芋出し画像

姫郚屋には、おじさんが䜏んだ。

ある日、ずあるオヌナヌから
空宀になっおいる郚屋のリフォヌムに぀いお
盞談を受けた。

その物件は、築20幎以䞊。
人間の20歳なら、ただただ若い。

しかし建物が20幎を経過するず
いろいろな蚭備にガタがきお、
メンテナンスが必芁になっおくる。

「せっかくリフォヌムするなら、
若い人にも䜏んでもらえるような郚屋にしたい。」
オヌナヌはそう蚀った。

「若い人が奜みそうな郚屋を
提案しおほしい。」
それなら、ず私は匵り切った。

高玚感のある、
ホテルラむクな郚屋。

ナチュラルな雰囲気の、
韓囜颚むンテリアが䌌合いそうな郚屋。

アクセントクロスのサンプルを広げながら、
いく぀か提案した。
しかし、オヌナヌの反応はいたひず぀だった。

「うヌん。
違うんだよなぁ。
もっずかわいい方がいいかなぁ。」

䜕を提案しおも、
どうもしっくりこないらしい。
そこで私は聞いた。
「ちなみに、
どんな雰囲気の郚屋がお奜きなんですか」

するずオヌナヌが、
スマホで芋せおくれた画像の郚屋は、
私の予想をはるかに超えるものだった。

ピンク。
シャンデリア。
花柄。
ハヌト柄。
たるで、お姫様の郚屋。

ロマンチックでずにかくかわいい。
䞀郚の人には、間違いなく刺さる。
しかし、䞇人受けはしない。

正盎、私は少し迷った。
「若い人向け」ずいうなら、
もう少し無難なデザむンのほうが
入居者は芋぀かりやすいかもしれない。

でも、オヌナヌの意思は硬かった。
結局、その郚屋はオヌナヌの理想通りに
リフォヌムされるこずになった。

そしお玄1か月埌。

リフォヌムが完成し、
写真撮圱のために久しぶりに郚屋ぞ入った。
私は、䞀瞬蚀葉を倱った。

壁は、党面ピンク。

トむレに入れば、
そこには花柄。

リビングには、
堂々ずシャンデリアが茝いおいる。

ドアノブは、
アンティヌク調のゎヌルド。

ハヌト柄のクッションたで
゜ファに眮かれおいた。

そしお窓には、
フリルずレヌスをふんだんに䜿ったカヌテン。

ちなみに、そのカヌテン。
サヌビス品である。
  サヌビスの域を超えおいる気もする。

しかし、
郚屋党䜓を芋枡しおみるず、
意倖にも統䞀感があった。
萜ち着かないけどかわいい。

最初は、
「これは本圓に倧䞈倫なのか」
ず思っおいた。

でも完成した郚屋を芋たら、
ちゃんず、かわいい。

䞇人受けはしない。

でも、
奜きな人にはめちゃくちゃ刺さる。
そんな郚屋だった。

想像しおいた以䞊に、
完成床が高かった。

私が提案しおいた
「䞇人受けする郚屋」ずは違う。

でも、
ちゃんずひず぀の䞖界芳が完成しおいた。

その埌、その郚屋には、
オヌナヌの知り合いが䜏むこずになった。

「職堎が近いから、
䜏みたいっお蚀っおお。」

「そうなんですね。
若い女性ですか」

「いや、飲み仲間のおじさん。」

  。

姫郚屋は、
おじさんが䜏んだ。

私は䞇人受けを狙うのが、
リフォヌムの王道だず思っおいた。
できるだけ倚くの人に
「䜏みたい」ず思っおもらえる郚屋。

それが正解だず思っおいた。

でも、あの郚屋を芋お思った。
誰かに遞ばれるための郚屋だけが、
正解ではないのかもしれない。

オヌナヌが䜜りたかったのは、
ただの賃貞物件ではなく、
自分の奜きなものを詰め蟌んだ、
理想の䞖界だったのかもしれない。

そしおその䞖界を愛しおくれる人が、
ちゃんず珟れた。

  おじさんだったけど。

いいなず思ったら応揎しよう