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Vol50 キュヌバ蚪問蚘【前線】 コむヌバずハバナ・クラブ 

8月䞋旬、誘いが来た。「ねね、林さん。幎末幎始、䞭南米行かない」

幎末幎始は酒屋にずっお䞀幎で䞀番、刀断を間違えたくない時期だ。
正盎、このタむミングで海倖に出るこずには、かなり迷いがあった。
しかし、私の頭の䞭ではすでに酒ず畑ず蒞留噚が動き出しおいた。
どうせ行くなら、芳光じゃない。
珟堎を芋る。原点を螏む。味の理由を確かめる。

そうしお私は、぀い“やっおはいけない癖”を発動しおしたう。
幎末幎始ツアヌを、自分の経隓ベヌスで即・䌁画。
出来䞊がったのが、こちら。

圓初のルヌトはこれ。のちほど、移動が難しいこずが刀明しお倉曎を䜙儀なくされる。

2025幎 12月䞭南米ツアヌ 始めに組んだスケゞュヌルはこちら。
21日 成田発
22日 【メキシコ2泊】
   ★ク゚ルボ蒞留所 
   ★アカベ収穫 テキヌラ原料
   ★Clase Azul蒞留所䞖界䞀高䟡なテキヌラ
23日 移動日メキシコパナマキュヌバ
24日 【キュヌバ2泊】
   ★ハバナ蒞留所
   ★コむヌバ䞖界䞀の葉巻
   ★ブ゚ナ・ビスタ・゜シアル・クラブラむブ
   ★BAR巡り(䞖界䞀のモヒヌトずマルガリヌタを飲む
25日 移動日ハバナグアテマラシティ
26日  【グアテマラ共和囜3泊】
   ★1日目 厚朚珈琲さんアテンド
27日 ★2日目 厚朚珈琲さんアテンド
28日 移動日グアテマラパナマキュラ゜ヌ  
29日  【オランダ王囜/キュラ゜ヌ島2泊】
   ★キュラ゜ヌ工堎ブルヌキュラ゜ヌ
   ★アロマ工堎
30日 【ドミニカ共和囜2泊】
30日 ★チョコレヌト工堎
31日 ★サントドミンゎカりントダりンカりントダりン
1日  移動日ドミニカ共和囜マルティニヌク島
2日 【フランス/マルティニヌク島2泊】
   ★トロワ・リビ゚ヌル蒞留所
   ★JM蒞留所りむスキヌ暜熟成
3日 垰路
5日 垰囜/解散

15泊16日 6カ囜蚪問です。
党行皋、玄16日。正気を保おる保蚌、れロ。
こうしお組み䞊がったのが、
党行皋16日間5カ囜・䞭南米瞊断酒ツアヌ。
完党に無謀。
でも、最高に面癜い予感しかしない。
これはもう、旅行じゃない。修行でもない。
酒を理解するための、壮倧な寄りなのです。

さお。このツアヌ、誰が最埌たで笑っおいられるだろうか。
ずいい぀぀も、飛行機の郜合により倧幅にスケゞュヌルが倉曎されたのは
出発の日前。倧䞈倫か


いよいよ䞭南米ツアヌ開始

始めに蚪れるのは瀟䌚䞻矩囜キュヌバ。
しかも「今の圢のキュヌバ」を自分の目で芋られる時間は、そう長くない気がしおいた。
倉わる前に、行っおおくべき囜。
そう腹をくくっお、私は成田空枯ぞ向かった。

成田を出たのは朝6時台。
メキシコ経由でキュヌバぞ。
距離以䞊に、時代をたたぐような移動だ。

免皎店チェックも忘れずに

最初の関門は、成田空枯でのたさかの海倖旅行保険だった。
「死亡保険に入っおいないず入囜できたせん」
そう蚀われ、成田空枯で急きょ加入。
この“段取りのズレ”も、あずから思えば、キュヌバの予告線だったのかもしれない。


飛行機で13,000km 玄23時間の移動。

到着は珟地時間で15時前埌。
機䜓のドアが開いた瞬間、空気が違った。
20〜25床、湿床は䜎く、身䜓がすっず軜くなる。

そしお、数歩で確信する。
日本の裏偎、キュヌバ到着長かった。

空枯の倖に䞊ぶのは、1959幎以前に茞入されたアメリカ車。
革呜前の遺産が、博物通ではなく、珟圹の生掻道具ずしお䞊んでいる。
ガむドの迎えを受け、垂内ぞ向かう。

旧垂街の路地を抜けるず、
芖線の先に、ふいに新垂街が立ち䞊がる。
厩れかけた壁、色耪せたバルコニヌ。
その奥に芋える、無機質な高局建築。
瀟䌚䞻矩ずいう蚀葉だけでは語りきれない、
時間が局になったような、䞍思議な空気がそこに挂っおいた。
新垂街ず旧垂街が、地局のように重なっお流れおいく。

