「Nano banana 2」を建築設計実務で使うユースケースを想定してみる(すぐに試せるプロンプト付き)
2026/03/04 新モデルのリリースに伴い、内容を更新・追加しました。
コバタカです。
建築設計の実務で2023年から画像生成AIを使い倒してきました。
2026年3月現在、私が建築設計の業務レベルで活用する画像生成AIとして推奨するのが「Nano Banana」です。
この理由は記事内でも説明していきます。
本記事は有料エリアを含みます。
有料エリアでは
より実務的なテクニックを、実際に入力したプロンプト付きで紹介します。
無料エリアのみでも満足感のある内容を目指しているので、良かったらお付き合いください。
Nano bananaというブレイクスルー
2025年8月に登場した初代「Nano Banana(Gemini 2.5 Flash Image)」
2025年11月に登場した後継上位モデルである「Nano banana pro(Gemini 3 Pro Image)」
そして、2026年2月に登場した「Nano Banana 2(Gemini 3.1 Flash Image)」
Googleが展開するこれらのモデルシリーズ「Nano Banana」はこれまでの画像生成AIとは一線を画すモデル群です。
今からNano Bananaシリーズを利用する場合は、最新モデルのNano Banana 2が基本的な選択肢となります。
(一部APIを利用すれば過去モデルも自由に使えますが、別記事で追って紹介します)
特に、Nano Bananaシリーズは以下の点で優れていると考えています。
最大4Kサイズの出力
画面内の要素を維持したまま「部分編集」的に生成できる能力
日本語にも対応したプロンプトへの柔軟な対応力・理解力
複雑な文字(日本語の漢字含む)のレンダリング能力
建築設計の世界においてNano Bananaのような画像生成モデルの登場が意味すること
私の結論としては「意匠検討の圧倒的な速度向上」と「プレゼンテーション制作の圧倒的なコストカット」です。
今まで建築業界(それ以外のクリエイティブ業界も)では、画像イメージを用いたコミュニケーションによって意思決定をしてきました。そして、その画像を作成するための手段は簡易なスケッチから精緻なレンダリングまで多様化しており、特にレンダリングによるCGパース作成には非常に大きな労力を割いていました。
「パース制作のための時間を画像生成AIがいつか大幅に圧縮してくれる時が来る…」と誰もが予測していたと思いますが、2025年11月のNano Banana Proの登場によって部分的にはこれが達成されたかたちになります。
パースを制作する時間が圧縮されると…
時間がないことを理由に検討することすら諦めていた案を絵にして比較することができたり、人手が足りず外注しなければならなかったパースを内製化できたりと、実益マシマシなわけです。
絵が苦手だったり、Photoshopやレンダラーの操作に苦手意識があった方も大きく恩恵を受けることができます。
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建築設計での生成AI活用を「何から始めて良いか分からない」という方には以下の記事もオススメです
依然、一部の作業には適していない
現在画像生成AIのなかで最強の一角と思われるNano Banana Proでも適していない作業は多くあります。
(私個人の見解ですがNano Banana Proの方が後続のNano Banana 2より良いです。)
目地やルーバーの割付など、詳細な寸法維持が要求されるタスク
物理計算に裏付けられた正確な出力(レンダリング)
レンダリングによって得られたディテールの描きこみの維持
これは根本的に
①AIによる画像生成ではレンダリングのような物理計算による画像出力ができないこと
②入力画像を忠実に維持しているように見えるが、実際はすべてのピクセルを再描画していること
に起因しています。
ここら辺は今後、別途記事にするかもしれません。
実務レベルで画像生成AIを使う際に必要なスペックとは何か
出力サイズが何より重要である
少なくとも建築設計の領域においては「2Kサイズ以上(可能であれば4Kサイズ)の生成」が必要スペックになると考えています。
特に建築物の外観イメージのように、ルーバーや目地といった外装のディテールを破綻せず詳細に描画するためには、絵を描くキャンバス自体がある程度大きい必要があります。このキャンバスが小さいと、ディテールの詳細な描画が難しくなります。(先述の通り4Kサイズであっても限界はある)
プロンプト追従性(マルチモーダル学習)と編集力(画面維持)が建築設計実務に刺さる
正直、「高品質な絵を出せる」のは現在の画像生成AIでは当然のことです。
Midjourneyがクオリティ面で独走状態にあった1年前とは環境が大きく変化しており、どのモデルも「単に美しい」画像を出せます。
その中で、建築設計実務レベルで運用するモデルに求められる能力は
日本語で操作でき、プロンプト追従性が高いこと
画面(アングルや構図・要素)を維持して一部分のみ編集できる一貫性
「世界知識(=現実世界の暗黙知など)」を理解し適切に表現する能力
だと考えています。
1は、画像生成AIにおいてこれまで要求されていた「英語プロンプトからの脱却」に加え、複数の複雑な要件を指示してもタスクを破綻なくこなせる単純な高性能化(マルチモーダル学習と世界知識の恩恵)
2は、実務で頻出する「部分的な編集」や、「特定のオブジェクトのアングルを変える」や「デザインの特徴を維持する」などのタスクに必要なスペックとなっています。
3は、プロンプトで指示しなくても人間が当然知っている事象を「よしなに」表現する力です。
Nano Bananaシリーズの具体的なユースケース
イントロが長くなりましたが、「建築実務でどのようにNano Bananaを利用できそうか」という観点で自分が試したものを共有します。
作業はGeminiのチャットUIで行ったものと、API経由で実行したものが混在しています。予めご容赦ください。
01|パースの時間変更・季節変更
01-1|建築物の外観パースの時間変更


