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【連載とみぐすく】 2028年大河ドラマの主人公・ジョン万次郎は、なぜ豊見城市へ来たのか?教科書には載らない沖縄との知られざる物語



2028年のNHK大河ドラマの主人公に決まったジョン万次郎(中浜万次郎)。

「漂流してアメリカへ渡った日本人」

「坂本龍馬や勝海舟に影響を与えた人物」

そんなイメージを持っている人は多いでしょう。

しかし、ジョン万次郎の人生には、教科書ではほとんど語られない一章があります。

それが、沖縄での滞在です。

さらに言えば、その舞台の一つが現在の沖縄県豊見城市だったことは、県外はもちろん、地元でもあまり知られていません。

私は豊見城市で生まれ育ちましたが、この事実を知った時、「こんな歴史があったのか」と驚きました。

大河ドラマが始まれば、ジョン万次郎の功績は全国で紹介されるでしょう。

だからこそ今、沖縄との関わり、そして豊見城市との知られざる縁にも目を向けてほしいと思います。


アメリカ帰りのジョン万次郎は、すぐ日本へ帰れなかった


1841年、14歳だった万次郎は漁の最中に遭難し、アメリカの捕鯨船に救助されます。

その後、アメリカで教育を受け、英語や航海術、測量、数学などを学びました。

そして1851年、日本へ帰国を目指します。

ところが当時の日本は鎖国の真っ最中。

外国へ渡った日本人が帰国することは、簡単には許されませんでした。

そのため、万次郎は日本本土ではなく、当時は薩摩藩の支配下にあった琉球王国へ上陸することになります。

ここから、沖縄との物語が始まります。


最初に迎え入れたのは、琉球王国だった


1851年、ジョン万次郎は現在の糸満市・大度浜付近へ上陸したと伝えられています。

その後、琉球王国の役人によって保護され、事情聴取を受けます。

当時の琉球王国は、日本、中国、そして欧米列強との外交の狭間で非常に繊細な立場にありました。

海外で長年暮らした日本人をどう扱うべきか。

その判断は、決して簡単ではありませんでした。

それでも琉球王国は万次郎を犯罪者として扱うことなく、丁重にもてなし、生活を支えながら、本土への送還に向けた準備を進めました。

この冷静で柔軟な対応は、琉球王国が培ってきた外交力の高さを物語っています。


実は豊見城市にも足跡が残っている


ジョン万次郎が琉球王国で過ごした足跡は、那覇や首里だけではありません。

現在の豊見城市翁長にある高安家にも滞在したと伝えられています。

当時、この地域には琉球王国の役人が管理する施設や宿泊場所があり、万次郎は一定期間、この周辺で生活していたとされています。

また、豊見城は首里と那覇を結ぶ交通の要衝でもありました。

琉球王国が万次郎を安全に保護し、本土へ送り出すための拠点としても重要な役割を果たしていたと考えられています。

普段、私たちが何気なく通る道や暮らしている町が、日本史を動かした人物とつながっている。

そう思うと、豊見城市の景色も少し違って見えてきます。


豊見城市は、ジョン万次郎の「日本再出発の地」だった


ジョン万次郎の人生を振り返ると、多くの人はアメリカでの生活や帰国後の活躍に注目します。

もちろん、それらは偉大な功績です。

しかし、その間には「沖縄で過ごした時間」がありました。

もし琉球王国が万次郎を受け入れなかったら。

もし慎重な保護が行われなかったら。

その後、勝海舟や坂本龍馬へ知識を伝えることもなかったかもしれません。

そう考えると、豊見城市を含む琉球王国での日々は、万次郎の人生をつなぐ重要な時間だったと言えるでしょう。


大河ドラマで描かれるかもしれない「沖縄編」


2028年の大河ドラマでは、漂流からアメリカ生活、帰国後の活躍まで幅広く描かれることが期待されています。

その中で、沖縄での滞在がどこまで描かれるかはまだ分かりません。

しかし、もし琉球王国での日々が映像化されれば、多くの人が初めて「ジョン万次郎と沖縄」のつながりを知ることになるでしょう。

そして、豊見城市の名前が登場する可能性もあります。

もしそうなれば、地元にとっても大きな出来事です。


大河ドラマを見る前に知っておきたい、もう一つのジョン万次郎


ジョン万次郎は、「アメリカへ渡った人物」だけではありません。

「日本へ帰ってきた人物」でもあります。

そして、その帰国の第一歩を支えたのが琉球王国でした。

豊見城市は、その歴史の一部を担った場所です。

私たちは歴史というと、京都や江戸、長崎に目を向けがちです。

しかし、日本の歴史を大きく動かした人物が、実は沖縄を経由し、豊見城市にも足跡を残していたという事実は、もっと知られてもいいのではないでしょうか。

2028年、大河ドラマ『ジョン万次郎』が放送されたら、ぜひ「沖縄編」にも注目してみてください。

そこには、教科書ではあまり語られない、豊見城市とジョン万次郎を結ぶ歴史の糸が描かれているかもしれません。

歴史は、有名な出来事だけでできているわけではありません。

一人の偉人を静かに支えた土地や人々がいてこそ、その後の大きな歴史が生まれます。

豊見城市は、ジョン万次郎が再び日本人として歩み始める、その「最初の一歩」を見届けた町だったのです。

沖縄が好きなあなたへ


ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。

私は「沖縄の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」という思いで、歴史や文化に関する記事を発信しています。

その活動の一環として、東京で沖縄そば食べ歩きもしています。その中で厳選した沖縄そばを下記記事で紹介しています。

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