日本の自動車部品メーカー一覧 第4回 車体・素材・投資情報まとめ
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こんにちは。フルトラ研究所のヒロです。
今日は日本の自動車部品メーカーをカテゴリ別にまとめるシリーズの第4回(最終回)です。今回は車体・内装・素材系のメーカーと、系列・上場銘柄・非上場メーカーの一覧をまとめます。
第1回:エンジン・排気系
第2回:電装・照明・計器系
第3回:駆動・制動・シャシー系
第4回:車体・素材・投資情報まとめ(この記事)
車体・ボディ・プレス部品
車体を構成する骨格・外装・内装の部品群です。軽量化(燃費・EV航続距離向上)と衝突安全性(乗員保護・歩行者保護)の両立が設計の核心テーマであり続けています。
プレス部品
鋼板・アルミ板をプレス機(プレス金型)で成形したボディパネル・フレーム・ピラー・フロアなど骨格・外板部品の総称です。高張力鋼(ハイテン)・超高張力鋼(ホットスタンプ)の活用で薄板化しながら強度を上げ、車体の軽量化と衝突安全性を同時に実現しています。金型の設計・製造精度がプレス部品の品質を左右します。
関連法規・規格:車体骨格部品は衝突安全性能に直結するため、型式指定試験のフルラップ前面衝突・オフセット衝突・側面衝突(JNCAP・JIS D 0203等)の評価対象です。EU ELV指令では廃車リサイクル率85%以上・再利用率95%以上が義務付けられており、素材の解体・分別設計が求められます。
アイシン高丘、アステア、一井工業、FTS、音戸工作所、川村金属製作所、啓愛社、国産部品工業、小島プレス工業、三恵技研工業、三恵工業、三五、ジーテクト、太平洋工業、太平洋精工、高木製作所、千代田工業、東海スプリング製作所、豊田鉄工、トラスト・テック、深井製作所、双葉工業、フタバ産業、プレス工業、マルヤス工業、矢島工業、ユニプレス、ヨシカワ、ヨロズ、リード
バンパー・外装樹脂
前後バンパーやサイドスカート、フェンダーライナーなどの外装樹脂部品です。PP(ポリプロピレン)系素材が主流で、軽量・成形の自由度が高く、低速衝突時の歩行者保護・修理費用低減の観点でも設計要件があります。意匠性(塗装品質・光沢)の要求も高く、塗装工程まで一体で担うメーカーが多いです。
関連法規・規格:保安基準第18条の2(歩行者保護)でバンパーの歩行者脚部保護試験(UN-R127・GTR9)への適合が義務付けられています。フロントバンパーは衝突時の歩行者下腿部への衝撃力・膝角度・脛加速度が評価基準です。素材のリサイクル識別表示はISO 11469・EU ELV指令の要件です。
イクヨ、イノアックコーポレーション、小島プレス工業、三恵技研工業、サンコー、3D AUTOPROTECH、ダイキョーニシカワ、トヨタ紡織、ファルテック、双葉工業、フタバ産業、プレス工業、宝栄工業、ヨシカワ
燃料タンク
ガソリン・軽油などの燃料を車内に貯蔵するタンクです。鋼板プレス製とブロー成形の樹脂(HDPE:高密度ポリエチレン)製があり、樹脂製は軽量・形状自由度・耐腐食性に優れます。PHEV・EV化により小型化・廃止の流れもある一方、水素燃料電池車では炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の高圧水素タンク(70MPa)という全く異なる技術が求められます。
関連法規・規格:保安基準第17条(燃料装置)で燃料漏れ防止・耐衝撃性が義務付けられています。EVAP規制(保安基準第31条の2)による燃料蒸発ガス漏れ試験への適合が必要です。水素タンクは高圧ガス保安法・UN-R134(FCEV燃料装置)の認証が必要で、容器保安規則の技術基準への適合が義務です。
イノアックコーポレーション、FTS、坂本工業、三恵工業、サンコー、末吉工業、東京ラヂエーター製造、藤倉ゴム工業、ユニプレス
ダッシュボード・内装パネル
運転席前面のインストルメントパネル(インパネ)や各種内装パネルです。樹脂成形品が主体で、表面にソフトパッドやスラッシュ成形表皮を貼ることで高級感を出します。メータークラスター・空調吹き出し口・グローブボックス・エアバッグカバーを統合した複合部品であり、車内デザインの顔でもあります。
