避難指示
数日前、町にはひどい雨が降り大雨洪水警報レベル4が出て、夜中に避難指示をする町内放送があったらしい。
らしいというのは、私は熟睡していたからわからなかったのだ。
その後朝5時に、聞いたことのないスマホのアラームがけたたましく鳴って、町内に避難指示が出ているから避難せよと言うので、家族で顔を見合わせる。
たしかに近所の小さな側溝は水があふれていて、あちこちでかなり危険水域になっていたようだ。
でも近所の人も知り合いたちもだれも避難したと聞かないので、みな「いつもの大雨」という認識だったのかもしれない。
わがやも、かえって家にいたほうが安全と考えて移動しなかった。
一日中消えない「避難指示」の文字に、現実的な想像を巡らす。
避難所に行くために。
まずこの川のような道路状況の中を、子どもたちを連れて外に出る勇気、運転する勇気が必要だ。
少し腰がひける。
いやそのまえに、あまり外出したがらない長男をどう説得する?「家に残る」と言いそうだな。
大雨洪水であれば浸水位で済むかもしれないけども、地震だったら?
土砂災害で家が崩れそうだったら?
「あなたは車中泊でいいから」
と言えば車に乗ってくれるかな。
「それなら行く」と言いそうだ。
皆で車に乗って避難所に移動。
長男は車中避難。
でもエコノミークラス症候群も心配。
夏は熱中症、冬は雪に埋もれての一酸化炭素中毒や低体温症もある。
長男以外は、たぶん避難所生活を送れる。
でも長男は。
人が多いところはだめだ。パニックというより身体がこわばって動かなくなる。
以前よりは、少しはましになっただろうか。
1日2日ならよいけれど、数日だと。
私たち親がいないところで被災したら?
ほかの兄弟だけ近くの避難所に行かせて、では長男は?
ここまで考えても明確な答えは出ず、そのときにならないと分からないと、やはり堂々巡りになってしまった。
いまはいつどこで災害が起きるか分からないのだから、具体的に考えていかねばならないなと、あらためて感じた次第です。
能登の地震のあと「そのとき、自閉症スペクトラム障害の人は」というドキュメンタリーが放送されていて、他人事ではないなぁと思ったのだった。
きっと今回の熊本地震でも、特性や身体障害、病気等のために動くに動けない、そういう人も多かったのではと思う。
避難している皆さんが、早く自分の生活に戻れますようにと願う。
