日米協調介入、米国ユーロ売り円買い介入へ

日米協調介入、米国ユーロ売り円買い介入へ
介入には米国側の同意があったはず、と前回書きましたが、同意どころが協調で実弾介入に動きました。ユーロ売り円買い介入です。
📰米財務省が円下支えで市場介入=FT
・NY連銀がゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーを通じ、財務省に代わってユーロを売却し円を購入。
・米政府が日本とともに円を支えるために介入するのは2011年以来
・閣議中に撮影されたベセント米財務長官のメモ帳を写したロイターの写真からは、同氏が50億─100億ドル相当の日本円購入を検討していたことが判明

・日銀が31日公表したデータによると、政府・日銀が30日に実施した円買い介入の規模は6.4兆円―9.6兆円規模
値動きに関しては高木泰氏のXのポストに詳しいのでこちらを参照ください。
ドル円、昨日の流れをチャートに
— 高城泰|FXコレクティブ (@takagifx) August 1, 2026
✅️三村「米当局から精神的支援を超える支援」
✅️ベッセント「ToDoリスト: 円を50億~100億ドル買う」
✅️米当局、ドル円、ユーロ円で介入。約30年ぶり日米協調介入
日経やFT、ロイターの記事だと、深夜2時すぎのがNY連銀の介入で、その他は日銀でしょうか https://t.co/JIBi1EC3xD pic.twitter.com/5QA89wcMTL
ドル円、日足でみると~200EMAを割り込ませてきました。

これはここで反発させるなど中途半端なことはないと思われます。しっかりと割り込ませるために週明けの値動き次第ではまだ介入を続けると思われますので、安易に拾わないほうがいいと思っています。
📰片山財務相、日米の円安是正の取り組みを3日に説明へ=関係者
日本の財務省が、日米による円安是正の取り組みについて3日に説明する方向で調整していることが分かった。片山さつき財務相が記者団の取材に応じることを検討している。日米で連携して円安に歯止めをかける強い意志を示す考え。
膨張した投機筋ポジション、巻き戻し必至
先週7/28㈫時点までの最新データ。IMM通貨先物ポジションです。投機筋は15.3万枚もの円ネットショートを積み上げていました。その後の5円余りの円高で幾分解消していると思われますが、この円ショートが解消される過程でドル円相場はまだまだ下落する余地があると思います。

個人投資家らは円ネットロングで利益となっている方も多いと思われますが、先週の値動きを見ていると日本の個人の買い戻しもそこそこ入りながらの下落だったかと思われます。何度もリバウンドを見せながら、頭をたたく格好で断続的に介入が入りましたね。

