【バトン】死がやさしく笑っても
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金の匂いがたちこめた街だった。
それは人が造り上げた欲の塊か
吐き出した怨嗟の亡骸か。
煙草の煙が立ち上っていく。
じっと見つめる視線の先で
散り散りに消えゆく白が透明に溶けていく。
指先に熱を感じ
過ぎ去った時間に気付かされた。
フィルターまで焦げた吸い口を
無造作に掌に押しつける。
口の端を歪め、痛みから発せられる声を
飲み込む。
これが死と生だ。
いつもそう思う。
消える物と痛みを伴い残る疵(きず)。
ただ、これは肉体の死と生だ。
燃えて煙のように消える。
熱と痛みで残る疵。
確かに今、身体は生きている。
生まれたときから死に向かい
緩やかに死にゆくんだと
理解していても
息を吸い、吐き出し
体中に血を巡らせ
生きようとしてしまう。
それを意識することはほぼない。
だから確認するために
痛みを味わう。
砂を噛んだような食感に
鉄を舐ったときのような味。
生きている。
生きて、しまっている。
細やかな喜びと
大きな悔恨と
小さな消失と
大きな幸福。
身体は生きている。
それがはっきりと分かる。
それが良いことなのかは
別として。
肉体は生きようとしているのに
精神は消滅へ向かい
消し去ろうとばかり動く。
ふとした瞬間に思う。
なぜ、心なんて存在しているのか。
血を吐き続ける心なんて
要らない、いらない。
遠い昔にそう思っていた。
今はどうなんだろうか。
それを問うてみても
自分では答えは出せていない。
ただ、生きていることを
素直に喜べる自分が
いつの間にか
誕生していたことは
答えなのかもしれない。
ずっと殺して生きてきた。
生きることを拒絶して生きてきた。
矛盾していると思うか?
立ち止まって考えてくれていい。
命ってなんだろうな。
なんなんだろう。
それを知るために
今を生きているのなら
思うさま生ききって
最後の日に
それを見つめながら
煙のように消えてやる。
その時に
笑っているのか
嗤っているのか
楽しみである。
こちら、マイキー🐣さんの
「#エッセイしりとり」コンテスト2026夏の陣
の応募作品です。
「し」のバトンをくれた、
じまにゃんさん、ありがとうございました。
倭犬(やまといぬ)仲間ということで
バトンをいただきました。
真っ白な秋田犬、可愛いよねぇ(*´ω`*)
次の「も」のバトン
どうしようかな。
交友関係少ないから
バトン回ってきたら
有無も言わさず回してやる(笑)
(ヾノ・∀・`)ナイナイ
時間も無いけど
できるなら、お願いします。
友:木漏れ日亭
迷うけども
文章のリズムやツボが
個人的に大好きな
月花の雫 さん
こちらのバトン、止めてもOKだそうです。
期限が迫っているので
参加したいのであれば31日までに。
そうじゃなくても
私が個人的に読みたい(笑)
そうそう。
タイトルを決めるときに
しりとりで「し」が回ってきたか〜
どうするか・・・
悩んで思いついたタイトルがこれ
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北方謙三氏のハードボイルド小説
ブラディドールシリーズ
の中から。
内容紹介
ある島で進行する新空港建設の噂。その予定地にスキャンダルの匂いを感じ、取材を始めたジャーナリストの田村幸太郎。取材を続けていくうちに土地買収に絡む資金の出元が、街の権力者、久納一族だという情報を掴んだ田村はこの街にやって来た。島での取材中に知り合った土地買収反対派の中心人物の息子、神谷俊一と再会し、共に行動するようになるが──。虚飾に彩られたリゾートタウンを舞台に、愛と死の狭間で揺れ動く先にある真実とは!?大人気シリーズ第十四弾!!
ブラディドールシリーズとは
架空の港町「N市」にある酒場「ブラディ・ドール」のオーナー・川中良一(かわなか りょういち)を中心に繰り広げられる、日本のハードボイルド小説の最高峰とされる長編シリーズ(全18巻)です。
書いてみると
全く違うものが出来上がった。
死生観。
それを語ったけども
こんなもんでよかったのか。
まぁ、いいか。
