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音なく、夏開く

音もなく戸が開いていた。
夏は、大概そんな感じ。

夕陽が川に溶けてきらきらしている。
ウォーキングをせずにシャワーして夕涼み体制に入りたかったが、
汗ばむ肌ペタペタを我慢して歩きに出た甲斐があった。

梅雨明けと夏が開くのは、
リンクしているようで、別ものだ。

梅雨明けは、気象庁にお任せして、
夏の戸が開いたかどうかは、自分の中で感じること。
その感覚は、きらきらしつつ静かで、
緑も、空も、じっと大きく座っている。

梅雨は梅雨、夏は夏。
すれ違いシフトみたいなタイミングで、
梅雨は、わりと大騒ぎして去っていく。
その騒ぎをよそに、夏は音もなく開いている。

夏が好きな、私の感覚。

落ちる夏の陽、夏の影絵。



≪🐟14P0712N26-21≫ 


 

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