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​待ち望んだ初勝利のスタジアムで娘が見つめていたもの|第3節 レノファ山口FC戦

​「パパ、勝ったら、めっちゃ嬉しいな」

今シーズンが開幕し、カップ戦を含めて3試合。

勝利が遠かった奈良クラブでしたが、ようやく初勝利した帰り道での娘からの感想でした。

いつもは、勝ち負けとは別世界にいる、はるちゃんの言葉は少し新鮮な感じ。

​——でも、今思えば、この言葉にたどり着くまでの1日は、いつもと少しだけ空気が違っていたのかもしれません。…いや、違っていたのは僕のほうだったのかな。

荷造りの手を止めてスタジアムへ

実はこの週末の我が家は戦場でした。

目前に控えた引っ越しに向けて、部屋中は段ボールの山。

荷造りに集中しているパパとママを横目に、はるちゃんは1人でパズルや折り紙で遊んでくれています。

​「ごめんな、ほったらかしにして」という申し訳なさと、一向に減らない積み上がる荷造りの山。

​​さすがに、「今日はおとなしく荷造りをしとこうか…」という迷いもありましたが、「今日こそは初勝利を」という思いと、はるちゃんの気晴らしのため、いつものようにロートフィールド奈良へと向かうことにしました。

まずは、スタジアムに行く前に図書館に寄り道。

「山口」は漢字書ける!

前回、鹿児島ユナイテッドFC戦から始めた、『あいてのまち のーと』を作るためです。

この試合の対戦相手である、レノファ山口FCがある、山口もはるちゃんが行ったことのない街で、図鑑を開くまで、何も知らない状態。

むしろ、小田切監督や中島賢星選手が奈良から「お引っ越し」したチームとの印象しかないです。

それでも、「秋芳洞」や「ナベヅル」、「ふぐ」のことを「ふく」と言うなど、この日も相手の街のことをたくさん知ることができました。

完成した、山口の『あいてのまち のーと』

夏の暑さとスタジアムの熱気

ナイターの試合でも、スタジアムに到着した、夕方頃は、まだまだ夏真っ盛りの厳しい暑さ…。

はるちゃんもほっぺを真っ赤にしながら、イベントを楽しんでいます。

お見送り芸人しんいちさんの存在は知らなくても、大勢の大人たちが楽しそうにしているのを見て、有名人だということは分かったかな。

CuteRobinにも久しぶりに会えて嬉しそう(LIVEも見たかったよね)。

そして、この日も選手と記念撮影させてもらいました。

関沼海亜選手、おかえりなさい!

まだまだ人見知りで緊張してしまいますが、本人なりには、「だんだん慣れてきたよ」とも。

そして、初対戦?のレノファ山口FCのサポーターさんも奈良までたくさん!

やっぱりJ2レベルですね。

スタジアム内で奈良クラブを応援する挨拶をしていた、お見送り芸人しんいちさんへの盛大なブーイングは、流石の反応でした(笑)

ようこそ、奈良へ!

息をのむ90分と、隣の小さな視線

連敗続きで苦しい状況の奈良クラブ。

画面越しではなく、スタジアムで見る試合はやっぱり心臓に悪い。

ピンチの連続に、何度も頭を抱え、祈るように拳を握りしめます。

それでも、久しぶりに先発出場の​富樫佑太選手の素晴らしい動きに、奥田雄大選手の鋭い前線への縦パス。そして川﨑修平選手の、あの息をのむような美しいゴール!

​スタジアムが爆発したような歓喜に包まれた瞬間、周りの大人たちの熱狂をじっと見つめる、はるちゃんの姿がありました。

​試合終了の笛が鳴り、ついに掴み取った今シーズン初勝利。

これまた、弾けるような笑顔で挨拶に来る選手たちと、肩を組み合って喜ぶサポーター。

​その熱気が冷めやらぬ帰り道に、冒頭の言葉がはるちゃんの口から飛び出しました。

​「パパ、勝ったら、めっちゃ嬉しいな」

​その一言を聞いた瞬間、ふと疑問が頭に。

​はるちゃんにとって、勝ち点3の重みも順位表の位置も、あまり意識できていないはず。それなのに…?

負けて帰る日、パパがどれだけ努めて明るく振る舞おうとしても、漂う重い空気を彼女は敏感に察していたのでしょうか。

​もしかしたら、「勝ったら嬉しいな」は、今季初めての笑顔を見せるパパを見て、「パパが嬉しいから、自分も嬉しい」と気を遣ってくれた言葉だったのかもしれません。

​それとも、勝てない日も一緒にスタジアムへ通い、相手の街を知りながら、悔しさや熱気も共有するうちに、彼女の心の中にも少しずつ「奈良クラブに勝ってほしい」というサポーターの芽が育ってきたのかな。

​「パパが嬉しいから」から、「自分たちのチームが勝ったから」へ。

​あの言葉は、いつもは勝ち負けとは別世界にいる、はるちゃんが、一人のサポーターとして踏み出した、小さくて愛おしい第一歩だったのかもしれません。

奈良クラブの選手たち、初勝利おめでとう!

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