関連法規・規格:保安基準第22条(乗員保護)でインパネの頭部衝突時の衝撃吸収性(HIC値)が規定されています。UN-R21(内装)への適合が国際的に必要で、突起物・鋭利エッジの制限も定められています。VOC(揮発性有機化合物)規制として国内ではJAMA VOC自主取組、EU・中国では法規制への対応が求められます。
イクヨ、イノアックコーポレーション、カルソニックカンセイ、サンコー、ダイキョーニシカワ、豊田合成、日本プラスト、双葉工業、宝栄工業、森六テクノロジー
シート
運転者・乗客を支持する座席本体です。金属フレーム・ウレタンパッド・表皮(ファブリック・レザー)の三層構造が基本で、スライド・リクライニング・ハイトの調整機構を持ちます。衝突時の乗員保護(ヘッドレスト・シートベルトアンカー強度)・疲労軽減・通気性・シートヒーター・電動調整など、求められる機能が増え続けています。
関連法規・規格:保安基準第22条(座席)でヘッドレストの高さ・幅・後退制限が義務付けられています。UN-R17(座席・ヘッドレスト・シートベルトアンカー)への適合が必要で、後面衝突試験でのシートバック強度・ヘッドレストの頭部保護性能が評価されます。チャイルドシート用アイソフィックスアンカーはUN-R44/R129の取付強度要件に適合する必要があります。
アイシン精機、イノアックコーポレーション、シンダイ、タチエス、テイ・エステック、トヨタ紡織、難波プレス工業、日本発条、レカロ、ミドリホクヨー、マグナ・インターナショナル・ジャパン
シートベルト・エアバッグ
衝突事故から乗員を守る受動的安全装置(パッシブセーフティ)です。シートベルトのプリテンショナーは衝突検知の瞬間にベルトを巻き取って乗員の前方移動を抑制し、エアバッグが頭部・胸部を受け止めます。エアバッグはインフレーター(ガス発生剤)で30〜50ミリ秒以内に展開し、前面・サイド・カーテン・膝・センターなど多様な配置があります。タカタのエアバッグリコール問題(インフレーターの異常破裂)は自動車史上最大規模のリコールとなりました。
関連法規・規格:保安基準第22条の2(シートベルト)で全座席への装備義務・構造要件が規定されています。UN-R16(シートベルト)への適合が国際要件で、動的試験での乗員傷害値がクリア基準です。エアバッグシステムは米国FMVSS 208・EU UN-R94(前面衝突)・UN-R95(側面衝突)の型式認証対象です。インフレーター用ガス発生剤(アジ化ナトリウム・硝酸アンモニウム等)は火薬類取締法の適用を受けます。
芦森工業、飯塚製作所、一志、オートリブ、キー・セイフティ・システムズ・ジャパン、共立精機、三桜工業、サンコー、昭和金属工業、タカタ、TRWオートモーティブジャパン、東海理化、トヨタ紡織、日本化薬、福寿工業、株式会社ダイセル、サンライズ工業、シグマ
内装品(トリム・ドア・天井)
ドアトリム・天井内装・ピラーカバー・荷室トリムなど、車室内空間を仕上げる内張り部品全般です。樹脂・発泡材・ファブリックを組み合わせた複合構造で、吸音・断熱・意匠性・軽量化・衝突時の頭部保護(FMVSS201準拠)が求められます。完成車の内装品質は購入決定に大きく影響するため、素材・仕上げの差別化が各メーカーの競争軸になっています。
関連法規・規格:保安基準第22条(乗員保護)でピラーや天井内装の頭部衝突時の衝撃吸収性(HIC基準)が義務付けられています。素材はVOC規制(中国GB/T 27630等)・難燃規制(FMVSS 302:燃焼速度102mm/min以下)・EU RoHS・REACH規則への適合が求められます。
今仙電機製作所、カーメイト、河西工業、カルソニックカンセイ、小島プレス工業、寿屋フロンテ、サカエ理研工業、三恵技研工業、しげる工業、住友理工、セキソー、タケヒロ、千代田製作所、槌屋、テイ・エステック、東海スプリング製作所、東海電装、豊田合成、トヨタ紡織、難波プレス工業、ニフコ、日本発条、日本プラスト、パイオラックス、日立化成、豊和繊維工業、ホンダロック、三井屋工業、ミツバ、名豊化成、盟和産業、森六テクノロジー、モルテン
