【歴史】私が推したいデザインの父、ローウィー
こんにちは、イラストレーターのIONA(@iona_net)です!
今回は、趣味全開の偉人語り回です!
数年前デザイン史にどハマりしていた時に出会った人物、プロダクトデザインの父・レイモンド・ローウィーを紹介します。
デザインを学んだことがある人なら一度は聞いたことがある名前かもしれません。でも彼の名前すら初耳な人もいるかも。
でも、彼がデザインしたものはきっと誰もが一度は見たことがあると思います!
それでは本編、どうぞ〜
欲しくなる を作るローウィー
レイモンド・ローウィーは、1930〜70年代のアメリカで活躍したデザイナー。
「口紅から機関車まで」というキャッチフレーズの通り、あらゆるジャンルのプロダクトを手がけました。口紅、家電、車、列車、ロゴ……なんでも屋さんかってくらいなんでもやってます。
でも、彼は片っ端から闇雲にデザインしていた訳ではありません。私の中のローウィーのイメージは、ずばり「センスのいい営業部長」。
デザインを「売れるかどうか」まで見越して考える、めちゃくちゃ現実主義なデザイナーだったんです。
「おしゃれなだけなデザインは売れない。欲しくなって買いたくなるところまでがセット」そう考えて、形を計算してつくる人だったんです。
流線形=売れる形?
そんな彼が提唱した売れる形の代表格が、流線形(ストリームライン)。
飛行機や新幹線のような、空気抵抗を減らすためのツルッと流れるフォルムのことですね。

本来は工業や物理の世界で使われていたこの形。
ローウィーはこれを冷蔵庫やガスレンジ、機関車にまで応用しました。
たとえばこのローウィーデザインの機関車。ボディに5本のストライプを入れて、「なにやら速そうに見える」という理由で採用!

理由が軽すぎる!と思いきや、これがちゃんと売れて世に浸透していったんだからすごい。
今となっては電車や新幹線に流線型ラインが必ずと言っていいほど入ってますよね?これ、ローウィーが元祖なんです!(私調べ)
また、ローウィーは冷蔵庫も丸っこくして、ガスレンジもピカピカに。
「未来っぽい見た目」にすることで、「これがあれば毎日が変わりそう!」っていうワクワク感を生み出していたんです。
つまり物理の世界で現実的な理由で使われていた流線型を、気持ちを動かすためのデザインに応用したところがすごいんです!


1930年代のアメリカで大ヒット
当時のアメリカは世界恐慌まっただなか。国中がどんよりしていた時代に、ローウィーの未来っぽい家電たちは大ヒット!
当時は景気のどん底でみんなが希望を失っていた時代に、ローウィーの家電やプロダクトは「明るい未来が想像できるかも!」って気分にさせてくれたんです。きっと、未来っぽい=景気よさそう=ちょっと前向きになれるという発想につながっていったんですね。
暗い時代だからこそ、「機能的で」「美しく」「手が届く価格」の家電は、未来への希望の象徴として、心を掴んだんですね!
ローウィーは、気分を動かして経済を回すという、アートと経済のいいとこ取りを成功させたデザイナーなんです!
あのロゴもローウィー作!
そんなローウィー、実はロゴデザインの世界でも伝説級の実績を残しています。
例えば、
・Shellの黄色と赤の貝殻マーク
・ラッキーストライクの赤丸ロゴ
・FUJIYAのマーク



これもローウィーなの!?って驚きますよね。でも改めて見返すと、どれもシンプルながら一発で記憶に残るし、意味もちゃんと伝わる。そして少しだけ「未来」を感じさせるような絶妙なバランス。
MAYAの法則(Most Advanced Yet Acceptable)
ローウィーはこの絶妙な感覚を、MAYAの法則と名付けました。
「最先端だけど、ギリ受け入れられる」
これが、もっとも売れるデザインだと。
奇抜すぎてもダメ、ありきたりすぎても響かない。このギリギリのラインを見極めて、形に落とし込む。
この理論、普段イラストやデザインをしている私にめちゃくちゃ刺さりました!型にハマらずギリギリをせめていきたいですよね〜!
日本でもローウィー大活躍
ローウィーは1952年、日本のたばこ「ピース」のパッケージデザインも手がけています。今も売っている、紺地に金の鳩のあのデザインです。

よく見ると、鳩の羽にも流線形のストライプが…!ローウィー、ストライプ入れないと気が済まない説ありますね。笑
しかも「紺×金」という配色。これ、日本人が高貴さを感じる組み合わせらしいんですよ。(紫が最高位の冠位十二階だし、神社仏閣といえば金ですしね!)てか、なんでローウィーそんなこと知ってるのよ!!
結果、ピースは前年比3倍の売上を記録。
ここまで来るともう、プロダクトデザイナーというよりマーケターの域です。(拍手)
現代にローウィーがいたらいいな
そして、現代。日本は物価は上がるし、景気も停滞中。家電も白と黒しか選べないようななんだか無機質なものが多い...。
…なんか
今こそ、ローウィー的な未来感のあるデザインの出番じゃないですか!?
ローウィーがデザインに取り入れた流線型のような「希望としてのデザイン」が今まさに必要なんじゃないかと思うんです。
てことで、私は今MAYAの法則に則った真新しい見た目のプロダクトに飢えてます。
ローウィー戻ってきて!
私がそんなプロダクトを作るしかないのか…(使命感)
以上、IONAでした!
参考書籍:増補新装カラー版世界デザイン史(美術出版社)
✌🏻MAYAの法則を意識したIONAのイラストはこちら(なんちゃって)
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