誰にも言わずに、一泊だけ遠くへ行ってきた
今朝、始発に近い電車に乗って、そのまま会社へ向かった。
昨日は一日、有給を使った。会社には「私用で」とだけ伝えて、誰にも行き先は言わなかった。九月に入ったら、と決めていた一人旅だった。
宿に着いて、温泉に浸かって、近くの店で夕飯を食べて、早く眠った。それだけのことだった。写真もほとんど撮らなかった。特別な景色に出会ったわけでも、何かが劇的に変わったわけでもない。
それでも、帰りの電車の窓に映る自分の顔は、いつもより少しだけ表情がゆるんでいた気がする。誰にも言わずに出かけたことへの後ろめたさと、久しぶりに息が深く吸えた感覚が、同じ場所に並んで座っていた。
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会社ではきっと、いつも通りの顔で今日を過ごす。行ってきたことは、しばらく自分だけの引き出しにしまっておこうと思う。
