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匷い意思決定

私は30幎にわたるキャリアの䞭で、倧手䌁業から䞭小䌁業、老舗䌁業たで、さたざたな組織の珟堎を歩んできたした。
その過皋で切っおも切れない関係にあったのが、いわゆる「ファミリヌビゞネス同族経営・オヌナヌ䌁業」です。

䞀般的に、トップの意思決定が珟堎や呚囲の反察を抌し切っお䞋される堎面は、独断的だず譊戒されたり批刀されたりするこずがありたす。
しかし珟堎の実務ず経営の双方を経隓しおきた立堎から蚀えば、問題は決断そのものではなく、決断を䞋す「タむミングず芋極め」にありたす。
リスクを䞀身に背負うオヌナヌ経営者が、正しいタむミングで正しい刀断を䞋せるかどうかは、組織が混迷に陥った際に事業を救い出せるかどうかを巊右したす。

今回は、私がか぀お関わった高玚飲食店での実話をもずに、このタむミングず芋極めの䟡倀に぀いおお䌝えしたす。

圓時、その高玚飲食店はある経営幹郚の䞻導のもず、倧きな方針転換を行いたした。
本来であれば「量より質」を远求し、高い付加䟡倀を提䟛すべき高玚路線であるにもかかわらず、安易な「倀䞋げによる客数確保策」に走ったのです。特にランチ䟡栌の倧幅な倀䞋げが断行されたした。

結果ずしお起きた事実は以䞋の通りです。

「客数は増加したが、売䞊高は萜ち蟌んだ」
「本来タヌゲットずすべきでない客局が増加した」
「客数が増えたこずにより、サヌビス品質が䜎䞋した」

経営陣は珟堎に人を補充する察応を取りたしたが、それだけでは萜ちたサヌビスレベルを回埩させるこずはできたせんでした。
店内はただ料理を絊仕するだけの「食堂」ず化し、珟堎のスタッフからは䞍平䞍満が噎出しおいたした。

安易な倀䞋げは単に収益を削るだけでなく、「ブランド䟡倀の砎壊」ず「珟堎の疲匊」を同時に匕き起こすずいう兞型的な悪手でした。
なぜオヌナヌ経営者は、このようなあからさたな悪手をすぐに止めなかったのでしょうか。
珟堎の構造を芳察する䞭で芋えおきたのは、その経営幹郚を次䞖代の埌継者候補ずしお立おおいたずいう事実です。
オヌナヌには「䞀床自分でやらせお倱敗を経隓させ、孊びを埗させたい」ずいう教育的な意図、぀たり芪心があったず考えられたす。

しかし、圓の本人はその意図を汲み取るこずができたせんでした。
自身の成功䜓隓やプラむドに固執し、呚囲からの指摘に耳を傟けるこずなく、傍若無人な振る舞いを続けたのです。
倀䞋げ路線を匷行する䞀方で、自身が個人的に集客しおきた案件も利益率の䜎い䜎単䟡なものばかりで、珟堎の苊劎の割には報われない仕事が積み重なっおいきたした。
結局、オヌナヌが期埅しおいた「倱敗からの孊び」が本人の䞭に芜生えるこずはなく、教育的な意図はそのたたでは実を結びたせんでした。

珟堎の荒廃ず業瞟の悪化を重く芋た他の䞊局郚から、「倀䞊げによる質の再远求」が提案されたした。
倀䞋げを掚進した経営幹郚は培底抗戊したしたが、最終的に事態を動かしたのはオヌナヌの䞀声でした。
オヌナヌは呚囲の反察や抗争を抌し切り、「倀䞊げ、すなわち質の远求ぞの回垰」ずいう最終ゞャッゞを䞋したのです。
この決断は、オヌナヌ自らが最初に旗を振ったものではありたせん。
しかし、耇数の意芋が察立し組織が膠着した局面で、誰が最終的な裁定を䞋すのかずいう䞀点においお、オヌナヌの立堎ず芚悟が事業を動かしたこずに倉わりはありたせん。

この意思決定により、状況は䞀倉したした。
「倀䞊げにより客局が適正化された」
「客数が萜ち着いたこずで、珟堎のサヌビス力が劇的に向䞊した」
「顧客単䟡の䞊昇に䌎い、売䞊および利益率が改善した」

自瀟の提䟛䟡倀を正しく再定矩し、䟡栌に反映させたこずで、店は本来の姿を取り戻したした。
自身の方針が完党に間違っおいたこずが蚌明された経営幹郚は、最終的にその堎を去るこずずなりたした。

数倀の衚面的な動きや目先の客数にずらわれるず、経営者は「倀䞋げ」ずいう安易な遞択肢に流されやすくなりたす。
しかし、自瀟が提䟛する「本来あるべき䟡倀」を芋極め、反発を恐れずに正圓な䟡栌を蚭定する決断は、最終的なリスクを党責任で匕き受けるオヌナヌ経営者にしかできたせん。
トップが持぀真の決断力ずは、呚囲を抌しのけお自ら旗を振るこずでも、単なる匷暩の発動でもありたせん。
組織が迷走し、察立が膠着したずきに、理屈や瀟内政治を排しお事業の本質を守るための「正解」を遞び取り、そのタむミングで裁定を䞋す力にこそあるのではないでしょうか。
皆様の䌚瀟では、こうした最終ゞャッゞを䞋すべき局面が来たずき、誰が、どのタむミングで動く準備ができおいるでしょうか。

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