は歌人・斎藤茂吉の息子であり、
どくとるマンボウとして
様々なエッセイを手がけましたね。
そんな彼も
デビュー時期は、
独特にクールな視点で
人間の闇を描いていたんですね。
下半期に受賞した三浦哲郎さんは、
哀切な人生模様を描く短編の名手でした。
どちらも、
今、きっと映画化したとしても、
現代に通じる話になったでしょう。
ちっとも古びていないのがすごい。
そんな風に考えると、
この世界には、
まだまだたくさんの
読むべき小説やエッセイや詩歌が
あるってことですよね。
今回のような
古い映画を原案にして、
おもしろい映画やドラマが
作られていくことを、
温故知新?というのでしょうか。
ガス人間は温故知新でした。
ちなみに、
Netflixドラマ『ガス人間』と
日本映画『ガス人間第一号』と
どちらがおもしろいか?
答えなさいとなると悩みますねえ。
うーむ、ここは
まだまだ「発見」した喜びが大きい
日本映画の方に軍配を上げます。
