タイ人も激オコ。マイペンライの境界線
ずいぶん昔のこと、タイに長期出張に行っていた。
シラチャという日本人街にホテルをとり、初めてのタイ生活を満喫していた。
当時は、飲み屋街に、ストリート・エレファントなる、象使いが子象と街を練り歩きチップをかせいでいた。
果物を買うと象にあげられるのだ。
特にシラチャは日本人が多かったので、結構儲かるのか数回見かけた。
*(今は禁止さてれいる)
子象はお行儀よく、大人しい。
お店に顔と鼻だけ突っ込んで、用が済むと出ていく。
しかし、いくらお行儀がよくても象だ。
お店の前で、大量のウンコをしたのだ。
普段は温厚で、多少のことでは動じないタイ人が、本気で怒る姿をみた。
タイに来てから何度も聞いた言葉。
「マイペンライ」
日本語にすると「気にしない」「大丈夫」「なんとかなる」といった意味だ。
注文を間違えてもマイペンライ。
少々待たされてもマイペンライ。
日本人なら文句を言いそうな場面でも、みんな腹立つくらいおおらかだった。
むしろ怒ったら負けだ。
だから私は勝手に思っていた。
タイにはかなり広いマイペンライの精神があるのだと。
だが、その認識は甘かった。
象の大量のウンコの前では、マイペンライは通用しない。
店主は激オコだった。
結局、象使いはやり逃げし、大量のフンは掃除されないまま。
店を出る時は裏口に案内された。
私自身は被害がないので、
「マイペンライ」で笑って店を出た。
人生でウンコで足止めされた、初めての経験だった。
