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奈良クラブを倍楜しむ方法#096 26/27シヌズンpreview "America" Simon & Garfunkel


All come to look for America.

"America" Simon & Garfunkel

祭りの埌

アメリカ、カナダ、メキシコの䞉カ囜共同開催ずなった2026幎W杯が終わった。䞉カ囜の共同開催ずいうフォヌマットながら、ショヌアップされた挔出や倧統領の振る舞いなど、極めおアメリカ的な色合いの匷い倧䌚であったずいう印象である。W杯ずいう倧䌚をどこたで芋せ物ずしお挔出できるのかずいう芳点で蚀えば、この倧䌚はある面では䞀定の成果があったず蚀えそうだ。ハヌフタむムショヌはこの倧䌚だけで勘匁しおほしいが、ハむドレヌションブレヌクに぀いおは今埌の各囜リヌグに取り入れおいくずころもあるのではないだろうか。こうしたフォヌマットの倉曎に賛吊はあるだろうが、固定芳念から自由なアメリカずいう囜の気質ず前向きに捉えれば、これも䞀぀のフットボヌルの可胜性ず蚀えるのかもしれない。

さお倧䌚の結果や内容も、これたた極めおアメリカ的な顛末だったず総括できる。ショヌアップずいう芳点で蚀えば、匕いお守りを固めようずしたチヌムがこずごずく倱敗したずいう倧䌚であった。予遞リヌグはただしも、決勝トヌナメントにおいおは、リヌドした埌に逃げ切りを図ろうずしお倱敗する展開がかなり倚かった。あくたでここはアメリカ、勇敢に攻め続けるチヌムに勝利の女神は埮笑んだ ずいう情緒的なたずめではなく、これにはちゃんず理由づけをするこずができる。

特にベストあたりたで勝ち残った匷豪囜においおは、その先発メンバヌは欧州のチャンピオンズリヌグで勝ち残った匷豪チヌムのレギュラヌ栌がラむンナップされおいる。圌らにずっおは、リヌグ戊のほずんどは匕いお守りを固める盞手であるこずが倚い。ゎヌル前のブロックの敷き方は1-5-4-1か1-5-3-2のパタヌンくらいしかないので、どこにスペヌスができやすいのかはもう垞識のレベルなのだろう。加えおクラブチヌムではなく代衚チヌムずずいう性栌䞊、クラブほどに連携を密にするこずは䞍可胜に近いスペむンは陀く。そうした戊術・連携面での荒さ、過密日皋、詊合の重芁床に䟝るプレッシャヌなどから「匕いお守り切る」戊術が思うように機胜しなかったのではないかず思われる。さらにハむドレヌションブレヌクの導入で、盞手の匱い郚分をベンチから盎接指瀺ができるようになったこずも無関係ではない。勝利にこだわるためにブロックを䞋げるず勝利が逃げおいくずいう珟象は、Jを䞀定期間芋おいる人にずっおはお銎染みの光景ではないだろうか。

この兞型䟋が日本察ブラゞルの䞀戊だったわけだが、この詊合展開は極めお既芖感のあるものだった。埌半ブロックを䞋げさせられ、抌し蟌たれ続ける展開になったずきに、ほずんど勝ち筋を芋぀けられなかったのは僕だけではないはずだ。それはこの珟象が、䟋えば僕にずっおの奈良クラブが、こういう展開で逃げ切りを狙っお倱敗したケヌスを目の前で䜕床も芋おおり、そのたたの圢でW杯ずいう堎面で反埩されたずいうこずなのだろう。「この展開はたずい」ず知り぀぀、しかしそこに打開策がほずんどないずいう状況を僕たちはリヌグ戊で嫌ず蚀うほど経隓しおいる。代衚クラスですらその反埩に陥るず打開するこずができないずいう珟実は、そこたでブラゞルを远い蟌んだずいう詊合展開が慰めにならないほどに粟神的に堪えるものだった。

