エリアマネジャーのみなさん!あなたの部下指導は、ティーチングですか?コーチングですか?
店長から相談されたとき、あなたはどんな対応をしますか?
「売上が落ちているんですが、どうしたらいいですか?」
店長からこう相談されたとき、あなたはどんな対応をとっていますか?
おそらく多くのエリアマネジャーは、すぐに「だったらこうしなさい」「まずこれをやってみて」と答えているのではないでしょうか。
この記事を読みながら、ぜひ自分の指導スタイルを振り返ってみてください。おそらく、ティーチング的なアプローチ(答えを教える)が多いと気づくはずです。
なぜエリアマネジャーは「答えを教えすぎて」しまうのか
答えを教えすぎてしまう背景には、主に2つの理由があります。
① 「教えること=自分の仕事」という誤解
エリアマネジャーの多くは、現場で結果を出してきたプレイヤーです。豊富な経験と知識を持っているからこそ、「それを教えることが自分の価値だ」と考えてしまう。教えられなければ、エリアマネジャーとしての存在意義がないと感じてしまう。
しかしこれは誤解です。エリアマネジャーの本当の価値は、答えを持っていることではなく、店長が自分で答えを出せるようにすることです。
② 忙しさから来る「反射的な回答」
多店舗を抱え、日々さまざまな問題が飛び込んでくるエリアマネジャーにとって、相談のたびに時間をかけていられないという現実もあります。「早く解決したい」という善意から、つい反射的に答えを言ってしまう。
しかしその「時短」が、長期的に店長の依存を生み、結果的に自分の首を絞めることになります。
ティーチングとコーチングの違い
シンプルに整理するとこうなります。
ティーチング:答えや知識を「教える」
コーチング:問いかけによって相手の答えを「引き出す」
どちらが正しい、間違いということではありません。大切なのは、場面に応じて使い分けることです。
ティーチングが適切な場面
コーチングが重要とはいえ、すべての場面でコーチングが正解なわけではありません。以下の場面ではティーチングが適切です。
相手が新人、またはその業務が初めての場合——考える材料自体がない状態でコーチングしても、それは「考えさせるふりをした放置」にしかなりません
緊急事態の場合——クレームや事故など、スピードが最優先の場面で問いかけている場合ではありません
衛生・法律・安全など正解が決まっているルールの場合——ここは迷いなく教えるべきです
問題解決の場面こそ、コーチングが力を発揮する
特に意識してほしいのが、問題解決の場面です。
売上が落ちた、スタッフが定着しない、クレームが続く——こうした相談をされたとき、エリアマネジャーが反射的に答えを出してしまうと、店長は「考えなくていい」と学習してしまいます。
そして気づけば、何か問題があるたびにエリアマネジャーに電話してくる店長が育ちます。これは店長の成長を止めているだけでなく、エリアマネジャー自身の負荷も上げ続けます。
「問いかける」と、人は考える
コーチングの核心はシンプルです。
質問されたら、人は考える。
「どうしたらいいですか?」と聞かれたとき、答える前にこう返してみてください。
「あなたはどう思う?」
「原因はどこにあると思う?」
「今まで試してみたことは?」
「スタッフはどう考えているのかな?」
「我々が目指しているのは何だっけ?」
最初は「え、教えてもらえないんですか?」という反応が返ってくるかもしれません。それでいいのです。その「どう答えようか」と考える瞬間こそが、店長の思考を育てています。
明日から一つだけ、問いかけてみてください
指導スタイルを一気に変える必要はありません。
まず明日、店長から相談されたとき、答える前に一言だけ問いかけてみてください。
「あなたはどう思う?」
それだけでいい。
その一言の積み重ねが、やがて「自分で考えられる店長」を育てます。そしてそれが、エリアマネジャーとしての本当の価値を示すことになります。