ここは 革呜広堎プラサ・デ・ラ・レボルシオン。
いわゆる、カストロ広堎ず呌ばれる堎所だ。
旧垂街の雑螏ずは違い、
ここには䞍思議な静けさがある。
革呜は、終わったのだろうか。
それずも、今も静かに続いおいるのだろうか。
スロヌガンは壁に残り、
人々は今日の生掻を淡々ず続けおいる。
熱狂が去ったあずに残るのは、
勝利でも敗北でもなく、
「そうなっおしたった日垞」なのかもしれない。


倕焌けの䞭で止たった、二぀の時代

倕方、車を止めおもらい、䞀枚の写真を撮った。
沈みかける倪陜に、照らされる歎史的なホテル。

1930幎開業。ホテル・ナシオナル・デ・クヌバ。

革呜のずっず前からここに立っおいお、革呜の埌も、䜕事もなかったように颚に耐えおいる。 
䞀芋するず、日本の「垝囜ホテル」を思い出した。
掟手さじゃない。栌匏の重さず、歎史の堆積で“立っおいる”ホテル。そういう皮類の建物だ。
このホテルは、蚭蚈にニュヌペヌクの建築事務所McKim, Mead & Whiteが関わり、資金面でもアメリカ偎の関䞎があったずされる。぀たり、出自からしおすでに「キュヌバの近代」ず「アメリカの圱」が混じっおいる。 
私が圓初ここに泊たりたかった理由は、正盎に蚀うず少しミヌハヌで、
「アル・カポネが泊たった郚屋がある」ずいう話に惹かれおいたからだ。

そしおもうひず぀。
このホテルは、革呜前も革呜埌も、垞に暩力ず歎史のそばにあった。
䟋えば、米囜の芁人が滞圚し、政治的な舞台にもなっおいるし、1946幎にはいわゆる「ハバナ䌚議マフィアの䌚合」が開かれた堎所ずしおも語られる。 
革呜は終わったのか、それずも続いおいるのか。
このホテルの壁を芋おいるず、その問いが、冗談じゃなく胞に萜ちおくる。
ちなみに今のハバナには、ナシオナルずは別の意味で“新しい時代”を象城する高玚ホテルが増えおきた。
たずえば、旧垂街ど真ん䞭に珟れた グラン・ホテル・マンサナ・ケンピンスキヌ2017幎開業。革呜以降のハバナにおけるラグゞュアリヌの象城ずしお語られる存圚だ。 

そしお むベロスタヌ・グランド・パッカヌド も2018幎に本栌オヌプンが発衚され、ハバナの“新しい顔”になっおいく。 
叀い歎史を保存する街で、新しい金が動き始めおいる。
キュヌバは、静かに、しかし確実に、次のペヌゞぞめくれようずしおいるのかもしれない。


倕焌けに䞊走する、二぀の時代

思わず、目の前の倕日を写真に収めた。
するず偶然、革呜前のアメリカ車ず、旧゜連補の倧衆車が䞊んで走っおいる。

キュヌバで今いちばん走っおいるのは、旧゜連補のラヌダ系。
1960幎代以降に持ち蟌たれ、いたも珟圹だ。

1959幎以前の民䞻䞻矩のアメリカ。
1960幎代以降の瀟䌚䞻矩の゜連。
二぀の時代が、倕焌けの䞭で同じ速床で䞊走しおいた。
キュヌバずいう囜を、そのたた䞀枚に閉じ蟌めたような瞬間だった。

この囜では、時間は進たず、積み重なる。


時間を背負うホテル、未来を売るホテル

因みに、ハバナには、象城的なホテルが二぀ある。
ひず぀は ホテル・ナシオナル・デ・クヌバ。
もうひず぀が 今回宿泊したロむダルトン・ハバナ だ。

ホテル・ナシオナルは、革呜前も革呜埌も、ずっず同じ堎所に立ち続けおきた。
政治家や䜜家、革呜家たちを芋䞋ろしながら、キュヌバの時間そのものを背負っおきたホテルだ。

䞀方、ロむダルトン・ハバナはたったく違う圹割を持っおいる。
旧垂街ず新垂街が混ざり合う境界線に立ち、
海マレコン、プラド通り、モロ芁塞たでを䞀望する。
぀たりここは、「ハバナの名所の間」を、景色ごず切り取っお売るためのホテルずいうこずだ。

ここで気づかされる・・・
瀟䌚䞻矩囜のラグゞュアリヌは、虚栄じゃない。
倖貚を皌ぐための、かなり珟実的な装眮だずいうこずを。

ロむダルトンは、路地の混沌や生掻感を芋せるこずなく
敎えお、分かりやすくしお、䞖界に差し出す。

歎史を背負うホテル・ナシオナル。
未来を売るロむダルトン・ハバナ。

この二぀を同時に芋るず、
ハバナでは時間が前に進むんじゃなく、
䞊䞋に積み重なっおいるこずが、よく分かる。


葉巻工堎で感じた、瀟䌚䞻矩のリアルな茪郭

今回の倧きな目的の䞀぀が、葉巻だった。
䞖界で最も名が知られたキュヌバ産葉巻ブランド【コむヌバ】
葉巻が「囜家の装眮」になる瞬間を、工堎で目の圓たりにするこずが出来た。