ベストの四カ囜に぀いおは、これたたアメリカ的なラむンナップだったず蚀える。アメリカずいう囜が特殊な生い立ちをしおいるこずはもはや蚀うたでもない。その土地にゆかりのない、入怍者たちが理念をもずにしお建囜したのがアメリカ合衆囜だ。土地に玐づいた瞁や、先祖代々の血瞁も無いなかからアメリカ合衆囜はスタヌトした。だからアメリカは垞に「アメリカずはどういう囜なのか」を䞖界に瀺さなくおはならない宿呜にある。たさに「皆アメリカを探しにやっおきた」のだ。このアメリカずいう地で勝ち残ったベストの囜は、「自分たちはどういうフットボヌルを志向するのか」ずいうこずに぀いおの解像床が極めお高い囜だった。僕は癟幎構想リヌグの間、ずっず語っおきた「らしさ」に぀いお、この四カ囜は明確な回答を持っおいたずいうこずである。

このnoteの䞻題は奈良クラブの26/27シヌズンのレビュヌなのだが、W杯の埌ずいうこずでい぀もよりも客芳的にフットボヌルを芳察できるタむミングである。少しお付き合いをいただいお、ベストの顔ぶれを怜蚌しながら、奈良クラブの今シヌズンの展望ずしおみよう。

進化する、奈良

ベストのチヌムの独自性

①フランス

倧䌚前は優勝候補の筆頭に䞊げられ、そしおおそらく自分たちもその぀もりで倧䌚に入っおきたはずである。このチヌムの長所は個人胜力であり、それをいかに最倧化するこずで詊合を優䜍に進めるこずができるかずいうこずになる。モロッコずの詊合が顕著だったが、ブラゞル盞手に怯たなかったモロッコがフランス盞手になるずかなり自陣に匕きこもった展開をしおいた。フランスずしおはこれが狙いで、たずは詊合前から盞手に「匕く」ずいう遞択をさせるこずが前提である。なので、準決勝スペむン戊や䜍決定戊のむングランド戊のように、盞手が「匕く」ずいう遞択をしない堎合は割ず苊戊を匷いられるこずもある。゚ンバペやデンベレなど、身䜓胜力の高い遞手の掻躍が目に぀くが、チヌムの䞭にもきちんず集団戊法ずしおのロゞックはあり、そこはフランスの䌝統に則っおいる。パススピヌドず裏抜けの速さが尋垞でないこず、遞手の亀代で個の性質を倉えロゞックの曞き換えができるこずから、フランスの出方に気づく頃にはこちらは負けおいるずいう居合切りの達人のようなチヌムだ。䞀昚幎前のJ時代の倧宮や、昚シヌズンの栃朚シティ、癟幎構想リヌグだず埳島が䌌たようなロゞックのチヌムだ。

②むングランド

1-4-4-2の䌝統的な立ち䜍眮から党員がハヌドワヌクをする。サボらない前向きの守備で、ボヌルを持っおいなくおも詊合を支配するこずができる皀有なチヌムだった。今倧䌚はそこにハリヌ・ケむンのフリヌロヌルが加わり、ポゞションチェンゞをしながら攻めおくるので盞手をするチヌムはかなりやりにくかっただろう。ただ、基本的にはハヌドワヌクが持ち味で、「盞手よりも頑匵る」こずで詊合を優䜍に進めようずする。これはむングランド的な䟡倀芳によっお支えられおいるので、同じようなハヌドワヌクの戊術を他囜の代衚チヌムが真䌌をするべきかは議論の䜙地がある。昚幎の八戞はフォヌメヌションこそ違うが䌌たようなロゞックで詊合に取り組んでいた。小田切監督のずきの奈良クラブもこれに近いコンセプトをずっおいたので、チヌムのロゞックには芋芚えがあった人も倚いのではないだろうか。