このレンダリングを、夜景のシーンに変更して画像生成せよ。 ・時間帯は秋の20時くらい、うっすら空に明るさが残るが暗い時間帯とする
・建物内部の照明が魅力的に浮き出て見えるようにライティング
・一流のCG会社がレタッチしたようなリッチなライティング
・4Kサイズの高解像度で出力
・カメラアングルは完全に維持し、建物形状の変更は許さない
入力画像の位置・形状・意匠などの要素をほぼ完全に維持しながら、要件通りに時間が変更される。処理時間は環境にもよるが10~30秒程度。
特に屋内のライティング含む、光に関する整合性はぱっと見かなり良い。
01-2|街路の風景の季節変更



添付の写真に関して、カメラアングルを完全に維持し、季節を真冬に変更して画像生成で出力せよ。薄く積雪があるシーンにすること。真冬の服装の日本人が数名自然に歩いている様子にすること。真冬にありそうな器具や設えも適切に追加せよ。ライティング条件も冬らしく調整すること。4Kサイズの高解像度で出力せよ
添付の写真に関して、カメラアングルを完全に維持し、季節を真夏に変更して画像生成で出力せよ。暑苦しい印象のシーンにすること。日照条件は正午を想定して真上からカンカン照りの日差しが差し込み、画面の奥は軽く陽炎が見えるくらいの厚さを想定。真夏の服装の日本人が数名自然に歩いている様子にすること。真夏にありそうな器具や設えも適切に追加せよ。自転車で移動する男性の後姿を描くこと。4Kサイズの高解像度で出力せよ
こちらも入力画像の要素はほとんど維持しながら、要件通りに画像を生成してくれている。
特に、プロンプトで指示せずとも樹木の緑量の調整などを実施しており、非常にありがたい。この「よしなに」してくれる感じは今までのモデルとは一線を画すレベルだ。
ちなみにプロンプト内では、季節感に合う要素を表現するように指示を加えており、冬シーンのスコップや夏シーンのミスト機などでそれに応えてくれている。
動画生成まで取り組まれている多くの方はすでにお気づきかと思うが、アングルを維持して時間や季節を変化させられる能力は動画生成のキーフレーム制御に非常に相性が良い。
動画生成との組み合わせについては今後の記事で紹介したい。
02|オブジェクトの挿入・編集
02-1|航空写真に建物を挿入する


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有料区画の内容
・建設中現場の航空写真に竣工イメージのパースを入れ込む
・内観パース内に人物添景を位置、ポーズなどを詳細に指示して生成する
・参照画像を用いてインテリアの検討を爆速化する
・スケッチをCGレンダリングのようにしてみる
・建物の外装を別のデザインに置き換える
・断面図を1分で断面パースにする
・Rhinoモデルを1分でレンダリングする
全て実際に使ったプロンプト付きで紹介しています。
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