200EMAを確実に割り込ませ、1月にNY連銀によるレートチェックが排他債の安値152円台辺りまでを狙って円ショートをつぶしに来るような気がしています。昨年4月の139円台からの上昇幅に対しての半値押しが152円程度。
何故米国は協調介入に踏み切ったか?なぜユーロ?
米国が単純に親切心から円安を止めるお付き合いに動いtというわけではありません。大前提として安全保障上、米国の一番の理解者である日本の、特にトランプ政権の理解者でもある高市政権のアキレス腱である過度な円安が日本の政権交代につながるような事態となれば、米国は世界から孤立しかねません。
また、ベッセント財務長官は今年1/20、日本の金利上昇を「過去2日間で日本の債券市場には標準偏差6(6シグマ)という大きな動きがあった」と指摘し、米国の金利市場にも悪影響が波及していると懸念を示していましたが、足ともでも米国の金利上昇が止まりません。米国トランプ政権のアキレス腱は止まらぬ金利上昇にもあり、今回の協調介入は自国の金利上昇を止めるために動いたという側面もあろうかと思われます。実際1/20の6シグマ発言後の1/24、NY連銀によるレートチェック入りドル円160円超えを容認しない「ベッセント・シーリング」の存在が市場に意識されましたね。
足元で日本の単独介入でが円安が止まらぬ可能性が高くなっていたことと、日本がドル売り介入に使うドルの調達には米国債を売る必要に迫られる可能性も大きく、米債売り=米国金利上昇につながるとして、米国としてはこの円安阻止が自国の守るためには必要な措置と判断したものと思われます。
何故ドル売り円買いではなく「ユーロ売り」円買い介入だったのか。
これは、自国通貨であるドルを売ることでドルの信認が低下する流れが生まれることを避けたものと思われます。ドル売り/円買いは、米財務省が公式に「ドルは高すぎる」と宣言する行為に等しく、ドル実効レート全体を押し下げてしまいます。
過去を振り返ると、プラザ合意(1985年9月)でG5が公式にドル高是正で合意した瞬間、市場はこれを一時的な水準調整ではなく「政策レジームの転換」と読み、当局の意図を超えてドル売りが加速しました。1987年2月のルーブル合意で止めようとしたが機能せず、ベーカー財務長官と独当局の対立が同年10月のブラックマンデーの背景要因の一つに挙げられています。ドル高是正にとどまらず、ドル売りが止まらなくなってしまったのです。
1993-95年のクリントン政権前半でも、ベンツェン財務長官の円高容認発言を起点に対日通商圧力とセットでドル安が止まらなくなったこともありました。1994年に米国は何度もドル買い介入したのですが効かず、流れが変わったのはルービン財務長官が「強いドルはアメリカの国益」ドクトリンを確立させて何とかドル売りが収まりました。ドル安方向のシグナルを出したことで、ドル安が止まらなくなり、収束に数年かかることがままあったのです。
ましてや、トランプ政権下では、対立国の米国債売りやドル離れが指摘されているのに、米国自身がドル売りを行うことが誤ったメッセージとなりドル売りが止まらなくなるリスクも少なくない、というのが米国の立場でしょう。ユーロ売り円買いで協調するとは、、その手があったか。
日銀金融政策決定会合
日本銀行は7月会合で政策金利を1.00%で据え置きました。声明文・展望レポート・植田総裁会見を通じて、追加利上げの方向性は維持。
◆政策金利1.00%で据え置き(採決8対1で可決)
~反対高田審議委員は1.25%への利上げを主張
◆国債買入れ既定の減額方針を継続
展望レポート