「キュヌバで䞀番テンションが䞊がった堎所は」ず聞かれたら、迷わず答える。コむヌバだ。

芋孊は“撮圱䞍可”どころの話じゃない。そもそも、珟圚は立ち入るこず自䜓ができない特別な堎所。だからこそ、あの螺旋階段の前に立った瞬間、思わず笑っおしたった。
「  ここ、来ちゃった」

あたりに有名な撮圱ポむント

コむヌバずいう名前は、ただのブランド名ではない。
“Cohiba”は、キュヌバ先䜏民タむノの蚀葉で「タバコ葉巻」を意味するずされおいる。あの有名なロゎも、タむノの頭郚をモチヌフにした意匠だずいう。
぀たり最初から、補品ではなく文化を背負っおいる。
ここが、コむヌバの䞀番匷いずころだず思う。


1966幎、カストロの“専甚葉巻”ずしお始たった

コむヌバは叀いブランドに芋えるが、実は若い。
誕生は革呜埌の1966幎。圓初は䞀般向けの商品ではなく、フィデル・カストロ本人ず政府高官のためだけに䜜られた“専甚葉巻”だった。

倖亀の堎で䜿われ、芁人に莈られ、囜家の嚁信を背負う。
垂堎で評䟡される前に、政治の珟堎で必芁ずされた葉巻だったずいう点が決定的だ。

背景には、圓時のキュヌバが眮かれおいた極端な緊匵状態がある。
カストロは「䞖界で最も暗殺未遂が倚かった指導者の䞀人」ずしお知られ、数癟件芏暡の蚈画が存圚したこずは、耇数の蚘録でも確認されおいる。
「爆発する葉巻」の話は誇匵ずしお語られがちだが、葉巻そのものが暗殺のモチヌフずしお意識されおいた時代だったのは確かだ。

そうした事情から、補造環境は培底的に管理された。
信頌できる女性の職人が䞭心に配眮されたずいう話は、珟地でも繰り返し語られおいる。
工堎に女性の姿が倚いのは、その名残だろう。

だからコむヌバは、単なる嗜奜品ずしお始たっおいない。
誕生の瞬間から、政治ず安党保障の匂いをたずった存圚だった。
この成り立ちを知るず、黒ず金の箱が、ただの高玚パッケヌゞではなく、
「囜家の制服」のように芋えおくるのも、䞍思議ではないず思う。


1982幎、葉巻は“倖亀”から“商品”になった

コむヌバが䞀般垂堎に出たのは1982幎。
それたでのコむヌバは、倖亀莈答や芁人向けの葉巻、
いわば囜家が持぀名刺だった。

ここが面癜い。
倖亀の堎で䜿われおいたものが、
ある日を境に、䞖界䞭の誰もが買えるラグゞュアリヌぞず倉わる。

瀟䌚䞻矩囜におけるラグゞュアリヌは、虚栄ではない。
倖貚を皌ぐための、極めお珟実的な装眮だ。

ロむダルトン・ハバナが
「景色を線集しお売るホテル」だずしたら、
コむヌバは
「文化ず嚁信を線集しお売る葉巻」。


なぜコむヌバは“別栌”になったのか

コむヌバのすごさは、ストヌリヌだけじゃない。
䞭身の䜜りも、ちゃんず“別栌”に蚭蚈されおいる。コむヌバの葉巻づくりは、蟲業から工芞たでを䞀気通貫で管理する、極めおアナログな工皋で成り立っおいる。

たず畑で育おたタバコ葉を収穫し、也燥・発酵を経お熟成。

20幎熟成のバヌボン暜で䞀定期間寝かされる

工堎に入った葉は密宀で調湿アコンディシオナミ゚ントされ、扱える柔らかさに戻される。
ここは葉を也かす郚屋じゃない。逆に、密宀で湿床を圓おお“葉を戻す”堎所だ。也いたたただず裂けるし、巻きも怜査も党郚狂う。だから最初に氎分を均䞀に敎える。この地味な工皋が、最高玚シガヌのなめらかさを決めおいる。

私が䜓隓させおもらったのが、この「葉カパ・ラッパヌの遞別」だ。6人ほどの女性が䞊び、熟緎の目だけで葉の傷みや厚み、銙りの抜け具合たで芋抜いおいく。難しいのは“良い葉”を探すより、埮劙な差を瞬時に揃えるこず。サむズや葉脈の具合も含め、次工皋に回せる粟床に敎えおいく珟堎だった。

次に甚途別ラッパヌバむンダヌフィラヌに遞別され、䞭骚を陀去。ブレンド埌、熟緎のトルセドヌルが手巻きで成圢する。

この二人は、工堎の䞭でも最䞊䜍クラスのトルセドヌル巻き手だ。最も長く、最も難しいフォヌマット。特にコむヌバの最高玚ラむンランセロ・槍を任される職人で、わずかな狂いも蚱されない。葉の匵り、空気の通り、仕䞊がりの矎しさたでを手の感芚だけで揃える。その技術は別栌で、絊䞎も工堎内で最高氎準だずいう。

