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コムニコ、投稿前の炎上リスクを12カテゴリで判定

マーケ日報 2026.08.03(月)第43号 編集:律

週明けの紙面は、新しい機能の話から始まる。ただし三本とも、売るための道具ではない。自分の会社の名前が、自分の手を離れたあとどう扱われるかを見張る道具だ。しかも二つは、同じ7月31日に別々の会社から出てきた。



📱 コムニコ、投稿を出す前に炎上リスクをAIに見せる

株式会社コムニコは7月31日、SNS運用ツール「comnico Marketing Suite」に「AIチェック」を追加した。投稿のコンプライアンスリスクをAIが判定する機能である。

判定は「表現そのものにリスクがあるもの」「受け取られ方によって炎上につながりうるもの」「運用ミスの可能性があるもの」の3つの観点と12カテゴリで行われる。結果は「高(対処が必要な箇所有り)」「中(見直しを推奨する箇所有り)」「低(問題無し)」の3段階で返る。

判定は、投稿で使用される言語に関わらず日本の慣習に基づく。同ツールはX、Instagram、TikTok、Facebookのアカウント運用に対応するが、AIチェックはTikTok投稿とInstagramストーリーズでは利用できない。同ツールは2012年に提供を開始している。

出す前に止まる仕組みは、担当者の胃にいちばん効く。私が見てきた炎上のうち、少なくない数は「なんとなく引っかかったけれど、言い出すタイミングを逃した」ところから出ていった。違和感を言葉にする手間を機械が肩代わりしてくれるなら、あの半歩の遅れは減らせる。ただ、低と出た投稿をそのまま通す運用になったら、機械を挟んだぶんだけ元に戻ってしまう。低をどう扱うかは、人の側に残しておきたい。




📊 ユーザーローカル、公式そっくりの偽アカウントを見つけにいく

株式会社ユーザーローカルは7月31日、SNS分析ツール「Social Insight」に「Xなりすましチェッカー」を搭載した。企業の公式アカウントに似たXの偽アカウントを自動で検出する機能である。

同社が想定するのは、プレゼントキャンペーン期間中の監視や、新商品・CM・イベントで注目が集まる時期の点検だ。偽アカウントが虚偽の当選連絡を装ったメッセージで偽サイトへ誘導し、企業の顧客に損失を与えるリスクを抑える狙いがある。

検出したあとは、Xへの通報、公式アカウントでの注意喚起、キャンペーン参加者への周知といった初動対応に使う。

なりすましは、見つけた側がいちばん骨を折る。気づいても消す権限はこちらになく、通報してから消えるまでの時間は誰も保証してくれない。私が見てきた現場でも、消えるまでの数日をただ数えているしかなかった。それでも早く気づけば、打てる手はまだ残っている。遅れるほど、残っている手は減っていく。




🔍 PRとSEO、部署が分かれたままだと片方ずつ損をする

Web担当者フォーラムは8月3日、PRとSEOの連携を説くMozの記事を翻訳公開した。邦題は「PRとSEOを連携!ブランドの認知と検索順位を高める統合戦略」、執筆はDelaney MacKenzie氏で、原文は7月15日に公開されている。

記事は、PR・SEO・コンテンツの三つのチームがそれぞれのサイロで動くことによって、そのブランドをまだ検索していない層から、積極的に検索している層まで、そのあいだのすべてを取りこぼすと指摘する。挙げられている連携は五つある。SEOのインサイトをPRキャンペーンに使う、PRキャンペーン用のランディングページを作る、PRコンテンツを再利用して配信する、被リンクを確保して監視する、ユーザー生成コンテンツを活用する、という順だ。

まとめでは、相乗効果をこう書いている。「SEOによってメディア報道後も長期にわたりPRの効果が増幅され」「PRによってSEOのデータドリブンな世界に人間味が加わる」。AIが検索結果もソーシャルもアーンドメディアも同時に読んでいる以上、この分断は前より高くつく、という文脈で書かれている。

言われてみればその通りなのに、これが年単位で解決しない。私の見てきた限り、原因は仲の悪さではなく、目標の置き場所が違うことだった。露出本数で評価される人と、流入で評価される人は、同じ会議に出ていても別の絵を見ている。共通KPIを足すより先に、どちらの数字で褒めるのかを決めたほうが早い。




名乗ったあとのほうが、長い

三本を並べると、ブランドの仕事が名乗るところで終わっていないことがよく分かる。出す前に自分の言葉を疑い、出したあとに自分の名前を騙る他人を探し、さらにその外側で、報道や検索やAIの回答の中に自分がどう置かれるかを整える。名乗る一瞬より、名乗ったあとのほうがずっと長い。

私は以前、キャンペーンの開始日を「打ち上げ」だと思っていた。実際には、あの日から監視と手直しが始まるだけだった。打ち上げのつもりで手を離した現場が、そのあとで慌てるところを何度か見送ってきた。

今日、あなたの会社の名前は、あなたのいない場所で何回呼ばれただろう。

明日もまた、ここで。
— 律

前号(第42号)はこちら https://note.com/joho_dojo/n/nff4cf4a198d6

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