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カチンときた瞬間が勝負。「怒り」をコントロールする最強の武器

「何度言ったらわかるんだ…!」
「なぜ、こんな大事な報告を今頃になって…」

リーダーとして日々現場を回していると、どうしても「カチン」とくる瞬間がありますよね。

私もコールセンターの責任者として、日々お客様からのクレームや、メンバーの予期せぬミス、そして上層部からの無茶振りに挟まれ、心が煮えくり返りそうになることが何度もありました。

「怒ってはいけない」
「感情的になるのは三流だ」

そう頭ではわかっていても、気づけば険しい表情になり、冷たい言葉を放ってしまってから激しく自己嫌悪に陥る。

そんな夜を過ごした経験は、決してあなただけではありません。

でも、安心してください。怒りを感じること自体は、人間として極めて正常な反応です。

問題は「怒ること」ではなく、「怒りに振り回されてしまうこと」なのです。

今日は、名著『7つの習慣』の知恵を借りながら、カチンときた瞬間に発動できる「最強の武器」についてお話しします。

刺激と反応の間には「スペース」がある

『7つの習慣』の著者であるスティーブン・R・コヴィー博士は、第一の習慣「主体的である」の中で、人間が持つ最大の力についてこう語っています。

「刺激と反応の間には、選択の自由がある」

動物は「カチンとくる出来事(刺激)」があると、本能のままに「怒る・噛みつく(反応)」しかできません。

しかし私たち人間には、その間に一瞬の「スペース」があり、どう反応するかを自分で選ぶことができるのです。

部下がミスをした。これは「刺激」です。

ここで反射的に「何やってるんだ!」と怒鳴るのは、自分の感情のハンドルを手放している状態。

カチンときた瞬間こそ、この「スペース」の存在を思い出すことが、最初の勝負になります。

怒りを司る「6秒の怪物」をやり過ごす

では、具体的にどうやってその「スペース」を確保すればいいのでしょうか。 ここで役立つのが、脳科学の視点です。

人間が怒りを感じたとき、脳内の「扁桃体」というアラームが激しく鳴り響きます。

これが理性を司る「前頭葉」をハイジャックしてしまうため、私たちは論理的な思考ができなくなります。

しかし、この扁桃体の暴走による怒りのピークは、実は「約6秒」しか続かないと言われています。

カチンときたら、まずは心の中で「1、2、3…」と6秒数えましょう。

深呼吸を一つするのも良いですし、手元のペンを見つめるだけでも構いません。

この「6秒」こそが、先ほどの「刺激と反応の間のスペース」を作り出す具体的なテクニックなのです。

「怒り」は氷山の一角。その下にある「本当の感情」を知る

6秒やり過ごして理性が少し戻ってきたら、次は『7つの習慣』の第五の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」を、自分自身に向けて実践します。

心理学において、怒りは「二次感情」と呼ばれます。怒りが突然湧き上がることはなく、その下には必ず「一次感情」という別の感情が隠れています。

部下の報告漏れにカチンときたとき、あなたが本当に感じたのは「怒り」でしょうか?

おそらく「このままではお客様に迷惑がかかるかもしれないという『不安』」や、「自分が信頼されていなかったのかという『悲しみ』」、あるいは「期待していたのにという『落胆』」だったはずです。

「あぁ、私は今、チームの目標が達成できないかもしれないと『不安』に感じているんだな」

こうして自分の一次感情(本当の気持ち)にラベルを貼ることができれば、怒りの熱量はスーッと下がっていきます。

「変えられるもの」に集中し、関わり方を選択する

自分の本当の感情に気づくことができたら、最後の仕上げです。再び第一の習慣に戻り、「影響の輪」にフォーカスします。

部下がミスをしたという「過去」や、部下の「性格」は、あなたが直接コントロールできない「関心の輪」です。

ここにエネルギーを注ぐと、どうしても「なんでお前はいつもそうなんだ」という怒りに繋がります。

あなたがコントロールできる「影響の輪」は、「これからどうするかを一緒に考えること」や、「次にミスを防ぐための仕組みを提案すること」です。

「カチンときた瞬間」は、リーダーとしての器が試される本番の舞台です。

  1. 6秒待ってスペースを作る

  2. 怒りの下にある「一次感情」に気づく

  3. 自分がコントロールできる「影響の輪」に集中する

この3つのステップを最強の武器として懐に忍ばせておけば、もう感情の暴走に怯える必要はありません。

今日も一日、プレッシャーの中でチームを支えてくださり、本当にありがとうございます。

まずは今日、カチンときた瞬間に「深呼吸して6秒待つ」ことだけ、試してみてくださいね。

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