ゴム・シール部品
エンジン・トランスミッション・サスペンション・ステアリング・ブレーキなど車両各部で、油・水・ガスの漏れを防ぐゴム製シール部品の総称です。オイルシール・Oリング・オイルパンガスケット・ダストブーツ・ベローズなど用途が多岐にわたります。耐熱・耐油・耐候性が材料選定の鍵であり、NBR・FKM(フッ素ゴム)・シリコーンゴムなどが用途に応じて使い分けられます。NOK・豊田合成・住友理工が国内主要3社です。
関連法規・規格:燃料系・ブレーキ系のシール部品は保安基準第17条(燃料装置)・第12条(制動装置)の漏れ防止要件に直結します。EU REACH規則のSVHC(高懸念物質)リストへの適合申告が必要で、特定のフタル酸エステル系可塑剤・多環芳香族炭化水素(PAH)の使用制限も求められます。EU ELV指令では廃車時の分別リサイクルを考慮した素材識別表示が必要です。
イーグル工業、イノアックコーポレーション、NOK、大野ゴム工業、鬼怒川ゴム工業、倉敷化工、光洋シーリングテクノ、住友理工、帝都ゴム、豊田合成、東京ゴム製作所、フコク、ブリヂストン、丸五ゴム工業、モルテン、横浜ゴム、藤倉ゴム工業、東郷製作所
ベアリング・精密部品
回転体を支持する転がり軸受(ベアリング)の専門メーカー群です。玉軸受・ころ軸受・針状ころ軸受・スラスト軸受など形式があり、ホイールハブ・トランスミッション・エンジン・オルタネータ・電動モーターなど車両全身に使われます。転がり接触で摩擦を最小化するため、精密加工技術と素材の均質性が命です。NSK(日本精工)・NTN・ジェイテクトの「国内BIG3」は世界市場でも大きなシェアを持ちます。THKはリニアガイドで産業機械分野にも強く、EV化で需要が増す電動アクスル向けベアリングにも展開しています。
関連法規・規格:ホイールベアリングは保安基準第9条(車輪)の一部として型式指定試験の耐久性評価対象です。製品寸法・精度はJIS B 1512(転がり軸受)・ISO 492・ISO 199で標準化されています。EV用電動モーターの高回転化(20,000rpm超)に対応した電食防止設計・絶縁ベアリング(EN 61400等)も新たな技術要件として浮上しています。
NTN、NSK(日本精工)、ジェイテクト(JTEKT)、THK、ミネベアミツミ、不二越、椿本チエイン
鋳造・鍛造・素材系
エンジンブロック・シリンダーヘッド・クランクシャフト・コンロッド・サスペンションアームなど、自動車の骨格部品を素材から一次成形する工程です。鋳造(アルミダイカスト・鋳鉄鋳造・可鍛鋳鉄)で複雑形状を作り、鍛造(型鍛造・自由鍛造)で高強度・高靭性が求められる部品を造ります。EV化によるエンジン部品需要の減少が長期的なリスクとなる一方、大型アルミダイカスト(テスラのギガキャスティングに代表される)という新技術でアルミ鋳造の重要性は高まっています。アーレスティ・リョービがアルミダイカスト大手です。
関連法規・規格:鋳鍛造工程は大気汚染防止法(溶解炉の排煙・粉じん規制)・騒音規制法・振動規制法の適用を受ける生産工程規制があります。素材のリサイクル含有率(再生アルミ使用比率等)はEU ELV指令の廃車リサイクル率(95%)達成に貢献する要素として管理されます。アルミ鋳造品の品質はJIS H 5302(アルミニウム合金ダイカスト)・ISO 3522で規格化されています。
アーレスティ、アイシン高丘、旭鉄工、愛知製鋼、大和工業、豊田鉄工、リョービ、中央可鍛工業、西岡可鍛工業、プレス工業
Tier1・系列別主要メーカー(参考)
自動車部品のサプライチェーンはTier(階層)構造で成り立っています。完成車メーカーに直接納入するのがTier1、Tier1に部品を供給するのがTier2、さらにその下がTier3です。日本の自動車産業は系列(完成車メーカーとの資本・取引関係)が強く、どの完成車メーカーの系列に属するかが事業構造に大きく影響します。
