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「止められないもの」

じいじです。
小学4年生の孫の家来をしています。


酒が好きです。

 「60歳になって
  お酒をやめて健康になりました」

そんな話を聞くことがあります。

身体のことを考えれば
たしかにその通りなのだろうと思います。

休肝日をつくった方がいい
飲みすぎは良くない

頭ではちゃんと分かっています。

でも
やめられません。

夕食前になると

  「今日も終わったなあ」


つい飲み始めてしまいます。

別に大騒ぎするわけではありません。

テレビを見ながら
妻と少し話しながら
静かな時間の中で飲む酒が好きです。

若い頃は
酒は勢いでした。

仲間と騒いで
飲みすぎて
翌日後悔する。

そんな飲み方が多かった気がします。

でも今は違います。

一日の終わりに

  「今日もなんとか生き切った」

そんな気持ちで飲んでいます。

だからでしょうか
なかなかやめられません。

実は
タバコは60歳でやめることができました。

何度かやめては喫い
を繰り返していました。

理由をつけては
また喫い始める。

そんなことの繰り返しでした。

それがある朝
ふと思ったのです。

  「もう十分喫ったかな」

それからは
案外すんなりやめられました。

もちろん最初は苦しかったです。

口が寂しい
手持ち無沙汰
食後の感じがどこか落ち着かない

それでも
不思議と戻りませんでした。

だからこそ
思います。

酒には
味だけではない何かがあるのだろうと。

寂しさだったり
安心だったり
一日の区切りだったり

人は
理屈だけでは生きていません。

健康が大事なのは分かっています。

長生きしたいとも思います。

それでも

  「好きなものをすべてやめて長生きする人生」



  「少しの楽しみを残して生きる人生」

のあいだで
人は揺れるのだと思います。

たぶん私は
まだその途中にいます。

今夜もきっと

  「飲みすぎるなよ」

と自分に言いながら
静かに盃を手に取るのだと思います。


そんなもんですよね



飄飄と
いきましょう


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