【鬼キツイ】会社員時代 "最速で怒られた" 失敗談
▼音声で聞きたい方はこちら(Voicy)
何もできないにも程がある
社会人になって間もない頃、誰もが一度は経験する 「やらかし事案」。
私にも忘れられない失敗がある。
今の私はフリーランスという働き方を選んでいるが、その前は20年間、NTTという会社で主に営業担当として働いていた。
入社してまだ1か月、右も左も分からない新人時代のことだった。
その日、私は自分が作成した提案書を、上司の確認を取らずにお客様へ送ってしまった。
結果は、案の定クレーム。
上司に怒られ、沈黙の会議室。
社会人生活において、最速で怒られた瞬間だった。
あのとき感じたのは、恥ずかしさでも、恐怖でもなく、「信頼を損ねた」という現実だった。
仕事とは、信頼で成り立つ。
たった一つの行動で、それを失うことがある。
この経験が、私の仕事観を大きく変えるきっかけになった。
本noteで伝えたいこと
結論を一言でいえば、
「失敗は、謝った "その後" で決まる」ということ。
謝ることは当然だ。
まあ、中には謝ることができない人もいるが。
しかし、本当に大切なのは謝ったその後。
信頼をどう回復するか、そして相手の期待値をどう超えていくか。
そこに、社会人としての成長と人間力が問われる。
当時の私は、ただ「すみません」と頭を下げるだけの存在だった。
だがその後、行動を重ねる中で学んだのは、
「謝罪はスタートライン」という真実だった。
この視点は、現在の私の活動、マーケティングやヨロン島での観光事業や行政案件にも通じている。
どんなに誠実に取り組んでも、ミスや誤解は避けられない。
だからこそ、信頼の再構築を意識することが、地域と仕事をつなぐ基盤になる。
最速で怒られた「提案書事件」
新入社員として配属されたのは、BtoBの営業技術部門だった。
お客様は、大手法人、中央省庁など、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。
ミーハーの私は「すげえ!!全部聞いたことある名前じゃん!」とテンションが上がったことを覚えている。
私が初めて任されたのは、ある企業向けの提案書づくり。
先輩の提案書フォーマットをベースに、作成する仕事。
今となっては、簡単な作業ではあるが、新人の私にとってはハードルが高いものだった。
なんとか徹夜で作り上げた私は、上司の確認を待たずにメールで提出してしまった。(きちんとCCに上司のメアドは入れていたが)
「早く出す方が、誠意が伝わるはず」
そう信じていた。だが現実は甘くなかった。
数時間後、電話が鳴る。
お客様からの第一声は「この内容、事実と違うのでは?」。
その瞬間、血の気が引いた。
提案内容の一部に、誤った仕様説明と誇張表現が含まれていたのだ。
私の意図ではなくとも、結果的に「虚偽」に映ってしまった(と思われる)。
お客様の信頼は一瞬で崩れ、上司からは、
勝手なことをするな
なんで私に確認をしなかったのか
お客様を混乱させるな
という趣旨の言葉をもらったように思う。
(もう20年以上も前なので細かくは覚えていない)
当時の私は、ただ謝ることしかできなかった。
しかし、問題はそこからだった。
信頼を失うのは一瞬、取り戻すのは時間
怒られた翌日。
私はすぐにお客様のもとを訪れ、頭を下げた。
「申し訳ありません、私の確認不足でした」
誠意を込めて謝罪したつもりだったが、相手の表情は硬いまま。
そのとき気づいた。
「謝るだけでは、信頼は戻らない」ということ。
仕事で信頼を取り戻すには、
言葉ではなく、行動で示すしかない。
そこで私は、3つの行動を取った。
次回以降の提案書には「根拠を示すメモ」を添付
上司へのWチェック体制を自ら提案し、ミス再発防止を仕組化
お客様の業界動向をまとめた情報提供レポートを提出
自分なりに、信頼を「再構築」する努力を重ねた。
とはいえ、新人が作る提案書やレポートなんて、たかが知れている。
今思い返してみても、明らかに品質が低かった。
上司もお客様も、新人ががむしゃらに「継続し」がんばっていた姿を見てくれていたのだと思う。
その結果、数カ月後、お客様から言われた一言が忘れられない。
「次は楽しみにしてるよ、最近良くなったよね」
的な言葉に、嬉しすぎて、顔がニヤけまくった。
多分、お客様にもバレていたと思う。(苦笑)
叱られた後にも、必ずチャンスはある。
大切なのは、謝罪後にどう行動するか。
新人の経験が今の自分にどう活きているか
あの「提案書事件」から20年以上。
今の私は、主に鹿児島県最南端の離島ヨロン島の地域のプロジェクトを数多く担当している。(観光大使でもある)
行政、観光協会、企業、そして地元の人々。
関わる相手は多岐にわたる。
その中で常に意識しているのは「信頼の積み上げ」、これ一択である。
