初心者でも登れる日本アルプスは?「唐松岳」(2025)
登山をある程度続けていると、いつかは日本アルプスに登ってみたいという気持ちになる。ただ、一口にアルプスといっても、日帰り登山から山小屋泊、さらに縦走までコースは実に多い。ネットで調べても、「具体的にどこへ行けばいいのか」は、実際に登ってみなければ分からない。

唐松岳
〇初めての日本アルプスは八方スキー場
そんな中、ネットで「初心者がまず登るべきアルプス」の一つとしてよく名前が挙がるのが唐松岳だ。登山口となる八方尾根には、観光名所としても知られる八方池がある。

私が学生時代、人生初の日本アルプスでもあり、初めてスキーをしたのが八方スキー場だった。陸上部の毎年の冬季訓練という名目で、2泊3日のスキー三昧。初心者だった私は、先輩に連れられてスキー場の最上部までリフトで上げられ、「昼飯までに下りてこい」と言われた。スキーを始めたばかりだったので、横に滑っては転び、スキー板を反転させて、また横に滑る。その繰り返しで、苦労して下ったことを覚えている。そのおかげか、卒業する頃にはかなりスキーが上達していたように思う。

〇今回の目的地は唐松岳
今回は、登山会の同期12名でマイクロバスをチャーターしての山行である。ゴンドラとリフトを乗り継ぎ、まずは八方池山荘まで上がる。マイクロバスの利点は、なんといっても運転しなくていいこと。そして最大のメリットは、バスの中で飲酒ができることだ。行きのバスでは缶ビールを1本だけ飲み、うとうとしながら仮眠する。目が覚める頃には、もう長野県に到着していた。八方池山荘に到着すると荷物を2段ベッドに置きテラスへ向かう。そこで待望の生ビールで乾杯。ほろ酔い気分のままサンダルに履き替えて少し歩き白馬三山を眺める。夕日にかすかにピンク色に染まる白馬三山を眺めていると、やがて満月が現れ、月明かりに照らされた夜景が美しかった。

八方山荘からの夕焼け


満月の明かりの夜景

白馬三山の夜景
〇登頂日は曇り空
遠征登山で一番気になるのが天候だ。私はいつも「Windy」で天気予報を確認している。今回も前夜から何度も確認したが、予報は小雨。少し諦めて就寝した。ところが、朝起きてみると山荘付近は晴れていた。登山を開始すると、眼下には軽く雲海が広がり、雲の間から差し込む太陽の光が後光のように下界を照らしている。なんとも神秘的な風景の中、順調に登り始めた。

雲の隙間から、まるで後光のような光が差し込んでいた。


しかし、登るにつれて、やはり予報どおり山頂に近づくほどガスが濃くなってきた。残念だったのは、八方池の水面に純白の白馬三山が映る神秘的な景色を見られなかったことだ。風が強く、水面にきれいな山影が映ることはなかった。唐松頂上山荘に到着した頃には豪雨となり、視界も悪くなっていた。

唐松岳山頂はガスガス
唐松岳を目指したものの、ガスガスの天候は一向に収まらない。山頂では暴風が吹き荒れていたため、集合写真も早々に済ませ、下山することにした。
〇想定内でも判断は難しい
さて、昼ご飯をどこで取ろうかと考え、下山途中にある、雪渓が残る絶景スポット「扇の雪渓(おうぎのせっけい)」で取ろうと思っていた。しかし、気象条件が悪いこともあり、予定よりも40分ほど超過していたため、途中の風の少ない広場で昼食を取ることにした。想定はしていたものの判断に迷ってしまった。下山するにつれて天気が良くなると、みんなの足取りも次第に早くなっていった。そして、なんとかバスとの合流時間に間に合い、ほっと一息ついた。

下山時に八方池が現れホッとした
〇バスツアーでの一番の楽しみ
それからは、今回一番楽しみにしていた「バスでの宴会」。登山の反省や、次はどこに登ろうかなど、話は尽きず、大いに盛り上がった。

八方池と白馬山
学生時代、スキー板を履いて、苦労して下った想い出の八方尾根。あれから38年の時を経て、今度は登山靴を履いてその場所を訪れた。
そう思うと、懐かしく思えて、不思議な気持ちになった。
撮影地:八方尾根、唐松岳
カメラ:OLYMPUS TG-5、iPhone15 Pro
