2026.07.07.
現在、フラッシュメモリの価格が高騰している。多くの半導体企業、Samsung、SK Hynix、MicronなどはAIチップに力を入れた。AIセンターには大量の高性能フラッシュメモリが必要。これで高性能フラッシュメモリを増産。そのため、普通のPC、スマホ用フラッシュメモリが不足、値段は3から4倍に高騰。
Apple社はロビー活動をして、トランプ大統領に要求。中国企業、CXMT製造のメモリを調達したい。
Apple社の業績は絶好調、赤字ではない。それでも利益率を維持するため、より安価な中国製メモリを調達したい。だが、国家安全の問題で中国CXMTなどはブラックリストに載せられている。
ここで、Appleは考えた。NVIDIAの半導体は中国向けに輸出禁止だった。しかし、トランプ氏は特別許可を出した。販売額の15%をアメリカ政府が手数料として徴収する。国家の安全なら、どうしてNVIDIAが輸出していいのか。不公平。
また、MicronとAppleは仲が悪い。Micronの社長は批判した。2023年、メモリ産業は大変だった。需要が減少していた。しかし、Appleはたくさん買うので、値下げを要請してきた。そのため、赤字でも売らないといけなかった。このため、メモリの生産拡大を中止した。
しかし、世論はMicronに不利。米国で、唯一メモリを製造するメーカーはMicron。政府から支援金・補助金を貰った。だが、補助金を受け取って、一般向けメモリではなく、利益率の高いAI向け高性能メモリの生産を優先した。政府が出した支援金は、国民の税金。目的はアメリカ国内の半導体産業を育成し、安定供給を実現することだった。現実は、一般消費者向けのメモリ不足が続き、価格も大幅に上昇している。国民の税金で企業を支援したのに、その恩恵を国民が受けられていない、と批判されている。
Micronによるとメモリ不足は4~5年続く。パソコン・スマホ・カメラの内臓式メモリが不足。電子機器は高くなる。
台湾の検察庁はNVIDIAの高性能AIチップを搭載したSMCIのサーバーが中国へ不正に輸出された疑いで捜査している。SMCI台湾オフィスや関係会社を家宅捜査した。SMCIは多くの書類を偽造した。NVIDIAのH300を搭載した最先端サーバーを、まずは日本・インドネシアへ輸出。それから香港へ。最終目的地は大陸。
この捜査は米国からの要請が台湾にあった。世界の最先端チップの90%は台湾製。台湾がしっかり輸出規制しないといけない。また、台湾の法律に抜け穴がある。大陸へ半導体を輸出しても犯罪にはならない。
今回は文書偽造・密輸の容疑で捜査した。現在、台湾は法律を改正しようとしている。(また国民党が反対する)
もし、台湾がしっかり守れば、中国は大変。国産AIチップ・国産AIサーバーを使うしかないが、使えるのか。
VWグループ、アウディの本社のインゴルシュタットは人口14.5万人。アウディの工場で働く人は4万人。ここで、アウディの業績は悪化し、リストラをやっていた。現在、この都市の法人・事業税収は2019年の半分となった。生活環境も変わった。劇場の補修工事も途中で中止、学校も古く営業停止。
問題は:
① インフレで予算不足
② 人件費が高い
③ 中央政府と地方政府の問題
中央政府は格好いい法案を作る。福利厚生を上げる等。かなり支持されるが、地方政府の負担が重い。
一部の都市では、地方政府の税収80%が福利厚生で消えた。20%だけで、文化活動・学校の修繕など。市民にバレ、抗議が起きる。抗議が起きないように調整する。例えば、図書館の経費削減、水道工事の改善工事の延期等。ある地方では毒毛虫の被害がある。そのため、各地で音楽祭や野外イベントが中止。その対応はずっと検討中とされる。本来なら専門業者に依頼して駆除すればよいこと。だが、地方自治体には十分な予算がない。
これは、ドイツだけではなく欧州全体に起こっている、通称欧州病。WWⅡ後、欧州は黄金の時代だった。欧州の安全は、NATOと米国。中国の市場は大きく、何でも吸収してくれる。いわゆる平和ボケとなった。そのため、問題解決方法は、話し合い。しかも、ゆっくり・時間をかける。これで良かった時代だった。
