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折り返しの日に

 きょうは六月三十日。一年のちょうど半分が終わる日。

 前回の予約からいつもの間隔で計算したら、たまたまきょうになった散髪。ならばこの日を「ことし前半を締めくくる日」にしようと決めた。伸びた髪を切り、頭も気持ちもすっきりさせて、明日からの後半戦を始めたかった。

思えばこの一カ月、仕事の合間を縫って、ずっと片付けをしていた。

特に向き合ったのは、紙や書類の山。一枚一枚目を通してみると、大半は今のじぶんにはもう必要のないものばかり。それでも捨てられずに取っておいたのは、「いつか使うかも」「何かの役に立つかも」という、過去や未来に対する執着だったのだとあらためて気づかされた。

 燃やせるごみの日が来るたび、こまめに、せっせと手放していく。ただ捨てるだけでなく、取材ノートなど一部の記録はドキュメントスキャナでデータ化した。最初は全部捨ててしまおうと思っていたけれど、「データとして持っておけば、後々見返したときに面白いかもしれない」と気づいたから。紙の束は消えても、大切な記憶の欠片は形を変えて手元に残る。

 紙の整理に背中を押されるように、片付けはどんどん加速していった。

使っていないものを手放し、ベランダを徹底的に掃除し、エアコンのフィルターの汚れを取り除き、玄関のたたきをピカピカに拭き上げた。

 ずっと先延ばしにしていて心のどこかで引っかかっていた行政の手続きにも足を運んだ。引き出しの奥から出てきた期限切れのカードや、もう使わないカードには、感謝とともにハサミを入れて手放した。

「一年の半分が終わる、六月三十日までにすべて終わらせよう」

途中からなんとなく設定した目標に向かって地道に手を動かし続け、きょう、ついにやり遂げることができた。部屋を見回すと、心地よい余白が広がっていて、心の底からホッとした。

 すると不思議なもので、ずっと気がかりだったことについて、まるで見計らったかのように知らせが届いた。タイミングがたまたま合っただけなのだろう。それでも、執着を手放して心に余白ができていたから、その知らせを素直に受け取れたのだと思う。

 一年の折り返し地点を、こんなにも穏やかで、晴れやかな気持ちで迎えられたことがうれしい。

すっかりきれいになった部屋で深呼吸をする。身軽になった新しいじぶんで、明日からの後半戦を、また地道に歩いていきたい。

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