信頼は、スキルよりも先に築くべき基盤。
一度のミスや勘違いで、すべてが崩れることもある。
それでも、誠実な対応を積み重ねていけば、再び信頼は戻る。
それを最初に体で学んだのが、あのNTTに勤めていた新人時代だった。
提案書を作るとき、私は今でも「読み手の視点」を徹底的に想定する。
自分の伝えたいことよりも、相手が何を知りたいか。
どの順で読めば理解が深まるか。
その思考を磨くために、必ず「第三者目線」で読み直す習慣を持っている。
あのとき、上司の確認をおこたった。
だからこそ1人で仕事をするフリーランスの今は、自分の中で「確認工程」を仕組みにしている。
一度の失敗を、次の成功の設計図に変える。
これが、今の私の仕事の流儀である。
失敗は信頼のリセットボタン
人は、完璧ではない。
どんなに準備しても、ミスは起こる。
しかし、ミスの後に「どう行動するか」「何を積み重ねるか」で、すべては変わる。
私はこの原則を、行政案件の現場でも実感している。
例えば、とあるサービス導入の打ち合わせ。
行政と民間、双方の認識のずれが生じることがある。
そんなときこそ、焦らず、まずは相手の立場を理解する。
どこで誤解が生まれたのか
相手が求めているのは安心か、成果か
案件を進める前に必要なアクションはなかったのか
そういった問いを重ね、解決していくうちに、信頼は再び形になる。
失敗を恐れて行動しないよりも、行動して失敗し、修正していく方が強い。
重要なのは、失敗を「終わり」ではなく「リスタート」として捉えること。
まるでパソコンの再起動のように、信頼関係も立て直せる。
時間はかかるが、確実に再構築できる。
現場での応用:観光事業と信頼設計
観光の現場でも、この考え方は生きている。
たとえば、私がヨロン島で行っているシュノーケリング等のマリンアクティビティのプラン。
お客様の体験一つひとつが、信頼の連鎖で成り立っている。
あるとき、天候の急変でプランが中止になった。
せっかく来島したお客様に申し訳なくて、胸が痛んだ。
その後、私が取ったのは「中止のお詫び」だけではなく、「次の来島時に優先案内する」という「行動による信頼回復」だった。
そのお客様は翌年ヨロン島に戻ってきてくれる予定。
「ジャッキーさんの優しい対応が嬉しかった」と言葉をもらい、サービス提供業者として、お客様と一人ひとりと向き合う気持ちの大事さを知った。
会社員時代とマリンアクティビティでも同じこと。
謝罪はスタートライン、信頼は積み重ね。
社会人キャリアをスタートさせた会社員時代の教訓が、離島の現場でもそのまま通用している。
信頼の本質は「誠意」と「継続」
信頼とは、言葉ではなく行動の継続性にある。
一度築けば永遠に続くものではなく、常に更新が求められるある種、気が抜けない対応。(まあ、無意識にしているところもあるのだが)
だからこそ私は、どんな小さな仕事でも手を抜かない。
企業案件においても、同じ姿勢を貫いている。
提案資料一つ取っても、裏付けとなるデータを添え、関係者が安心できる構成を意識して作成する。
相手の意図に沿って丁寧に作る
根拠を明示する
相手の時間を奪わない
この3点を徹底することで、相手の信頼コストを下げる。
つまり、安心して任せられる相手になること。
信頼がある相手とは、確認も短く、調整もスムーズになる、つまり「究極の時短」施策。
これは、すべての仕事に通じる普遍的な価値である。
まとめ:失敗は、信頼のチャンスである
最速で怒られた私は、ただの新入社員だった。
しかし、あの一件がなければ、
「謝るだけでは足りない」という感覚を一生知らなかっただろう。
今、私がヨロン島や東京で事業を進められているのは、
あの失敗を「学び」に変えられたからである。
失敗を恥じる必要はない。
それは、信頼を再構築するためのチャンス。
人は、謝罪によって終わるのではなく、再び始めることができる。
そしてその積み重ねが、地域における「信頼の土台」になる。
一人の信頼が、やがて行政との協働を生み、地域全体の力になる。
信頼は、社会の潤滑油であり、地方創生の根幹である。
もし今、何かを失敗した人がいるなら、
それは「信頼構築の1ページ目」にすぎない。
むしろ、そこから始めればいい。
どんなに優れたアイデアも、信頼がなければ実行に移らない。
どんなに情熱を注いでも、相手の信頼を得られなければ届かない。
だからこそ私は今日も「あの日の謝罪」を胸に刻みながら、誠実な行動を積み重ねている。
失敗は終わりではない。
信頼のはじまりである。(はじまりにしなければいけない)
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップは子供の頃から大好きなラムネを買う費用にさせてもらいます!休憩時間にラムネを食べるのが至福の時間なんです...。