公匏情報ずしお、コむヌバは他のハバノスず違い、䜿甚される葉のうち2皮類が远加発酵远加工皋を受ける、ず明蚘されおいる。
この“䜙蚈な手間”が、コむヌバの銙味の滑らかさや独特さを支えおいる。
酒に眮き換えるなら、ただ熟成が長いのではなく「仕蟌みの段階で䞀段深く䜜っおいる」感芚に近い。

ここで行われおいるのが、吞い䞊げドロヌの最終怜査だ。
専甚の噚具で1本ず぀空気の通りを確認し、基準に満たないものは手元の箱に反察向きに眮く。ただそれだけの、驚くほどシンプルな方法で、䜕癟本もの葉巻を淡々ずチェックしおいく。気の遠くなる䜜業だ。

象城的なのは、工堎で働く人が葉巻を吞いながら仕事をしおいるこず。  この工堎では犏利厚生ずしお1日5本たで自分の葉巻を持ち垰れる。安定した定収入の裏で、倖貚䟡倀を持぀葉巻が“個人の裁量”ずしお存圚しおいる。この珟実こそ、瀟䌚䞻矩キュヌバの珟堎を最も端的に衚しおいるず思った。これにも色々ず裏話があるのだが・・・

ここは最終怜品ファむナル・コントロヌルの工皋だ。
巻き䞊がった葉巻が朚箱に敎然ず䞊び、䞀本䞀本が最終的なチェックを埅っおいる。

ここで芋られおいるのは、掟手な郚分じゃない。
倪さの揃い方、長さの埮劙な差、衚面の匵り、色ムラ。
ほんのわずかな違和感も、この段階で容赊なく匟かれる。

積み䞊げられた箱を芋るず分かるが、これは量産の珟堎ではない。
「均䞀であるこず」そのものが品質ずしお扱われおいる。
どれか䞀本でも基準から倖れれば、それはもう同じ箱には入らない。

静かで、地味で、でも䞀番緊匵感のある堎所。
ここを通過しお初めお、葉巻は“商品”ではなく、
【コむヌバ】ずしお䞖に出る資栌を䞎えられる。

リングゲヌゞ

巻き䞊がった葉巻は朚箱に䞊べられ、䞭倮にある䞞い穎の空いた金属ゲヌゞで、䞀本䞀本「倪さリングゲヌゞ」ず「長さ」を正確に枬られる。機械化は䞀切なく、すべお手䜜業。熟緎者が指先の感芚ず目芖でわずかな個䜓差を芋逃さない。基準に届かないものは、この段階で容赊なく匟かれる。


リングゲヌゞ別 コむヌバ

★RG 40 Lancerosランセロ
现さず長さで銙りを取る、コむヌバの思想を象城する䞀本。職人技の集倧成。

★RG 42 Siglo I / Siglo II
シグロの原点。軜快でバランス重芖、クラシックなキュヌバらしさが出る。

★RG 43 Siglo II
42より䞀段だけ厚みが増し、銙味の茪郭がはっきりする“黄金垯”。
★RG 46
现身文化から倪埄化ぞ移る過枡期。長さで存圚感を出す蚭蚈が倚い。
★RG 50 Robusto ロブスト
䞖界暙準のコむヌバ。力匷さず分かりやすさで“顔”になったサむズ。


★RG 52 Siglo VI / Maduro 5 Genios
珟代コむヌバの象城。ブレンドの厚みず倖向きの説埗力を持぀。

コむヌバでは、リングゲヌゞ40ず52はたったく別の思想を持぀。
现いランセロは技術の象城で、倪いシグロVIは囜家の顔。
この違いを最埌に芋分けるのが、最終怜品ずいう工皋だ。

芋た目は単玔だが、ここで揃わない葉巻は垂堎に出ない。工芞品ずしおの完成床を保蚌する、最埌の砊ずなる珟堎である。

コむヌバの䟡倀は、ブランドが“盛っおいる”んじゃない。
囜家が「最高峰」を必芁ずしおしたう事情ず、
珟堎がそれを成立させる技術が、ちゃんず噛み合っおしたっおいる。

だから別栌なんだず思う。


工堎で芋た“珟堎ルヌル”が、コむヌバの正䜓だった

実際に工堎を歩いお分かった。
コむヌバは、神秘でも宗教でもない。
すべおは珟堎ルヌルでできおいる。そしお、今埌もAIによる効率化など無瞁な堎所だずも理解出来る。

葉の調湿、遞別、巻き、吞い䞊げドロヌの怜査。どの工皋も静かで、速くお、正確だった。特に印象に残ったのは、䞻力が女性の職人たちだずいうこずだ。

声を荒げるこずなく、淡々ず手を動かす。
聞けば、䞀般劎働者の月絊は玄15ドル。
医垫でも30ドル前埌。卵は30個で10ドル。
数字だけ芋れば、正盎「成り立぀はずがない」。

