絵画教室:テカテカの革靴と逆遠近法
・革靴完成です
ここ最近はテカテカの革靴を描いていました。

これ実際履くことある?
サランラップを巻いたようなテカリなので、そういう教材用なのかと思いました。昔、誰かが持ってきてそのまま置いてあるそうです。
それも今回で描き終わりました。





先生が生徒の絵を見てやっていることとして、完成の確認があります。
「ではこれで完成ということで」
どこかでゴールを決めないと、生徒はずっと描き続けてしまうので、完成の判断を促すのも大切な仕事ですね。
以前、課題の薔薇を描き終わった後に、続けて背景を描き始めたら、
「あ、背景描くんですか」
と言われたこともあります。
自信がない時は背景を描く…
そうするとなんか全体の情報量で誤魔化せるような。
デッサンは描き終わった瞬間に、
「じゃあ次はコレいきましょう」
と言われて、完成した絵の鑑賞タイム0秒w
つくづくこれは作品でないのだなと実感させられます。
次回からはコーヒーミルと、デッサン界のメートル原器、リンゴです。

・どのサイズが良いのか
隣の人が、
「もうちょっと大きく描きましょうか」
と言われてます。
出た。全修正。実質描き直し。
デッサンは練習であって作品を描いているわけではないので、むしろもう一回描いたら上手くなれる!
自分には、構図の上が空きがちになるという指導。事前に聞いていたけど、描いていたらやっぱりなった。
「どれくらいの大きさで描くといいんですか」
人物画を描いている人からの質問です。
「一般的には、ちょっとはみ出す。例えば頭の先まで描かず、画面からはみ出るくらい。そうすると外まで広がりを感じさせることができる、と言われています」
なるほど。思い当たる節があります。
自分が写真を撮るときは、人物の上半身とか、切りのいいところまで画面に入れますが、絵画だと、頭とか腕が中途半端なところで切れている人物画をよく見かけます。
あれってそういう意味もあったのですね(配分をミスってそのまま描いたわけではないと思う)。
自分は適当に全身像を描くとき、顔から順に描いていくので、
「君の絵はいつも足が短い」
と言われることもあります。足を描くスペースを計算せずに始めるから、最後短足になるw
・練り消しゴムの臨界点
鉛筆と練りゴムは教室の備品を使っていいことになっています。
特に練りゴムは自分のものと比べて結構使い込まれているので、どれくらいまでいけるのか気になっていました。
一般的な消しゴムは字を消しながら自分も減っていく道連れ方式なので、使い切った時が寿命ですが、練りゴムは自分の中に取り込んでいく。だからやがて臨界点がくる。
教室にある練りゴムを先生に見せてもらいました。



「古いのは硬くて薄くしか消せないけど、でもそれに応じた使い方はある」
試しに古い練りゴムを使ってみましたが、硬いからぐにゃっとならず、狙ったところを細かく消せます。むしろ使いやすいから捨てる前に欲しい。
・今から印象派になる人
「モネ展に行ったんですけど、モネが影を青で描いていて、あれをやりたい」
そう言って先生に相談している生徒さんは、過去の優れた作品を自分の絵にフィードバックさせています。美術展に行く意味ってこれだなと思いました。
「モネって印象派だから見えてない色を使うじゃないですか。私の絵はどういう変な色使えばいいと思いますか」
印象派ぽくするため変な色を使うw
即物的でいいですね。
筆触分割のことでしょうか。あれは隣り合った色の配置にちゃんと意味があったと思いますが、論理性とかすっ飛ばして、あれをやってみたいという、衝動に正直で好印象です。
自分だったら「こいつ考えナシに言ってる」と思われないよう、もうちょっと理屈めいたアプローチをするか、もしくは家でやる。
・逆遠近法
「ヘプタさん、パースが逆になってる」
目の前の現物見ながら描いているのに。
ヘタに下限なし。
ロシアイコンは、18世紀になっても中世のような立体感のない絵を描いていますが、その特徴の一つに逆遠近法があります。
ルネサンスが入ってこなかったので技法がアップデートされてない、絵を外側からではなく、絵の中にいる人物の視点で描いているため(そんなことできる?)、など色々な理由があるとされています。

こういうやつ。手前が小さく、左右の建物のパースも謎
現代のアーティスト、ホックニーも80年代に逆遠近法に取り組んでいました。

これは狙ってやっているのでわかりやすいですね
しかし!絵が下手だと苦労しなくても逆遠近法になります。
この初心を忘れずにいたい…いつしか自分も上手くなってしまうのだろうか(なれよw)
以前、知り合いに見せてもらった古典絵画の模写は、めっちゃうまい。でも本人的には、
「絵画の模写は2次元のものを描き写しているだけだから」とか。
実際「だけ」なんてことはないと今ならよくわかります。
謙虚な人って、謙遜の手札をいっぱい繰り出してくるから油断できないw
巨匠の模写なんてそもそもできないし。
これからも慢心せずにリンゴを描き続けたいと思います。
おわり
