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いい歳こいたおっさんが久しぶりにプラモデルを作る話 その38 Yak-38編


この記事の目的

筆者は1970年代前半生まれの50代男性で、学生時代は熱心な「模型少年」でしたが、90年代の就職後はプラモデル製作から離れていました。コロナ禍による「巣ごもり需要」でプラモデル人気の高まりを感じ模型熱が再燃し、約30年ぶりに製作を再開しました。

しかし、模型業界は大きく変化しており、初心者同然の状態で戸惑いながらも、昔の基本知識を頼りに製作を楽しんでいます。

この一連の記事は、初心者や未経験者に向けて基本的な道具・素材・技術だけでプラモデルを作る楽しさを紹介することを目的としています。

そのため、この記事では
・高価な工具は出てきません
・特殊な素材は出てきません
・スーパーテクニックもありません

(エアブラシもパテ埋めも出てきません。スミ入れ、ウォッシング、ウェザリングは禁句です(笑))

私と同じ「戸惑い」を感じて模型製作の入口で立ち止まっている皆さんに「自分にもできそう」と感じていただき、プラモデルに触れるきっかけになればこの記事の目的は達成です。


ロシアの戦闘機を作るぞ企画 その9 Yak-38フォージャー

1960年代後半の頃です。ソ連海軍は後にキエフ級空母と呼ばれることになる対潜巡洋艦の開発計画を立てました。最初は対潜ヘリコプター母艦になる予定だったようですが、その頃ヤコブレフが開発した垂直離着陸機の試作機Yak-36を見た海軍は「これっていま開発中の対潜巡洋艦に乗っけたら空母化出来るんじゃね?」と思い、艦載機型の開発をヤコブレフに指示しました(実際にはこの時開発していた艦船はモスクワ級対潜巡洋艦で、キエフ級はその次です)。そのようにして生まれた世界初の空母用垂直離着陸機がYak-38です。
よく「フォージャーはハリヤーのパクリ」と言われますが、Yak-38が初飛行したのは1971年、一方シーハリアーの初飛行は1978年と、フォージャーより後です。
キエフ級2番艦のミンスクが同機を搭載して日本海に現れたため、日本では「ミンスクの艦載機」として有名になりました。

今回使用するキットは、タカラの1/100エリア88シリーズのひとつ、Yak-36です。上述の通りYak-36はYak-38に先行して製作された垂直離着陸機の試作モデルですが、なぜかこのキットの商品名はYak-38ではなく-36となっています。
もしかしたら、アスラン反政府軍が導入したフォージャーは海軍型ではなく試作機Yak-36を少数生産したものかもしれませんね。

このキットは購入したものではなく、頂き物です。20年以上前、ネット上で知り合ったMSフライトシミュレーター同好会のオフ会に参加した時、景品として頂いたのです。今回、20年ぶりに日の目を見る事になります。

では、キット内容を見ていきましょう。


製作

内容は、ランナー2枚、キャノピー、デカール、そしておまけのアルミステッカーです。1/100ということもあり、部品一つ一つがとても小さいです(普段作っているのは1/72なのでとても小さく感じます)。