現在、その余裕がない。米国は自己優先、中国はEV・AIが強くなって、顧客ではなくライバルとなった。
今の時代、地政学・貿易商談・産業政策・半導体・AI競争等スピードが大事。平和ボケした欧州はこれが難しい。その例:ロシアがウクライナに侵攻した。まずは会議を開き、話し合い。これに米国は怒っている。自分の子供が怪我をして血を出している。まずは止血でしょうが、どうして怪我をした。どうすればよかったのか等、議論する人がいますか。
フランス議会はある法案を承認した。海外のアパレル企業が安い製品を大量生産している。フランスの企業が衝撃をうけている。国内の産業を守るために、法案を作った。関連する企業のフランスでのCMを禁止にする。ネットの有名人を利用して宣伝も禁止する。現在、3社を対象とした。TEMU、SHEIN、アリババ。7月1日からフランスで1商品を販売する毎に0.25~6ユーロ(45~1080円)を徴収する。(法律では罰金としている)2030年1月1日から1商品に一律10ユーロ(1800円)とするが、最大商品代金の50%とする。罰金は古着の回収・リサイクルに使用する。
2010~2023年、フランスのアパレルゴミが急増。多くの人は使い捨ての感覚で買っている。SHEIN・TEMUは毎日新しいデザインを出している。AIを使い設計している。だが材料が良くなく、長持ちしない。2024年は8億個の国際小包がフランスに入ってきた。90%は中国からだった。環境に良くなく、フランスの産業・小売業も変わった。2019~2023年、フランスの店舗・利用者が19%減少した。中国製は安いが、補助金の影響。これは不公平。
フランス政府は中国だけを狙っている訳ではない。国内産業と環境保護を優先する政策へ転換している。
EUも輸入規制、7月1日から実施。国際小包の商品価格、150ユーロ以下なら3ユーロの関税をとる。主にTEMU、SHEIN。箱ごとではなく、1商品に対して関税を取る。(一つの箱にTシャツ5枚だと関税は3ユーロ。Tシャツ5枚と時計だと関税は6ユーロ)さらに、11月1日から1つの箱に着き手数料2ユーロをとる。つまり、11月から最低でも1つの箱で5ユーロ取られる。
現在、EUは中国製の鉄鋼、電化製品、電子部品などに輸入規制方法を考えている。中国の生産過剰を警戒して、規制する国が増えている。
バングラデッシュ政府は中国政府に、貿易赤字を縮小するように要請した。バングラデッシュは中国のシルクロードに参加。中国は現地で道路・橋・鉄道を建設した。それでもバングラデッシュは要求した。バングラデッシュの首相は、貿易赤字で困っている。中国にたくさんの物を買って欲しい。また、港の工事・工業団地の開発を早くやるようにと要請。
2025年、バングラデッシュは中国から、185.6億ドルの物を輸入した。工事の機械設備・建築の原材料等。しかし、中国向けの輸出額は6.9億ドルしかなかった。現在、バングラデッシュはエネルギー不足、ドル不足で困っている。これ以上の貿易赤字は厳しい。
これを、中国の債務の罠と言う。中国政府から金を借りて工事をやってもらっている。しかし、バングラデッシュの輸出商品は、マンゴー・グアバ・ジャックフルーツなどの果物。大規模工事に対し果物の輸出で貿易赤字を縮小するのはかなり困難。これ、最初から分かっていたこと。
全世界で150ヶ国に対し中国は貿易黒字。100億ドル以上の国は33ヶ国。だが、中国政府の輸出戦略、債務の罠、は続くことが出来ないと思う。中国から借金してインフラを整備しても、将来、その借金を返済するには外貨を稼がなければならない。しかし、輸出産業が育っていなければ、返済は難しい。
ボルボから独立したスウェーデンのPolestar社。高性能EVがある。この度、米国商務部から、輸入許可書の更新はしないと通告された。2027年から米国への輸出は不可となる。
通信機能を持つ車のハードウェアやソフトウェアには中国・ロシアの部品・技術が入っている。米国で旧車種の販売は可能だが、在庫がなくなるまでであり、新車種は販売できない。
米国政府は国家安全保障を理由としている。一方、中国製部品への依存を減らし、自国や同盟国の自動車産業を育成したい狙いもある。