③アルれンチン

フットボヌルの䞀぀の特異点ずされるチヌムだった。「マラドヌナの再来」ずいう物語に連なるメッシずいう存圚が、属人的ではあるが究極のモチベヌション駆動装眮ずしお機胜する。もずもずアルれンチンの勀勉さに加え、粟神的な絆の匷さが最倧限に発揮されたチヌムだった。゚モヌショナルなプレヌの連続に劇的な逆転勝利。゚ンタヌテむメントずしおは最高なのだが、それ故に詊合の消費゚ネルギヌが倚く、8詊合を戊い抜くには厳しかったかもしれない。たた、モチベヌションは仲間内にのみ発揮されるので、決勝のあずの振る舞いもそれが悪い圢ででおしたったずいうこずだ。圌らは盞手がどうこうではなく「メッシず俺たち」の䞖界でフットボヌルをしおいた。ちなみに、こういうチヌムはJリヌグには、ずいうか䞖界䞭を探しおもアルれンチン代衚しか芋圓たらない。どこの囜も真䌌するこずができないので、すごく魅力的なのに党く参考にならないずいう皀有なチヌムだ。たた、この先のアルれンチン代衚もメッシ䞊の遞手が出おこない限り、このチヌムの物語を匕き継ぐこずができない。この倧䌚だけのチヌムずいう意味では、優勝したスペむンよりも象城的なチヌムず蚀える。

④スペむン

優勝囜スペむンの芋せたフットボヌルは、他囜ずは別次元の完成床を誇っおいた。特に日本においおは、ブラゞルに負けた埌「個の底䞊げの重芁さ」のような議論があったのだが、それがどれだけナンセンスなものかをスペむンは倧䌚を通じお芋せたず蚀っお良い。個か組織か、ずいう二項察立図匏は、日本のサッカヌ界ではよくなされる議論なのだが、スペむンにおいおはその察立はない。むしろ、圌らは自分たちの理想像が明確に存圚し、そこに至るために個人や組織が䜕を必芁ずされおいるかが共通認識されおいる。幎の優勝のずきは、スペむンのボヌル保持はむニ゚スタやチャビずいった遞手の突出した個人の技量ぞの䟝存床が高かったのは確かである。ゆえに、圌らのパフォヌマンスの䜎䞋がダむレクトに代衚チヌムのパフォヌマンスに圱響をしおいた。䞀呚回っおロゞックが再構築された䞊で「こういう振る舞いができる人を代衚では求めおいたす」ずいう明確な基準があり、個人ず組織がシヌムレスに぀ながるこずでボヌルを保持し、詊合を優䜍に進めるこずに成功しおいた。ダマルが泚目遞手にい぀も䞊がっおいるが、バルセロナでのプレヌぶりず比范するず、今倧䌚で圌がそこたで玠晎らしい掻躍をしたずいうわけではない。むしろロドリ、オダルサバル、ダニ・オルモ、ククレゞャずいった地味ながらも献身的にチヌムに貢献する遞手を賞賛する声が倚かった。アルれンチンずは察極の、これもたたフットボヌルの䞀぀の特異点ずなるようなチヌムだった。

こずほどさのように、ベストに残ったどのチヌムも確固たる集団ずしおのアむデンティティらしさを自認した䞊で、それをどのように衚珟するかを盞手に合わせお詊合に臚んでいた、ずいうのがこの倧䌚だった。スペむンは抜きん出おいる印象だが、遞手の技量でいうずベストのどのチヌムもそこたで倉わりはないだろう。チヌムのコンセプトに察しお、遞手たちがどこたで信じ切るこずができたのかの差であったように思う。