3か月毎に発表される展望レポートでは、景気見通しの上方修正と、一時的な要因による物価見通しの下方修正が示されました。ただし物価の下方改定は主に電気・ガス料金の補助金による一時的な要因であり、基調的な物価上昇は維持されている、との認識です。
植田総裁会見
植田総裁の会見は、据え置きの会見としては明確にタカ派だった印象です。物価の上振れリスクを従来より強く意識すると明言し、その議論を次回以降の会合に持ち越すと予告、据え置きの理由説明ではなく次の利上げに向けた地ならしの会見という印象ですね。
会合を受けた市場の次回の利上げ折込は10月会合が最も高い。
翌日物金利スワップ(OIS)市場が織り込む利上げ確率では、9月会合が31%、10月会合が50%、12月会合が28%で、年内あと3回の会合のうち10月会合での利上げ確率が最も高い
~📰基調物価「上振れリスク無視できず」と日銀総裁、10月利上げ予想も
Amazon、Microsoft、Alphabet株価、決算で急騰
1. マイクロソフト(MSFT):AIの収益化成功で株価は一時15%急騰
2026年4〜6月期 / 会計年度第4四半期
業績:売上高は前年同期比18%増の900億ドル、調整後EPSは4.74ドルとなり、市場予想(売上高876億ドル、EPS4.24ドル)を大幅に上回りました。
主因:クラウドプラットフォーム「Azure」を中心としたインテリジェントクラウド事業が43%増と急成長し、AI需要を確実に利益へ変換していることが証明されました。
投資動向:市場が警戒していた巨額のAI設備投資(CapEx)について、通期見通し(1,750億ドル)を据え置いたことで安心感が広がりました。
決算後の株価の動き
決算発表後の時間外取引で約8%上昇し、翌日の通常取引では15.5%高と急騰しました。AIインフラ投資がしっかりと本業の利益を押し上げている「投資の質」が評価。
2. アマゾン(AMZN):クラウド(AWS)の再加速で株価15%超上昇
2026年4〜6月期 / 第2四半期
業績:売上高は前年同期比20%増の2,006億ドル、営業利益は43%増の275億ドルと、こちらも市場予想をクリアしました。
主因:クラウド部門の「AWS」売上高が37%増(422億ドル)を記録し、2021年以来で最も高い成長率へ再加速しました。AIやチップ事業の年換算売上高がそれぞれ250億ドルを突破したことも明かされています。
投資動向:2026年の設備投資見通しを従来の2,000億ドルから2,200億ドルへ引き上げましたが、アンディ・ジャシーCEOが「2028年の需要まで非常に強い」と言及したことで、投資家はこれをポジティブに捉えました。
決算後の株価の動き
決算発表後に株価は15.32%高と急伸し、52週高値圏まで一気に買われました。マイクロソフト同様、「AI・クラウドへの投資がしっかりリターンを生んでいる」との評価。
アルファベット(GOOGL):驚異的なクラウド成長、投資拡大が重荷か
決算内容(2026年4〜6月期 / 第2四半期)
業績:売上高は前年同期比24%増の1,198億ドルで市場予想(1,169.3億ドル)をクリア。純利益は出資先(スペースXやアンソロピック)の株式評価益なども大きく寄与し、前年同期の4倍となる1,121億ドルに達しました。
主因:AI需要の爆発的な高まりを背景に、「Google Cloud」の売上高が前年同期比82%増の248億ドルと、四半期として過去最高の驚異的な伸びを記録。
懸念点(設備投資の増額):AIインフラ構築を加速するため、2026年の通期設備投資(CapEx)見通しを最大2,050億ドル(従来予想は1,800億〜1,900億ドル)へ大幅に引き上げました。この急激なコスト増により、当期のフリーキャッシュフローがマイナス圏に転じたことが一時的に不安視されました。
決算後の株価の動き
直後の反応(下落):決算発表直後の時間外取引や翌日の取引では、AIへの「過剰投資・資金回収の長期化」への警戒感が先行し、株価は一時的に下落しました。
その後の動き(急回復・大幅上昇):しかし、翌週にかけてマイクロソフトやアマゾンの好決算が相次ぎ、「クラウド大手3社はAI投資をしっかり売上(クラウド成長)に結びつけられている」という認識が市場に定着しました。結果としてアルファベット株にも強い買い戻しが入り、週末(7月31日)には356ドル台まで急伸。
一方でAppleが大きな下落に。
3. アップル(AAPL):好決算も弱気な見通しで株価6.6%急落
決算内容(2026年4〜6月期 / 第3四半期)
業績:売上高は前年同期比16%増の1,094億2,000万ドル、EPSは2.02ドルと、事前の市場予想(売上高1,088億ドル、EPS1.89ドル)を上回る記録的な四半期決算でした。iPhone(22%増)やMac(29%増)が牽引しました。
懸念点:次期(7〜9月期)の売上高成長率の見通しを「9%〜11%」と発表し、市場予想(12%増)を下回る減速ガイダンスを示しました。
コスト圧力:ティム・クックCEOは、先進半導体ノードの供給制約や、メモリ半導体価格の歴史的な高騰(「100年に1度の洪水」と表現)が利益率を圧迫していると警告。
アップルを除く3銘柄(マイクロソフト、アマゾン、アルファベット)は、世界の「3大ハイパースケーラー」ですが、先週は軒並み上昇しました。Alphabetなどの巨額設備投資が嫌気されて売られた地合いが一変しています。これで風向きが変わり再びこのセクターが上昇基調に回帰するのでしょうか…しかしこれだけの時価総額の大型株が大きくギャップアップするとは、値動きの激しさはやや気がかりですね。NVIDIAがおとなしく見えます。

下段 Amazon Apple Tesla Palantir
SOX指数は先週は週半ばから反発基調に入りましたが俯瞰してみれば、下落トレンドのチャネルの中でのリバウンドですね。

日経平均も同様、先週は大きなリバウンドがみられましたが、下落トレンドを脱していません。

日本株は、足元急激に円高に振れてきたことが上値を重くする可能性も否定できません。先週の米ハイテク銘柄決算後の上昇はセンチメント好転を促すと思われますが、それだけではこの日経平均の下落トレンドを脱却させるには力不足かな・・・。
今週はドル円、為替の動向に注意です。
月曜早朝にも追加介入があるかも、という指摘も。
日米財務相がどのようなメッセージを出すのかが最大の焦点です。
今日8/3㈪の主な予定

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