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夏は、終わるほど鮮やかになる。





波を乗り終えて、
ウェットスーツのまま、鎌倉の砂浜を歩く。

寄せる波が、僕の足元を覆っていく。

足の裏に残っていた砂の夏の温度が、
波の冷たさに、少しずつほどけていく。



どこか切なくて、でも、きもちいい。







その場に座った。



陽が、少しずつ沈んでいく。
この夏も、少しずつ終わっていく。

それでも、動けなかった。


光が波打ち際に落ちていく、その一瞬だけは、
まだ、終わらせたくなかった。


波の音を聞きながら、
ファインダーを覗く。

ただ、この光を見ていたかった。







夏が終わっていくぶんだけ、
僕の記憶もまた、豊かになっていく。






仲間と何を話したのか。
帰りに何を食べたのか。

そんなことは、
もうほとんど覚えていない。



覚えているのは、
彼が淹れてくれたコーヒーがおいしかったこと。



そして、誰もがみていたあの時の色。



海辺に落ちる橙色。
濡れた砂ににじむ金色。
帰り際の人影の濃さ。






夏の記憶は、不思議だ。


出来事の輪郭は、
時間が経つほど少しずつ曖昧になっていく。

波の冷たさも、
濡れたウェットスーツの重さも、
いつかは忘れてしまうのだろう。


それなのに、
色だけは鮮やかに残っている。


あの日よりも、
むしろ今のほうが鮮やかなくらいに。


写真を見返すたび、
そこに写っていないものまで思い出す。



波の音。
海の匂い。
少し冷たくなった風。

コーヒーの味。

そして、
もう少しだけみんなでここにいたいと思ったこと。






思い出というのは、
輪郭から先に薄れていくのに、
色彩だけは、あとから深くなるのかもしれない。



夏は終わる。



けれど、
終わったからこそ残る色もある。





記憶は薄れていくのに、夏の彩度だけが上がっていく。



あなたは、この夏を何色で覚えていますか。






여름의 채도


고급 문화의 층을 풀어내어 형상화하는 말 


여름은 끝날수록 더욱 선명해진다.


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파도를 다 타고 난 뒤,

잠수복을 입은 채 가마쿠라의 모래사장을 걷는다.


밀려오는 파도가 내 발밑을 덮어간다.


발바닥에 남아 있던 모래의 여름 온기가,

파도의 차가움에 조금씩 녹아내린다.


왠지 애틋하면서도, 기분 좋다.


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그 자리에 앉았다.


해가 조금씩 지고 있다.

이번 여름도 조금씩 끝나가고 있다.


그래도 움직일 수 없었다.


빛이 파도 치는 물가에 떨어지는, 그 순간만큼은,

아직 끝내고 싶지 않았다.


파도 소리를 들으며,

뷰파인더를 들여다본다.


그저 이 빛을 보고 싶었을 뿐이다.



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여름이 저물어가는 만큼,

나의 기억도 다시 풍요로워진다.


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친구들과 무슨 이야기를 나눴는지.

돌아오는 길에 무엇을 먹었는지.


그런 건,

이제 거의 기억나지 않는다.


기억나는 건,

그가 내려준 커피가 맛있었다는 것.


그리고, 모두가 바라보던 그때의 색.



해변에 내려앉는 주황빛.

젖은 모래에 스며드는 금빛.

돌아갈 무렵의 사람 그림자가 짙었던 것.


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여름의 기억은 신기하다.


일어난 일의 윤곽은,

시간이 지날수록 조금씩 흐릿해져 간다.


파도의 차가움도,

젖은 잠수복의 무게도,

언젠가는 잊어버리게 될 것이다.


그런데도,

색깔만은 선명하게 남아 있다.


그날보다,

오히려 지금이 더 선명할 정도다.


사진을 다시 볼 때마다,

그곳에 찍히지 않은 것들까지 떠올린다.



파도 소리.

바다 냄새.

조금 차가워진 바람.


커피 맛.


그리고,

조금만 더 모두 함께 이곳에 있고 싶다고 생각했던 것.


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추억이라는 건,

윤곽부터 먼저 희미해지는데,

색채만은 나중에 더 깊어지는 것일지도 모른다.


여름은 끝난다.


하지만,

끝났기 때문에 남는 색도 있다.



기억은 희미해지는데, 여름의 채도만은 점점 높아진다.



당신은, 이번 여름을 어떤 색으로 기억하고 있나요.







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