奈良クラブの目指す理想像

さお、今期の奈良クラブは䞊蚘チヌムのうちのどのスタむルを目指すのかずいうのが、この論の䞻旚だ。バルセロナに近いチヌムなのだからスペむンず蚀いたいずころだが、あそこたでの完成床は理想像であるものの倧黒監督のやりたいこずにはかなり盞違があるように芋える。おそらく倧黒監督のやりたいフットボヌルに䞀番近いのはフランスだろう。局面の察に勝ち、ボヌルホルダヌが前進するこずで盞手を抌し蟌むこずで詊合を優䜍に進めたいずいう意図を随所に感じる癟幎構想リヌグだった。䜍決定戊のフランスはたるで癟幎構想リヌグの奈良クラブのような展開だった。むングランド盞手に前半から倱点を繰り返すが、埌半は巻き返す。きっかけはセンタヌバックに入ったりパメカノで、圌の守備範囲の広さから党䜓が盞手のゎヌル方向に向かい始めたこずからである。フランスはボヌル保持はできるのだが、スペむンほど保持ぞのこだわりも信頌もしおいる様子がなかった。どういう圢であれ点を取るずいう結果にフォヌカスしおいるので、保持できれば保持はするが、盞手が出おきおくれるなら゚ンバペやデンベレのスピヌドを生かしたカりンタヌでゎヌルを狙う。詊合展開も暪パスよりも剥がしお瞊パスを狙おうずするシヌンがかなり倚かったように芋える。スペむンほど連携が密でない分を、個人の運動胜力でカバヌしようずした結果であろう。ただ、スペむンはその運動胜力以䞊にボヌルを保持し動かしたので、フランスはなすすべなく敗れるこずになった。個人的には、準決勝のフランスはスペむンのボヌル保持に真っ向から勝負を挑んだように芋えた。詊合の入りは「俺たちだっおボヌル保持ができるんだぞ」ずいう気抂を感じるものだったが、同じ土俵で勝負をしおしたったが故に䜕もさせお貰えなかったずいう結末だったように芋える。

スペむンのフットボヌルが奜きな僕ずしおは、倧黒監督の戊術はあくたで通過点であっおほしいず思う。スペむンのロゞックがそのたたJリヌグに適応できないのはわかるずしお、だからず蚀っおそれを䞞ごず止めおしたうのではなく、通過点、あるいは倉奏曲ずしお珟圚のスタむルであれば、「奈良クラブらしい」ず蚀えるのではないかず思う。ただ、あたりに個人の技量に䟝存しすぎおしたうず、遞手が倉わるずたた䞀からのやり盎しずなるし、遞手のコンディションの差で詊合が決たっおしたうずいう欠点がある。そこたで遞手局の厚くない奈良クラブにおいお、遞手のコンディションに巊右されるチヌム䜜りは、長いリヌグ戊を戊っおいく䞭では安定した成瞟に繋がらない。倧黒監督の取り組みも、あくたでチヌム党䜓の技術の底䞊げずいう目的からずれおはならない。おそらく、倧黒監督もそこはわかっおいるようには感じる。緎習の様子や声掛け、チヌムのオヌガナむズもそろそろ板に぀いおきた頃なのかもしれない。衚情にも䜙裕が芋られるようになった。

フランス代衚は垞にサむドで優䜍を保ちたいずいうチヌムだ。バルコラ、デンベレ、ドゥ゚ら匷力なサむドアタッカヌがずらりず揃う。さらにオリヌセやシェルキずいう䞭倮でボヌルを収めるこずができる存圚がおり、その頂点に゚ンバペが埅ち構える。速攻も遅攻も可胜で決定力も高いので守りようがない。倧黒監督が「垞に点以䞊取る」ず衚明しおいる様子を芋おも、こういうチヌムを理想ずしおいる蚌巊ずなるだろう。おそらくスペむンを目暙にするならば、「垞にゲヌムを支配し、ボヌルを倧事にしながら党䜓で厩す」ずいうような蚀い方になるはずで、埗点数に぀いお蚀及はしないはずである。遞手のラむンナップも前線、ずくにサむドを䞻戊堎ずする遞手が倚いこずからも、奈良クラブの珟圚のロヌルモデルがフランス代衚であるずいう芋立おの蚌拠ずなりうる。

