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「かわいそう」で終わらないために–英語を学ぶ、その先にあるもの–

一緒に寄付プログラムを考える



毎年、お正月に子どもたちがお年玉をもらう頃になると、教室で取り組んでいる活動があります。
それは、プラン・インターナショナル・ジャパンが運営する「Gift of Hope (ギフト・オブ・ホープ)」。

これは、困難な状況にある子どもたちにギフトを贈り、笑顔と希望を届けるキャンペーン(プラン・インターナショナル・ジャパンの公式HPから)です。ギフトには「越冬セット(ウクライナ)」や「女の子の日用品・食事セット(日本)」など様々な地域・ジャンルが含まれています。

ギフトの種類を見るだけでも、世界で日本で起きているさまざまな課題を目にすることが出来て、非常に興味深いのですよ!

さて、これまでは、子どもたち(小学生高学年~高校生)にギフトを見てもらい、「自分ならどれを選ぶだろう」「なぜその支援が必要なのだろう」と考える時間を作ってきました。
そして、一番得票が多かったギフトに私が寄付をする、というスタイルをとっていました(自腹です(笑))。

この活動は、講師仲間の間で共感を呼び、
「うちの教室でもやってみた」と教えて下さった先生も。
私自身も英語指導コミュニティからお声がかかり、
レッスンでのギフト活動実践を発表させてもらったことがありました。

ところが・・・
今年は、取り組めないまま、キャンペーン期間は終わってしまいました。

「今年も、これまでと同じ形でよいのだろうか」と考え始めると、
子どもたちに声をかけることが出来なくなってしまったのです。

発表会などのイベントがあったりして忙しかったことも理由の一つですが、一番大きいのは、私自身の考えが少し変わってきたことです。

複雑化する世界


過去のギフト・オブ・ホープでは、子どもたちにも比較的イメージしやすい支援内容が多く、「どんなことで困っている子どもがいるのか」を考えるきかっけになっていました。

ところが最近は、ある程度の知識がないとギフトの意義が理解できないのでは、と感じることが増えました。短いレッスンの中で子どもたちに考えてもらう教材としては、少し難しくなってきたのです。

これは英語レッスンの中で寄付活動を扱うという、こちら側の勝手がきかなくなっただけで、もちろんキャンペーンのせいではありません。

そして、もう一つ。
世界の見え方そのものが変わってきました。
テレビやインターネットでは、戦争や紛争、災害、貧困など、世界で起きている出来事が毎日のように生々しく伝えられています。私が子どもだった頃とは違い、今の子どもたちは幼い頃からそうした映像やニュースに触れながら育っています。

そんな中で、「どの支援を選ぶ?」という問いだけで終わってしまってよいのだろうか、と考えるようになりました。

こどもたちに考えてほしいこと


寄付は、とても大切です。
困っている人の力になることに変わりはありません。
でも私は、寄付をしたことで「世界の問題に貢献できた」と思って終わってほしくないのです。

世界で起きている問題は、一つの原因で起きているわけではありません。歴史や政治、経済、文化など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。

だからこそ、「なぜこの問題が起きているのだろう」「自分には何ができるのだろう」と考え続けることのほうが大切なのではないかと思うようになりました。

私は、子どもたちに「かわいそう」で終わる人ではなく、自分とは違う立場の人を想像し、その人のために何ができるのかを考えられる人になってほしいと思っています。
答えは永遠に見つからないかもしれないけれど・・・。

その思いは、普段の英語のレッスンにもつながっています。

年齢に合わせて考える力を育む


高校生とはニュース教材を使って、「医療従事者とAI」「アルゴリズムと流行」「語学学習とゲーム」など、正解が一つではないテーマについて話し合っています。

英語で自分の意見を伝えることはもちろん、「自分はなぜそう思うのか」「相手はなぜそう考えるのか」を考える時間でもあります。

英語力がまだ十分ではない小中学生にも、年齢に合わせた問いかけを大切にしています。

「Chores(お手伝い)」をテーマにした学習では、「自分はどんなお手伝いをしているかな」と振り返るだけでなく、同じ年代の子どもたちにはどんな役割があるのかを知る機会にもしています。

ライティングでは、自分とは違う立場の人になって文章を書く活動も取り入れています。

どちらも、「自分以外の誰か」を想像する練習です。
毎日のレッスンの中で自然に行っていることなので、特別なことをしているという感覚はありません。
というのも、私が子どもたちに身につけてほしいのは、英語+思考力

それは、英語を通して、自分とは異なる価値観やものの見方に触れ、
さまざまな立場の人を理解しようとする姿勢。
そして、自分の考えを自分の言葉で伝える力です。

そんな願いを持ちながら、毎日、子どもたちと向き合っています。


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