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私は夫に基本偉そう【相撲編】

今日初めて相撲を見た。

家族でリビングでだらついていたとき、夫がチャンネルを変えた。

「全国中学校相撲選手権大会」

私は相撲に興味がない。というか、スポーツをあまり観ない。観ないし、やらない派である。

「なんで相撲?」

そう思いながら、なんとなく見始めた。それが、とんでもなくおもしろかった。

相撲、シンプルなのに奥深い。

体が大きいだけではダメ。機敏なだけでもダメ。
そして、どうやら負けん気もかなり大事らしい。

決勝戦あたりから見たので、出てくるのは強者揃い。みんな「絶対に勝つぞ」という気迫がすごい。立ち合い前から、相手を圧倒するくらいの圧がある。

ふむふむ。相撲とは、準備が整ったほうから土俵に手をつき、2人とも手をついたら行司さんが「はっけよい、のこった」と声をかける。そしたら試合スタートなのか。

試合を見ていると、土俵へ手をつくのが早いほうが、勝率が高い気がした。

気持ちやコンディションを整えるのが早いということは、それだけ勝負に自信があるということなんじゃないか。
「俺はいつでもいけるけど、お前まだなの?」
という、相手への威嚇的なものなのかもしれない。

やはりスポーツというのは、技術はもちろんのこと、気持ちで勝ちに行かないと。
などと、今日初めて相撲を見始めた、スポーツ未経験者の私が熱く語る。

家族も「うんうん」と聞いている。
素直か、お前ら。

準決勝は三年生同士の対決だった。

一人はかなり大柄で、なんと去年の大会で二年生にして優勝している、ものすごく強い子。もう一人は小柄ながら、抜群の瞬発力と勝ち気さで勝ち上がってきた子だった。

私は小柄な子を推した。

体格差がありすぎるほどの大きな相手に、小さな子が立ち向かう。そして、ひらりとかわして倒す。

私はそれが見たい。

「すごい!勝った!こんな小さな子が!」

そう言いたい。

がんばれ、小さな子!

しかし、結果は去年のチャンピオンの圧勝だった。
この子、大きいだけじゃない。
瞬発力もすごい。気迫も圧倒的。そして、安定感がある。壁のようにどっしりとした体型。

きっと体幹とか……下半身が安定する系の、なんかこう、そういうトレーニングをかなりやっているんだろうな。あとたくさん食べるトレーニングとかさ。
しゃぶ葉では、一体どれくらいの食べるのだろうか。

もう、プロの顔をしている。
あっぱれである。

気づけば家族みんなで大盛り上がり。
夏の終わりに、こんなところで思いがけず、家族全員で熱くなるとは思わなかった。

楽しい時間を、感動を、興奮をありがとう。
そして、選手のみなさん、お疲れさまでした!
その後も夫と、しばらく相撲について語った。

「一位の子は、絶対プロからスカウト来るよね?」

「でも、私が親方だったら二位の子をスカウトしたい」

「なんで?」

「決勝のとき、あの強そうな子を前にしても勝つ顔してたじゃん。あれはいい眼だった。伸びしろがすごそう、育ててみたいね」

などと、そりゃもう偉そうに語った。

もう一度言う。

私は、今日初めて相撲を見た。

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