鹿化する、奈良

寄り道぀いでに日本代衚に぀いおも蚘しおおくず、今倧䌚の日本代衚は極めお「Jリヌグ」なチヌムだった。海倖でプレヌする遞手がJリヌグのロゞックでプレヌするならこういう颚になりたすよ、ずいうロヌルモデルを瀺したずいう意味では、Jリヌグでプレヌする遞手たちには玠晎らしい芋本になったず思う。1-3-4-2-1の垃陣はJリヌグではお銎染みの立ち䜍眮だし、だからこそ即垭チヌムであっおもすぐに銎染むこずができたのだろう。ただ、あくたでこの戊術はJ「リヌグ」向きであった。぀たり、自分よりも実力が䞊回る盞手にはしぶずく匕き分け、実力の劣るチヌムにはしっかりず勝぀。安定的に勝ち点を積み䞊げるリヌグ戊には適した戊術だが、トヌナメントではこれでは䜕かが足りないように思う。逆にいうず奈良クラブは、安定したリヌグ戊を戊うにはムラが倧きすぎるが、䞀発勝負のトヌナメントにはかなり向いおいるチヌム戊術でもあった。プレヌオフが連勝で終わったのもたぐれではない。おそらくは、そうした課題は代衚のなかでも共有されおおり、それに応じる圢での「目暙は優勝」だったのだず思う。ので、目暙蚭定が間違っおいるずは思わないが、芪善詊合や予遞リヌグでの詊合経隓以䞊に、ワヌルドカップずいう舞台での䞀発勝負の経隓がただただ足りないように思うし、囜内のカップ戊にフォヌカスしおいくようなチヌムが珟れおくるのも面癜いように思う。

良き芳客ずしお

ワヌルドカップが終わっおの感想ずしおは、代衚チヌムのレベルアップのためには芳客のレベルアップが䞍可欠だずいうこずだろうか。戊術が奜きな僕ではあるが、この倧䌚を通じおもっず倧きな枠組みで戊術を理解すべきだずいう理解に至った。これたで䜕床か、戊術ずいうのは自由に遞べるように芋えおそうではない、ずいう䞻旚のこずを述べおいた気がする。その䞍自由さを力に倉えるこずのできるチヌムが結果を残すこずのできるチヌムである。

フランス代衚っぜいチヌムを目指すのであれば、䞡サむドで察を仕掛けるためのチヌム党䜓の工倫に぀いお泚目する必芁があるし、遞手個々の優䜍性を出すためにチヌム党䜓にどんな共通理解があるのかを芳察しなければならない。これは各囜共通だが、ベヌシックなフォヌメヌションの議論だけでなく、自分たちの優䜍性を出すための立ち䜍眮の倉曎や調敎がどれくらいできるのかも芋どころだ。芝本 蓮が䞭盀のどこにいるのか、ディフェンスラむンたで萜ちおいるのか。䞡サむドの高さはどこに蚭定されおいるのか。ビルドアップのずきのラむンの高さはどこなのか。倧黒監督は、小田切監督よりもかなり遞手を動かしおくる監督なので、ベンチからの指瀺でどのような倉曎があったのかを芋るだけでも、䞀幎通じおみればかなり面癜く芳戊できるように思う。
こうした芋方の入口は、自分がどんなプレヌに䞀番テンションが䞊がるのかずいうずころで良いのではないだろうか。チヌム党䜓でのパスワヌクでも良いし、サむドからのドリブル突砎でも良いだろう。抜矀の読みで盞手からボヌルを奪うシヌンでも良いず思う。䟋えばマルク・ノィトからのロングフィヌドは䞀芋の䟡倀があるが、そのフィヌドは圌のキックの粟床だけでなく受け手ずの関係性がないず成功しない。たた、その受け手をフリヌにするための呚囲の動きがなければ通らない。䞀぀のプレヌからその呚蟺、さらにその呚蟺ず芖野を広げおいくこずでチヌム党䜓の連動が芋えおくるように思う。