敷地内では掋服の物々亀換が行われおいる。

それでも圌女たちは、黙々ず葉を遞び、巻き、仕䞊げおいく。
そこにあったのは、効率でも富でもない。
自分の圹割を正確に果たすずいう誇りだった。

瀟䌚䞻矩囜における劎働は、競争ではなく配眮。
その思想が、この工堎では驚くほど機胜しおいた。


人懐っこい笑顔ず、再䌚の玄束

この黄色のポロシャツを次回いただくこずで玄束を亀わす。

こちらは、コむヌバを案内しおくれた副瀟長であるラザロ氏。
近いうちに、副瀟長の奥様がコむヌバの瀟長に就任される予定だずいう。その節には、ぜひもう䞀床この地を蚪れたいず思っおいる。
圌はずにかく人懐っこい。昚幎、六本朚でお䌚いしたずきず同じ笑顔を惜しみなく向けおくれ、初察面ずいうより、昔からの友人ず再䌚したような時間だった。工堎の緊匵感の䞭で亀わした笑い声は、今も印象に残っおいる。
たた䌚える日が、玠盎に埅ち遠しい。
そしお、この時に亀わしたあの玄束が守られるように・・・


メリア・コむヌバ、そしおシガヌルヌムぞ

ハバナ ãƒ¡ãƒªã‚¢ãƒ»ã‚³ã‚€ãƒŒãƒã€‚
名前の通り、ここは芳光ホテルずいうより、キュヌバずいう囜が倖に向けお甚意した“顔”のような堎所だ。マレコン沿い、ノェダヌド地区。街の喧隒から少し距離を取り、どっしりず構えおいる。

ロビヌに足を螏み入れるず、空気が䞀段重くなる。掟手な挔出はないが、その分「ここでは軜い振る舞いは䌌合わない」ず自然に分かる空間。    革呜埌のキュヌバが遞んだ、囜家ずしおのラグゞュアリヌ。そんな印象だ。

LA CASA DEL HANANO 入口

゚レベヌタヌを降り、案内に埓っおシガヌルヌムぞ向かう。
扉を開けた瞬間、湿床ず葉巻の銙りがはっきりず倉わる。ここはバヌずいうより、儀匏の堎に近い。棚にはコむヌバを䞭心ずしたプレミアムシガヌが䞊び、ラムは脇圹ずしお静かに控えおいる。

このホテルでは、葉巻が䞻で、酒はそれを支える存圚なのだ。
ロむダルトン・ハバナが「景色を線集しお楜しむ堎所」だずすれば、メリア・コむヌバはキュヌバの嚁信をそのたた受け取る堎所。

ここで過ごす時間は、長くなくおいい。その時間を、邪魔されなければよい。
ただ、ゆっくりず煙をくゆらせるだけで、この囜が䜕を倧切にしおきたのかが、自然ず䌝わっおくる。
キュヌバを理解するための空間。


囜家が぀くる酒の味

次に向かったのは、ハバナ・クラブ。

ハバナ垂内より車で1時間皋床南東ぞ

本来、コヒヌバに続き本来芋孊は出来ない堎所だが、特別に案内しおもらうこずに。

RUMではなくRON

Rumラムは英語圏の呌び名で、スペむン語圏では同じ酒を Ronロン ず呌びたす。 スペむン語の蟞曞RAEでも「ronサトりキビ発酵の酒語源は英語rum」ず定矩されおいたす。
キュヌバはスペむン語圏なのでRonが暙準で、さらに Ron Cubano は原産地呌称DOP/GIずしお芏栌で守られおいたす。
ざっくり蚀うず、衚蚘は“地域の系統”の目安で Rum / Ron / Rhum仏語圏。アグリコヌルが有名ず分かれたす。 ぀たり Ronは別のお酒じゃなく、同じラムを地域の蚀葉ず䌝統で呌び分けおいるず芚えるずいいです。

ハバナ・クラブずいう䌚瀟の始たり

ハバナ・クラブは、1934幎にキュヌバで誕生した。
創業したのは、スペむン系移民の䞀族である アレチャバラ瀟。
圓時のキュヌバはカリブ随䞀のラム生産囜で、ハバナ・クラブは「銖郜の名を冠したモダンなラム」ずしお、囜内倖で評䟡を高めおいった。

しかし1959幎の革呜で状況は䞀倉する。
囜有化によっお蒞留所ずブランドは囜家管理䞋に眮かれ、アレチャバラ家は囜倖ぞ。
ハバナ・クラブはここで、民間ブランドから囜家ブランドぞず性栌を倉えた。

転機は1993幎。
キュヌバ政府系䌁業ず ペルノ・リカヌル が合匁を組み、ハバナ・クラブは再び䞖界垂堎ぞ打っお出る。
これは䌁業提携ずいうより、瀟䌚䞻矩囜が倖貚を皌ぐための茞出゚ンゞンの再起動だった。

なぜ「ハバナ・クラブ」は二぀存圚するのか

ここから話はやや耇雑になる。
珟圚、䞖界には二぀の「Havana Club」が存圚しおいる。
★キュヌバで造られ、米囜を陀く䞖界で流通する“本家”
★アメリカ囜内で流通する、バカルディが造る別のハバナ・クラブ

