【第四話】BaaS市場は本当に伸びるのか?銀行機能が「サービス化」する未来
こんにちは!
ここまでの記事では、
・SoFiの現在の評価
・Technology Platform事業
・Galileoの競争力
について解説してきました。
その中で、何度も出てきた言葉があります。
それが、
BaaS(Banking as a Service)
です。
ただ、ここで一つ疑問に思う方もいると思います。
「そもそもBaaSって本当に必要なん?」
「今でも銀行振込できるやん」
「企業はわざわざ新しい金融システムを使う必要があるの?」
という疑問です。
今回は、現在の金融の仕組みと比較しながら、BaaSがなぜ注目されているのかを整理していきたいと思います。
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現在の送金や給与支払いはどうなっている?
まず、現在一般的な企業のお金の流れを見てみます。
例えば会社が社員へ給与を支払う場合。
現在は、
会社
↓
給与計算ソフト
↓
銀行へ振込データ送信
↓
銀行処理
↓
社員口座へ入金
という流れが一般的です。
取引先への支払いも同じです。
会社の経理担当者が、
・銀行サイトへログイン
・振込先を登録
・金額を入力
・承認
という作業を行います。
つまり現在は、
銀行のシステムを人間が利用する
という形です。
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ではBaaSになると何が変わる?
BaaSの場合、
銀行機能そのものがAPIとして提供されます。
つまり、
人間が銀行サイトを操作するのではなく、
企業のシステムが直接銀行機能を利用します。
イメージすると、
現在:
会社
↓
銀行サイト
↓
銀行
↓
送金
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BaaS:
会社システム
↓
BaaS API
↓
銀行機能
↓
送金
という形です。
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具体的に何が便利になるのか?
① 送金処理を自動化できる
例えば、ECサイトを考えてみます。
現在なら、
商品販売
↓
売上集計
↓
販売者へ振込
という流れですが、
BaaSを利用すると、
商品販売
↓
システムが自動計算
↓
自動送金
という仕組みが作れます。
人が毎回振込処理をする必要がなくなります。
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② アプリ内で金融サービスを完結できる
例えば、配車サービスを考えます。
ドライバーへ報酬を支払う場合、
従来なら、
会社
↓
銀行
↓
ドライバー口座
という形でした。
しかしBaaSを使えば、
アプリ
↓
報酬計算
↓
即時支払い
という体験を作れます。
利用者から見ると、
「アプリ内でお金が動いている」
ように感じます。
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③ 新しい金融サービスを作りやすい
例えば、
EC企業が、
「出店者向けに融資サービスを提供したい」
と思った場合。
以前なら、
銀行と提携して、
審査システムを作って、
契約して…
という大掛かりな準備が必要でした。
しかしBaaSなら、
必要な金融機能を組み合わせてサービス化できます。
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なぜ今BaaSが注目されているのか?
理由は、
金融が単独サービスではなく、あらゆるサービスの一部になる時代だからです。
昔は、
銀行は銀行。
小売は小売。
物流は物流。
という分離された世界でした。
しかし現在は、
企業が顧客との接点を持つ中で、
金融機能も提供したいという流れがあります。
これが、
Embedded Finance(組み込み金融)
です。
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具体例
ECサイト
商品販売
↓
決済
↓
出店者への売上管理
↓
融資
まで一つのサービス内で提供。
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企業向けSaaS
会計ソフト
↓
請求管理
↓
入金確認
↓
支払い
↓
融資
まで提供。
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AI時代
今後AIが、
「この請求書を処理してください」
「この企業へ支払いしてください」
という業務を代行する時代になると、
AIが金融APIを利用して、
自動的にお金を動かす可能性があります。
そうなると、
金融機能がソフトウェアの一部になる重要性はさらに高まります。
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ではBaaS市場は本当に大きくなるのか?
僕は、長期的には成長余地がある市場だと考えています。
理由は単純で、
企業側にメリットがあるからです。
企業からすると、
銀行を作りたいわけではありません。
欲しいのは、
・決済機能
・口座機能
・送金機能
・カード機能
・融資機能
など、
「自社サービスに必要な金融機能」
です。
そのため、
金融インフラを外部から利用する需要は今後も増える可能性があります。
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ただし、BaaSなら何でも成功するわけではない
ここは投資家として重要です。
BaaS市場が伸びても、
全てのBaaS企業が成長するとは限りません。
理由は、
競争が激しいからです。
現在でも、
・Galileo
・Stripe
・Unit
・Treasury Prime
・Marqeta
など、多くの企業が存在します。
企業側からすると、
「必要な金融機能が使えればいい」
ため、
どの会社を選ぶかは、
・価格
・安定性
・導入しやすさ
・拡張性
で決まります。
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SoFiがこの市場で狙っているポジション
ここでSoFiに戻ります。
SoFiが目指しているのは、
単純なBaaS企業ではありません。
理想の形は、
企業
↓
Galileo
(金融API)
↓
Technisys
(銀行システム)
↓
SoFi Bank
(銀行機能)
↓
BBB・SoFiUSD
(法人金融・デジタル決済)
という金融インフラです。
つまり、
「金融機能を一部分だけ提供する会社」
ではなく、
企業が必要とする金融基盤をまとめて提供する会社
を目指しています。
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現時点での評価
BaaS市場そのものは、
今後成長する可能性があります。
しかし、
SoFiが成功するためには、
単に市場が伸びるだけでは不十分です。
重要なのは、
「その成長市場の中で、SoFiが選ばれるのか」
です。
Galileoの実績。
Technisysの銀行基盤。
SoFi Bankの免許。
BBBやSoFiUSDの将来性。
これらを組み合わせて、
他社より魅力的な金融インフラを提供できるか。
ここが今後の勝負になります。
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次回予告
次回はいよいよ最終回です。
「SoFiは10年後、金融版AWSになれるのか?」
というテーマで、
・SoFiが目指す未来
・成功した場合の姿
・最大のリスク
・投資家が今後見るべきポイント
をまとめていきます。
現在はまだ「期待」の段階なのか。
それとも本当に金融インフラ企業へ進化するのか。
最後に総まとめしていきたいと思います。