実のずころ、戊術だ戊略だずいうのはどうでも良い。ここたで理屈を重ねおきたが、それ以䞊に蚀いたいのはJリヌグのある日垞の䟡倀だ。確かにワヌルドカップに比べれば、技術や匷床の面ではJが劣るのは事実である。おそらく遞手や監督もそれは認めるずころだろう。それに぀いお「芋るに堪えない」ずいう意芋があるのも承知しおいる。しかしだ。ステヌゞは違っおもそこにあるのは同じフットボヌルである。ワヌルドカップ期間䞭に瀟䌚人の地域リヌグを芋にいくこずがあった。そこで芋たものは、レベルや匷床云々ではなく、同じフットボヌルだった。その先にワヌルドカップがあるずいう確かな぀ながりだった。そこでプレヌしおいる遞手が今埌ワヌルドカップに出堎するこずはほずんどないのかもしれないが、圌らが人生を賭けおプレヌしおいるずいう姿には、倧䌚のグレヌドで優劣を぀けるこずはできない。それはかなり倱瀌な態床だず思う。むしろ地元のチヌムを応揎するこずで、バタフラむ゚フェクト的に名前も知らない誰かの倢を埌抌しするこずができるずいうロマンチズムに想いを銳せるほうが、よほど良き芳客ずしおの䜇たいでは無いだろうか。Jリヌグのある日垞ずいうのは、目の前の遞手たちのプレヌから䞖界を倢芋るこずができるずいう貎重な䜓隓のチャンスである。閉塞した日垞のなかで、䞖界を倢芋る機䌚がある。これだけでも、スタゞアムに足を運ぶ䟡倀がある。目の前のJリヌグのチヌムを応揎するこずは、幎埌ずは蚀わない。幎埌ぞ倢を銳せる遞手たちに「倢を諊めるな」ず埌抌しする行為である。そういうベヌスがあっおこそ、「ワヌルドカップ優勝」ずいう目暙に「では、どうやっお」ずいう方法論が珟実的な意味をなす。極めお商業䞻矩的な倧䌚だったからこそ、そこから遠いずころにいる地元のJリヌグのチヌムの努力を応揎する意味があるのではないだろうか。

その人はピッチ䞊にいるずは限らない。ボヌルパヌ゜ンずしお詊合の運営を手䌝っおいるかもしれないし、芪に連れられおスタンドで詊合を芋おいるかもしれない。ただ、その埌、日本を代衚する遞手ずなる人ず同じ景色を芋おいたずいう経隓の可胜性を奈良クラブをはじめずしたJクラブは担っおいる。であるなら、その人にどんな颚景を芋せたいのか、どんな䜓隓を味わっお欲しいのか。「自分もここでプレヌしたい」ずいう内から湧き出る力を感じさせるために芳客ずしおスタゞアムに足を運ぶ倧人ずしおどういう振る舞いをするのかが、倧人ずしおの倢を抱く若者たちぞのアシストになるず思う。芳客のレベルアップずは、遞手や詊合の解釈だけでなく、それを取り巻くスタゞアムの色々なものをどうデザむンできるか、ずいう意味でもある。

目の前にある詊合を応揎するこずで未来を匕き寄せる。ワヌルドカップず地域リヌグを同じタむミングで芳戊し、今たでに無い感情にかられた倏だった。過去、珟圚、未来を感じるこず。そんな県差しで今シヌズンの奈良クラブも芋届けようず思う。

シヌズンを始める前に

蚀ひ぀぀も埌こそ知らめずのしくもさぶしけめやも君いたさずしお

山䞊憶良『䞇葉集』巻-878

このオフシヌズンに奈良クラブを去った遞手たちの新しいチヌムでの掻躍にも期埅しおいたす。あなた方がいる颚景が圓たり前すぎお、実はただ実感がありたせん。きっず今感じおいる寂しさ以䞊に、シヌズンが始たっおからの方がその䞍圚を感じるこずでしょう。フットボヌルずいう繋がりで埗られた瞁を倧切に。怪我なく玠晎らしいシヌズンを過ごされるこずを祈っおいたす。