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SS|星のお客さま

#毎週ショートショートnote
#流れ星空港

星のお客さま
(410字)

「お客様の中に、流れ星をご覧になった方はいませんか?」とアナウンスがされた。

手を上げた僕の席に、CAがやってきた。

「お客様、先ほどこちらの窓からご覧になったのですか?」

「えぇ。動画も撮影しました」

「恐縮ですが、その動画をご提供頂けないでしょうか。実は機長にそう言われております」

「いいですよ」と、僕はスマホを渡した。


その頃、操縦席にて。

「目撃したのは私と副機長、乗客一名です。乗客の撮影データも要求通り回収しました。これで空港に向かってよいですか」と、険しい表情の機長が、ある者と無線で話していた。

「ありがとう。でも、君達には忘れてもらうね」という声の後、謎の電磁波が操縦席と客席の一角を貫き、機長と副機長は操縦桿に突っ伏した。


「綺麗な星だったから、つい近づき過ぎちゃったな」と呟きながら、ある者は地球を離れていった。


僕は霞んだ意識の中、「お客様の中に、飛行機を操縦できる方はいませんか?」というアナウンスを聞いていた。


(了)





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