トヨタ系(豊田グループ)
デンソー(6902)、アイシン(7259)、豊田自動織機(6201)、トヨタ紡織(3116)、ジェイテクト(6473)、豊田合成(5983)、東海理化(6995)、アイシン・エィ・ダブリュ(アイシン統合)
ホンダ系
日立Astemo(ホンダ・日立統合)、テイ・エステック、エフ・シー・シー、八千代工業、武蔵精密工業(7220)、ケーヒン(日立Astemo統合)、ショーワ(同)、日信工業(同)
日産系
カルソニックカンセイ(現Marelli)、ジヤトコ(7292)、日産車体、エクセディ(7278)、カヤバ(KYB)
スズキ系
スズキ関連部品各社
ホンダ・三菱・スズキ共通
矢崎総業(非上場)、住友電装(住友電工系)
上場主要銘柄(証券コード付き)
証券コード 会社名 主要製品
6902 デンソー 電装・エンジン制御・空調
7259 アイシン トランスミッション・ブレーキ
5802 住友電気工業 ワイヤーハーネス・素材
5108 ブリヂストン タイヤ
6201 豊田自動織機 エンジン・コンプレッサー
3116 トヨタ紡織 シート・フィルタ・内装
6473 ジェイテクト ステアリング・ベアリング
5983 豊田合成 樹脂・ゴム・エアバッグ
6995 東海理化 スイッチ・センサー
7240 NOK オイルシール・ゴム製品
7287 日本精機 メータ・ディスプレイ
7220 武蔵精密工業 ギア・エンジン部品
7278 エクセディ クラッチ
7241 フタバ産業 プレス・マフラー
7283 愛三工業 燃料噴射・バルブ
7284 盟和産業 内装・トリム
7292 ジヤトコ 無段変速機(CVT)
6471 日本精工(NSK) ベアリング
6481 THK リニアガイド・ベアリング
5191 住友理工 ホース・防振ゴム
5985 日本発条(NHK) スプリング・シート
5105 TOYO TIRE タイヤ
5101 横浜ゴム タイヤ・ホース
5334 日本特殊陶業 スパークプラグ・センサー
6594 ニデック(旧日本電産) モーター
6592 マブチモーター 小型モーター
3105 日清紡ホールディングス ブレーキ・電子部品
5706 三井金属 触媒・自動車部品
6462 リケン ピストンリング
6463 TPR ピストンリング
6470 大豊工業 軸受メタル・ガスケット
6584 三桜工業 チューブ・エアバッグ
5184 ニチリン ホース
5185 フコク ゴム製品・ホース
6800 ヨコオ アンテナ・コネクタ
6640 I-PEX コネクタ
3526 芦森工業 シートベルト・ホース
4246 ダイキョーニシカワ 樹脂部品・バンパー
4249 森六 内装・樹脂
6371 椿本チエイン チェーン・駆動部品
6373 大同工業 チェーン・スプリング
5851 リョービ ダイカスト・プレス
3439 三ツ知 プレス部品
5991 日本発条 スプリング・シート
非上場主要メーカー
矢崎総業、住友電装、デンソーテン(富士通テン)、カルソニックカンセイ(Marelli統合)、浜名湖電装、東海電装、アスモ(デンソー統合)、三和パッキング工業、日産ポンプ製作所、澤藤電機、神星工業、大森、坂本工業(排気系)、三共ラヂエーター、シミズ工業、東京ラヂエーター製造、深井製作所、音戸工作所、山田製作所、尾張精機、京浜精密工業、啓愛社、宝栄工業、東洋電装、朝日電装、タチエス、河西工業、しげる工業、難波プレス工業、豊和繊維工業、名豊化成、盟和産業、ミドリホクヨー、知多鋼業、内田スプリング製作所、三和ニードルベアリング、光精工、旭鉄工、神戸製作所(部品)、三遠機材、共立精機、GKNドライブラインジャパン、ユニバンス、マツコ工業、ROKI、和興フィルタテクノロジー、東洋エレメント工業、東京濾器、ピーコック濾器工業、エイケン工業、武甲産業、ニッパン、西岡可鍛工業、日新工業、ヒルタ工業、藤壺技研工業、末吉工業、三恵工業、三恵技研工業、三五(さんご)
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