インストとカラーの完成見本写真です。写真の方にはレベルカラーの広告が。懐かしいですね。


デカールの裏側です。このロゴ、懐かしいですね。ダグラムやボトムズもこのロゴがあった記憶が。


とりあえずインストを無視して(笑)、コクピット内側をロシア機の機内色ブルーC392で塗ります。


とりあえず左右胴体を貼り合わせます。本来はこのときリフトエンジンのファンと排気口を挟むのですが、今回は飛行姿勢で作るので省略します。


胴体に主翼、尾翼を取り付けます。


コクピットのすぐ後ろにリフトエンジン用のエアインテークハッチを取り付けます。


ここでデカールのテストです。メーカーロゴを水に漬けてみてどうなるか観察します。どうやら砕けることなく正常に使えるようです。


リフトエンジンの排気口とノーズギアの扉も閉じます。


士の字になりました。


接着個所の継ぎ目消しをします。まずは400番から。


800番→1200番まで掛けます。この時、偶然ペーパーが主翼に触れたおかげで、主翼にかなりの凹凸(ヒケによる)があることが判りました。


ノーズギアの扉は一部不足しているので、プラ板を長方形に切って埋めます。


先程気づいた主翼上面の凹凸を、ペーパーで均します。


コクピットにティッシュペーパーを詰め、背中側に割りばしをマスキングテープで固定し、持ち手にします。


お腹側をSG07、ザクの緑で塗装します。薄く何度も吹き重ねます。


各種装備を塗装します。武装類は半ツヤ白、可変ジェットノズルは焼鉄色を塗ります。


背中側の色を塗るため、お腹側をマスキングテープで養生します。塗り分け境界線のアールを油性ペンで描きます。


マスキングテープを剥がし、カッティングマットの上でアールに沿って切り出します。


切り出したマスキングテープをキットに戻します。


それ以外の部分もマスキングテープで養生します。また、先ほどの割りばしをお腹側に付け替えます。


背中側をC72ミディアムブルーで塗装します。こちらも薄く何度も吹き重ねます。この写真は2回目の吹き付け後です。主翼や尾翼の下地が透けて見えるのが判りますでしょうか?


5回ほど吹き重ねました。


養生を剥がします。マスキング部に塗料が吹き込んだりせず、うまく塗り分けできました。


コクピットに詰めていたティッシュペーパーも外します。


グレアシールドの黒を塗っていて、アンチグレアも黒で塗らなければならないことに気づきました。
アンチグレアのマスキングは、お腹側のアールと違って直線のままのマスキングテープを少しずつずらしながら重ねて貼ります。


こんなふうに左右対称に気を付けながら、重ねて貼っていきます。


アンチグレアの黒を、筆塗りします。


ジェットノズル周りもマスキングテープを貼ります。


排気管の周囲はC61焼鉄色を筆塗りします。


ロケット弾ポッドの白が乾いたので、裏返して反対面も塗装します。


胴体の養生を剥がします。


アンチグレアの養生も剥がします。


キャノピーを除いて塗装が完了しました。乾燥待ちの間にキャノピーの窓枠を養生します。


まずは横枠を塗装します。


キャノピーを乾かす合間に武装と可変ジェットノズルを組み立てます。


組み立てました。


フィギュアはちょっとオーバースケールの立ち姿があるのみで、着座姿勢のフィギュアは付属していません。とりあえず上半身のみ塗装します。


横枠が乾燥したので、今度は縦枠を塗装します。


立ち姿のフィギュアは腰から下を切断し、強引に座席に座らせます。
これですべての部品が揃いました。


フィギュアをコクピットに納めます。ちょっとオーバースケール気味なのでコクピットいっぱいになってしまいました。結構窮屈そうです(笑)。


フィギュアとキャノピーをそれぞれ胴体に接着します。接着には木工ボンドを使用します。写真では白くはみ出ていますが、硬化すれば透明になります。


塗装と組み立てが終わったので、デカール貼りに進みます。さすがに古いデカールなので、水に漬けてもなかなか台紙から剥がれてくれません。水をお湯に替えたら何とか剥がれるようになりましたが、それでも時間がかかり、一枚のデカールが剥がれるまでにお湯が水になってしまうくらい待たされました。


時間をかけて何とか貼り終わりました。完成です。


30年以上前の学生時代に製作した、ハリアー(ドラゴン製、1/144)と並べてみました。こうして見るとハリアーに比べてフォージャーがかなり細長いことが良く判ります。
製作日数は、1日あたり約1時間の作業で5日かかりました。1/100と言っても作業の段取りや塗料の乾燥待ちは1/72と同じなので、それほど工数に差はないようです。


完成写真

正面から
正面上から
斜め前から
斜め前上から
側面から
側面上から
斜め後ろから
斜め後ろ前から
ソ連海軍、新旧艦載機の図。手前のSu-33が1/72なこともあり、遠近法がドギツイです。
この写真を見て、フォージャーの垂直尾翼先端に白を塗り忘れていたことに気づきました(泣)。

次回予告

ソ連&ロシア機コレクションの最後は、Su-47ベルクトです。
フランカーよりさらに大きな戦闘機で、シリーズを締めくくります。

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