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【毎週ショートショートnote】恋人達のケーキ #迎え火オペラ

お盆には毎年オペラを食べる。
パリのオペラ座ことガルニエ宮に見立てた、フランス発祥のチョコレートケーキのことだ。
アーモンド生地、ガナッシュ、バタークリームが織り成す多層構造。濃厚なチョコレートの甘みと、コーヒーのほろ苦さ、洋酒の香りが調和した味わい。金箔で飾られた表面のグラサージュも艷めいて、実に華やかだ。
オペラの他にも、フォンダンショコラやテリーヌショコラ、ザッハトルテにシュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ。生菓子と分類される、生クリームやスポンジを使用した濃厚なチョコレートケーキが彼女は特に好きだった。
これらを恋人達のケーキと例えた彼女はもういないけど、彼女を悼むにはうってつけの品だろう。

「それで毎年お盆中はずっとケーキ屋巡りをしたり取り寄せたりしてるんだけど、そのうちふっと思うんだ」

ーー甘いものたらふく食べたら、しょっぱいのが欲しくなるな

迎え火にはオペラ、送り火にはたこわさ。
彼岸の彼女もご立腹だろうか。



以上410字、こちら参加させて頂きました。

チョコレートケーキはちょっぴりほろ苦いくらいが好きです。

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