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ベネズエラ雑感

トランプ大統領によるベネズエラ首都爆撃と大統領拉致から一週間。この出来事の衝撃で、私は大河ドラマ『豊臣兄弟!』第一回を見ていてもストーリーがまったく頭に入らなかった(仲野太賀さんや池松壮亮さんは好きな俳優さんたちなのだが)。

簡単に言えば、脳の関心と思考能力を時事問題に取られて、娯楽番組を楽しむ余裕がなくなった状態。それが数日続いた。

私は大学でスペイン語を専攻し、スペイン語圏の歴史や文化を学んだ。そのため、スペイン語圏である中南米の近現代史もかじっている。ポルトガル語圏のブラジル、英語圏のジャマイカやスリナムなど、フランス語圏のハイチなど微妙に文化圏が違うところがあるが、北は米国のヒスパニック話者たちから南はチリやアルゼンチンの突端までほとんどがスペイン語圏だ。

以来、うっすらとこの地域に対する関心を持ち続けている。

だから、今回の米国によるベネズエラへの介入に、ほぼ40年ほどの様々な時事問題が蓄積された脳の記憶倉庫の扉を無理矢理ブチ開けられたような、混沌とした記憶と感情が沸き上がっている。

わかりやすい画像があったので使わせていただく。Sputnik日本によるXへの投稿に添付されていた。ロシアをベースとする通信社の画像だが、内容は(反米)プロパガンダではなく、歴史的事実を表している。

CIAや米軍が介入してきた歴史を一覧できる

1970年代から1990年代にかけての中南米の軍事政権下での人権弾圧について少し調べていた時期がある。チリのアジェンデ政権に対するピノチェト将軍のクーデターを始め、アルゼンチンの軍事政権下でも、また他の親米軍事政権下でも、民主的な政治運動家・労働組合活動家・ジャーナリスト・法律家・教師などが大量に逮捕され投獄され、身元不明の集団に拉致監禁され、拷問され、暴行され、殺害されている。

軍事政権の背後にCIAがあり、人権侵害に共通するパターンにCIAのマニュアルがあるのではないかと言われてきた。

トランプ大統領はモンロー主義をもじって「ドンロー主義」を標榜しているが、「中南米は米国の裏庭」という意味は、経済的にも軍事的にも植民地だということだ。

なお、ベネズエラの現状については、音楽家・作家である八木啓代さんのブログでわかりやすく解説されている。

元新聞記者の伊藤千尋さんと並んで、中南米の時事について私が参照する書き手だ。

また、日本におけるベネズエラ研究の第一人者であろう坂口安紀さんが中公選書から新刊をつい先日出版されており、重版がかかっているそうだ。

事態は混沌としている。が、国民主権、民族自決という民主主義の根幹を無視したドンロー主義が成功するはずがない、と私は信じている。

追記。今朝のサンデーモーニングがわかりやすく解説している。

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