信長✖光秀【ダブルエンジン】全80話(第47話)~『明智光秀 × 役割』
第47話 明智光秀 × 役割
参謀の限界とは何か
私は信長の隣にいる時間が増えて
いました。
軍議。
書状。
他国との交渉。
いつしか私は、
戦場よりも信長の近くにいる時間の方が
長くなっていました。
ある日の軍議でした。
家臣たちが次々と意見を述べます。
勝家は戦を語る。
秀吉は策を語る。
利家は現実を語る。
やがて信長が私を見ました。
光秀。
どう思う。
私は静かに答えます。
兵糧が不足いたします。
信長は頷きました。
では、そのようにせよ。
軍議は終わります。
皆が部屋を出て行きました。
私は書状をまとめながら考えていました。
参謀とは何なのだろう。
戦う者ではない。
決める者でもない。
考える者です。
ですが。
最後に決めるのは信長です。
どれほど良い策でも。
採用されなければ意味はありません。
その日の夕方。
信長と二人で城下を歩いていました。
突然。
信長が笑います。
光秀。
何でしょう。
お前は考え過ぎや。
私は苦笑しました。
昔からよく言われる言葉です。
信長は続けます。
考える者は必要や。
せやけど。
考えるだけでは世は動かん。
私は黙って聞いていました。
信長は立ち止まります。
世を動かすのは。
最後は決める者や。
私はその言葉が胸に残りました。
参謀には見える景色があります。
危険も見える。
失敗も見える。
だから慎重になる。
ですが。
決断する者は違う。
危険が見えていても前へ進む。
だから信長は信長なのだと思いました。
その夜。
私は一人で酒を飲んでいました。
参謀とは難しい役目です。
正しいと思っても。
通らないことがある。
危険だと思っても。
止められないことがある。
それでも支え続ける。
それが役目です。
ふと。
自分に問いかけました。
私は信長を支えているのか。
それとも。
信長に使われているだけなのか。
答えは出ませんでした。
ですが一つだけ分かります。
参謀とは。
主役になってはいけない。
影であり続ける者です。
その役割を受け入れられる者だけが。
最後まで主君を支えられるのでしょう。
私は静かに杯を置きました。
光秀の今日のつぶやき
参謀とは、
正しさを語る者ではない。
決断する者を最後まで支える者である。
次回
明智光秀 × 孤独
なぜ誰も理解しないのか
💖ここまでです。
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