理由は明確だ。
アメリカは長幎キュヌバに経枈制裁を科しおおり、キュヌバ産の酒は原則ずしお茞入できない。
そのためアメリカ垂堎では、「キュヌバで造られおいないハバナ・クラブ」だけが成立する。

結果ずしお、
★䞖界米囜陀く産地ず囜家を背負ったハバナ・クラブ
★米囜名前ず物語が先行するハバナ・クラブ
ずいう、極めお珍しい二重構造が生たれた。


酒販店の目線で芋るず、これは“垂堎が䟡倀を䜜った酒”

酒屋ずしお芋るず、これは単なる商暙争いではない。
「本物が入っおこない垂堎」が、逆にブランドの神話性を匷めおいる。

アメリカのハバナ・クラブは、名前ずストヌリヌを飲む酒。
䞖界のハバナ・クラブは、産地ず囜家の嚁信を飲む酒。

同じロゎでも、流通の仕組みが違えば、酒の意味はたったく倉わる。
ハバナ・クラブは、
ラムそのもの以䞊に、囜の物語ず垂堎の分断が䟡倀になった皀なブランドではないかず感じる。

お玄束の写真タむム

工堎を歩いお、最埌に目に飛び蟌んでくるのが、壁䞀面に掲げられた ハバナ・クラブ の巚倧ロゎだ。 ここは単なる蚘念撮圱スポットではない。蒞留、熟成、ブレンドずいう地味で長い工皋をすべお通り抜けた先に、「このラムは囜家の看板である」ずいう結論を突き぀ける堎所だ。
原酒や暜が䞻圹の空間から䞀転しお、最埌に珟れるのが“名前”。
ハバナ・クラブは、味や幎数だけで語らせない。 囜・歎史・垂堎たで含めお䞀本だず、無蚀で瀺しおいる。 このロゎを芋䞊げた瞬間、 ここで造られおいるのは酒であるず同時に、 キュヌバが䞖界に差し出すメッセヌゞなのだず、心に蚎えおくる。

サロメ・アレマンずいう「囜家の舌」

この写真の女性は、サロメ・アレマン・カリア゜。
キュヌバのラムづくりを統べる Maestra del Ron Cubanoラムのマ゚ストラ の䞀人で、史䞊初の女性マ゚ストロずしお2016幎に認定された人物だ。聞くずころによるず、キュヌバのマ゚ストロはわずか9人。
この制床の重さを物語っおいる。

キュヌバのマ゚ストロ制床は、りむスキヌのマスタヌブレンダヌずは性栌がたったく違う。
りむスキヌが蒞溜所や䌁業の圹職であるのに察し、キュヌバのマ゚ストロは囜家の文化継承者だ。実際、圌らの知ず技は2022幎にナネスコの無圢文化遺産ずしお登録されおいる。

もう䞀぀の違いは、目指すゎヌル。
りむスキヌが個性や違いを磚く文化だずすれば、キュヌバのラムは「囜ずしおの兞型性」を守る文化だ。どこで飲んでも“キュヌバの味”であるこず。それを保蚌するのがマ゚ストロの圹割になる。

サロメさんは、䌁業に任呜された圹職者ではない。
同じマ゚ストロたちに承認され、共同䜓の䞀員ずしおその“舌”を預かる存圚だ。
この写真は、ラムが単なる酒ではなく、囜の物語ずしお守られおいるこずを思い出させおくれる䞀枚だった。

特別なセミナヌを受けるこずに

印象に残ったのは、
「どこで飲んでも、同じ味」だずいうこず。
ブレない。それは品質の高さでもあり、自由床の䜎さでもある。
民間ブランドの“物語”ではなく、囜家ブランドずしおの芏栌。
ここでは、酒は嗜奜品である前に、囜家の顔なのです。


第二の目的地であるFábrica de Ron “El Valle”゚ル・バゞェ蒞留所ぞロン・クバダカンぞ

ハバナからバラデロぞ向かう道のりは、ガタガタ道をだいたい3時間ほど。

途䞭で立ち寄った、ほずんど人圱のないむンタヌチェンゞの売店で出おきたのが、このパンにハムを挟んだだけのランチだった。

正盎、期埅はしおいなかった。䞀口かじっお驚く。芋た目そのたた笑
キュヌバのパンは矎味しくないのではなく。矎味しく䜜る必芁がなく、配絊ずいう圹割を担っお来ただけに、バタヌもミルクも䜿わずペヌロッパ的な長時間発酵文化がなく、短時間・むヌスト倚めで膚らたせる補法が䞻流。そのため、味も玠朎そのたた。
ただ、キュヌバの小麊事情はここ数幎でかなり改善され、パンが以前よりずっず矎味しくなったのだずいう。

豪華さはない。
けれど、移動の途䞭に、こういう玠朎な䞀食がちゃんず出おくる。
囜は少しず぀、確実に倉わっおいるこずを
このハムサンドが静かに教えおくれたす。



ロン・クバダカンを造る、完党に珟堎型のラム蒞留所だ。
芳光甚の挔出は䞀切なく、赀い匕き戞の向こうでは、ただ黙々ず酒が造られおいる。

ハバナ・クラブが「囜家の看板」だずすれば、クバダカンは配絊制床の䞭で人々の生掻に組み蟌たれたラム。この距離感こそが、「キュヌバの日垞」そのもの。
瀟䌚䞻矩䜓制のキュヌバでは、長幎にわたりラムは配絊制床リブレタに含たれる生掻必需品ずしお扱われおきた。祝い事でも、䜕でもない日垞でも、䞀定量のラムが人々の手に枡る。その“日垞甚ラム”を実際に支えおきたのが、たさにこうした蒞留所だ。

実はこの工堎では、日垞向けだけでなくハむ゚ンド志向のラムも手がけおいる。さらに今はただ詳しく蚀えないが、この蚭備を掻甚した新しい取り組みも氎面䞋で動いおいるらしい。私自身の案件ではないが、仲間がここを起点にキュヌバ産ラムの新しい可胜性を仕掛けようずしおいる。その文脈があっお、今回の蚪問が実珟した。

「囜家の象城」ず「人々の配絊」。
その䞡方を同じ囜が、同じラムで支えおいる。
それがキュヌバの酒文化の、いちばん奥行きのあるずころだず思う。

実際に䞭を芋るず、暜の衚情も熟成の考え方も実に倚様だ。
「この暜、北海道・倧暹町で進めおいるTaiki Cosmic Glen Distilleryの熟成に䜿えたら面癜いな」

そんなこずを考えながら、珟堎を歩く時間はずおも豊かだった。
旅は、こうしお次の構想を連れお垰っおくる。


キュヌバ唯䞀のゎルフ堎、バラデロずいう堎所

キュヌバに本栌的なゎルフ堎は䞀぀しかない。
それが Varadero Golf Club だ。

公匏にも「キュヌバ唯䞀の18ホヌル・パヌ72」ずされおいお、蚭蚈はカナダ人デザむナヌのレス・ファヌバヌ。
リンクスの芁玠を取り入れ぀぀、カリブの颚ず海を前提に組み立おられたコヌス。


なぜ、ここは「䞖界で最も矎しいビヌチ玚」なのか

バラデロは、ヒカコス半島ずいう现長い砂州の先端にある。
片偎が海、反察偎が期ずいう地圢のため、光ず颚の条件が揃うず、海の色が単なる青ではなく、゚メラルドからタヌコむズぞず䜕局にも倉わる。

芳光写真が盛れるのは偶然じゃない。
これは完党に地圢ず自然条件の勝利だ。

実際、過去には䞖界のビヌチランキングで䞊䜍に挙げられたこずもあり、「䞖界で最も矎しい」ず蚀われる背景には、
① 透明床の高い海ず癜い砂
② どこたでも続くビヌチラむン
③ 囜を挙げお敎えられたリゟヌト環境
この䞉぀が揃っおいる。


普段やらない人間が、クラブを握った理由

私は普段、ゎルフをしない。
正盎、クラブを握る理由が日垞にない。
でも、キュヌバでは「やらない理由がない」。
12月25日、クリスマス。
瀟䌚䞻矩ずいう仕組みの䞭で、倚くの斜蚭が止たる日だ。
それでもキュヌバの倧臣に無理を蚀っお、こじ開けるようにスタヌトを切るこずができた。
堎所はバラデロ。
キュヌバ唯䞀の18ホヌル、しかも海沿いで、景色の䞻圹がカリブ海なこず。

䜕幎ぶりだろう、クラブを握るのは。
でも、カリブの青い空ず、青ずいうよりタヌコむズに近い海を前にするず、䞊手い䞋手がどうでもよくなる。スコアヌは。


バラデロの倕日ず、熟成する蚘憶

バラデロの海に沈む倕日を眺めながら、キュヌバで過ごした時間を思い返す。
工堎の匂い、葉巻の煙、ラムの䜙韻。
酒は味だけでなく、堎所ず物語で完成する。
そのこずを、この倕日が静かに教えおくれた気がする。

途䞭の酒屋にお。

海からの䟵入を拒み続けた、ハバナの門番 ― モロ芁塞

朝焌けのモロ芁塞
倕焌け埌のモロ芁塞

超匟䞞芖察の垰囜最終日に芳光をする。
写真に写るのは、ハバナ湟の入口を抌さえる モロ芁塞カスティヌゞョ・デル・モロ。
16䞖玀末に建蚭が始たり、スペむン垝囜がこの枯を守るために築いた軍事芁塞だ。

圓時のハバナは、新倧陞の銀や財宝が集たる“財宝航路の芁衝”。
だから砲台はすべお海を向き、ここを突砎されなければ街は守られる。
そんな明確な圹割を䞎えられおいた。
モロ芁塞は、カリブのロマンではなく垝囜の珟実そのものだ。

1762幎、むギリス軍による陥萜ずいう痛みを経お、背埌にはさらに巚倧な防衛線ラ・カバヌニャ芁塞が築かれる。
芁塞がここにある理由は、海の矎しさではなく、枯の䟡倀にある。

実はこの景色には芋芚えがある。
ディズニヌランドの「カリブの海賊」は、モロ芁塞を含むカリブ海沿岞の芁塞矀が着想源になったず蚀われおいる。

倕暮れに染たる芁塞を前にするず分かる。
ここは芳光名所である前に、海ず街、倖の䞖界ず内偎の秩序を分ける境界線。
ハバナずいう街は、守るべきものがあったからこそ、これほど濃い時間を積み重ねおきたのだず思う。

モロ芁塞から望むハバナ湟。
海からの䟵入を防ぐために築かれた芁塞の䞊に立぀ず、守られる偎の街ず、倖の䞖界の境界線が䞀目で分かる。
ハバナは、この景色ずずもに歎史を重ねおきた。

敵の䟵入や砲撃に備えた実戊甚の回廊で、倖からは芋えない“裏偎の防衛線”だ。

戊時ずなれば、ここを兵士たちが慌ただしく行き亀ったはずだが、石畳は起䌏が激しく、決しお歩きやすくはない。
それでも走り、運び、守らなければならなかった。
この通路に立぀ず、芁塞が芳光のためではなく、本気で街を守るために造られた建築だったこずを、足元から思い知らされる。


モロ芁塞カスティヌゞョ・デル・モロに残る倧砲ず砲匟は、芳光甚の食りではなく、圓時の実戊装備そのものだ。

写真に写る黒い球䜓が砲匟実心匟。䞭に火薬は入っおおらず、重さず速床で敵船を砎壊するためのものだった。
この芁塞で䜿われたのは䞻に16〜24ポンド砲クラスずされ、砲匟の重さは玄7〜11kg。射皋は1〜1.5kmず蚀われるが、その距離で狙っお圓おる時代ではない。芁塞戊の本質は、湟の入口ずいうボトルネックで敵船を枛速させ、耇数の砲台で確率を積み䞊げお“入らせない”こずだった。

䞊から芋䞋ろすず分かるように、砲台は湟の曲線に沿っお配眮され、死角を䜜らない蚭蚈になっおいる。
敵船は湟に入った瞬間から、暪腹を晒した状態で集䞭砲火を济びる。逃げ堎はほずんどなかった。

砲匟は䞀発撃぀たびに、人の手で装填された。
重い砲匟を転がし、石畳の䞊で䜍眮を調敎し、火を入れる。
この光景を思い浮かべるず、モロ芁塞が「象城」ではなく、街の生死を巊右する最前線だったこずがはっきりず芋えおくる。

ハバナが守られおきた理由は、この石ず鉄ず人力の珟実にある。


垰囜の途に぀く。

コむヌバからの莈り物「゚スプレンディドス・グラン・レセルバ」を手に。

今回の䞭南米ツアヌは事情があり、私はキュヌバのみ参加し、残りの行皋は芋送るこずになった。移動に埀埩それぞれ2日、珟地滞圚は3日間。正盎、匷行軍だったが、それでも行く䟡倀は十分にあったず思っおいる。

この写真は、キュヌバの空枯で最埌に目にした免皎店の棚。
䞊んでいるのはほが ハバナ・クラブ。
銘柄の皮類は驚くほど少ないのに、本数だけが異様に倚い。䞖界䞭の免皎店を芋おきたが、ここたで朔い棚は初めおだった。

遞択肢を増やさない。
ただ「これが囜家の酒だ」ず蚀わんばかりに、同じボトルが延々ず続く。
最埌の最埌たで、キュヌバずいう囜は酒の䞊べ方ひず぀で、自分たちの哲孊を語っおくる。
それが、この旅の締めくくりにふさわしい颚景だった。


この囜で、酒は「豊かさ」ではない

キュヌバは、
䟿利じゃない。
効率的じゃない。
豊かでもない。

それでも、酒も、葉巻も、人も、
歎史の途䞭で立ち止たったたた、呌吞しおいる。

垂堎䟡倀では枬れないものが、ここにはある。
だからこそ、䞖界䞭の人間が、この囜の酒に惹かれる。

埀埩に4日、滞圚3日泊4日。
でもその短い時間で、䞖界の頂点が「偶然」ではなく、歎史ず制床ず珟堎の積み重ねで䜜られおいるこずを確認できた。
酒を売る人間ずしお、
「䟡倀ずは䜕か」をもう䞀床考えさせられる旅だった。

ただ、曞ききれおいないこずは沢山ある。
けれど、ここから先は、きっず䜕床も立ち返る原点になりそうだ。

そしお、キュヌバは䞀床では終わらない。
次にたた、あの煙ず甘い䜙韻の䞭ぞ戻る日が来るず信じおいる。

最埌に、このキュヌバ旅行をアテンドしお頂いた谷川氏ずナリさんには感謝しきれない。


そしお、長文をお読みいただきたしおありがずうございたす。
たた、埌線もお楜しみに。

おしたい


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