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倩橋立巡瀌①奇跡のレンタサむクルず、海に湧く真氎・磯枅氎〜倩橋立神瀟

Ricoです。

先日、前線・埌線・完結線の䞉郚構成でご玹介した「籠神瀟〜眞名井神瀟」。あの䞀日は、私にずっお元䌊勢の栞心に觊れる旅でした。
その瞬間を振り返るず、実は、あの参拝に蟿り着くたでの「道のり」そのものが、すでにひず぀の奇跡の重なり合いのように感じられおいたのです。

そこで今回から、2025幎5月の倩橋立巡瀌を、あらためおシリヌズずしお蚘録に残しおいきたいず思いたす。

その第䞀回ずなる本皿でお䌝えするのは、東京を発぀倜行バスから、人生で初めお乗る京郜䞹埌鉄道、そしお自転車で枡った倩橋立の砂州、その途䞭で出䌚った磯枅氎ず倩橋立神瀟たで。

そしお籠神瀟の幟が芋えおくる、察岞の手前たでの「道のり」です。

実際に足を運んでこそ感じられる、この聖なる砂州の䞖界。
よろしければ、しばしお付き合いください。

倜行バスず京郜䞹埌鉄道──「蟺境」ぞ向かう時間そのものが祈りになる

倩橋立は、地図で芋るず京郜府の北郚、日本海に面した宮接湟にありたす。京郜駅からのアクセスは、決しお「近い」ずは蚀えたせん。

京郜駅から倩橋立駅たで、玄時間匷でした

今回のルヌトは以䞋の通りです。

東京から倜行バスで京郜ぞ入り、京郜駅を早朝に発぀ルヌトで向かいたす。
▶京郜駅5時31分発のJR嵯峚野線に乗り蟌み、
▶そこから山陰本線、舞鶎線ぞず乗り継ぎ、ようやく犏知山ぞ。
▶ここから先は、JRではなく「京郜䞹埌鉄道䞹鉄」に乗り換えたす。

この䞹鉄、乗り方ずいうか、切笊の賌入方法が独特で、少し戞惑いたした。けれど、その「勝手の違い」こそが、自分が日垞の圏倖ぞず足を螏み入れおいるこずを教えおくれる合図のように感じられたのです。

車窓を流れる景色を眺めながら、ゆっくりず高たっおいく気持ちを味わう。
芳光地ぞ「効率よく」到達するこずよりも、蟿り着くたでの時間を味わうこず。

聖地巡瀌の醍醐味は、この「移動の時間」にこそ宿っおいるのだず、い぀も感じたす。

倩橋立駅に着いたのは、ちょうど朝の8時30分前。
さあ、ここからが本番です。

䞀日の参拝予定──「流れに任せる」ずいう心構え

倩橋立駅から、いよいよ倩橋立方面ぞ向かいたす。
今回、私が思い描いおいた䞀日の参拝予定は、おおよそ次のずおりでした。

・倩橋立神瀟
・籠神瀟神仏霊堎
・眞名井神瀟
・成盞寺西囜䞉十䞉所
・智恩寺

氎蟺に向かう手前で、たず倧きな䞉門が目に飛び蟌んできたす。
「倩橋立 智恩寺」──日本䞉文殊ず呌ばれる寺院のひず぀です。

遠目に拝芋しただけでも、矎しい景芳ず数々の芋どころが期埅される䜇たい。しかしながら今回の初参拝は、籠神瀟、そしお奥宮の眞名井神瀟を䞻目的ず決めおいたので、智恩寺は䞀日の「締めくくり」ずしお、最埌に蚪れるこずにしたした。

予定通りに進むのか。。。
それは、その時の自分にも分かりたせん。
そしお、誰にも分からないものです。
だから、遠埁の時は、い぀も「流れに任せお」進むのがいちばんだず、私は思っおいたす。

レンタサむクルずの出䌚い──開店前の自転車を快く貞しおくださった話

たず向かうべきは、倩橋立の察岞北偎にある籠神瀟。玄3.6キロの砂州を枡らなければなりたせん。歩けば片道50分前埌。自転車があれば、ぐっず効率が䞊がりたす。事前に調べたずころ、駅呚蟺にはいく぀かレンタサむクルがあるずのこずでした。

ずころが、9時を回ったばかりの駅前は、ただ人の気配がたばら。
レンタサむクルの看板は芋぀かるものの、肝心の店が芋圓たらず、しばらく付近をりロりロするこずに。だぁれもいないのです。

そんなずき、ある堎所で地元の芪父さんを芋かけたので、思い切っお声を掛けおみたした。「レンタサむクル屋さんの看板があったのですが、どこから借りればいいのですか」ず。

するず驚いたこずに、その芪父さんが先ほどたで話しおいた盞手こそ、たさにレンタサむクルの店䞻だったのです。「ちょっず埅っずっお」ず、わざわざ店䞻を呌んでくださいたした。感謝しかありたせん。

さらに、すぐに鍵ず自転車を手配しおいただき、無事にスタヌト。

埌から気づいたのですが、なんず開店前の時間だったのです。それを快く貞しおくださった「ちりめん問屋さん」のレンタサむクル。心からの感謝を蟌めお、ここに玹介させおいただきたす。
䞁寧に察応いただけるおすすめのお店です。

予定しおいなかった出䌚いず奇跡のような瞬間──。
偶然にお声を掛けさせおいただいた、こういう「流れに任せた先」で生たれるご瞁こそ、旅の本質なのでしょう。
蚈画通りに進めるこずよりも、その堎の流れに身を委ねるこず。
思いがけない圢で扉が開かれおいくずきはあるものです。

いざ、出発

倩橋立を枡る──
「倩の浮橋」をめぐる神話の䞖界

自転車を挕ぎ出すず、たず目に入るのが「倩橋立の石柱」ず「日本の道100遞」の顕地碑です。倩橋立は、その矎しい束䞊朚の景芳から、「日本の道100遞」の䞀぀に数えられおいたす。

深緑の氎蟺に沿っお、玄5000本ずもいわれる束䞊朚が続きたす。
砂州の地衚のわずか䞋、深さ60〜120メヌトルのあたりには地䞋氎脈が通っおいお、それがこの束林を育おおいるずいわれおいたす。

海の真ん䞭にありながら、淡氎で束が生きおいる──この事実だけでも、倩橋立がいかに䞍思議な土地であるかが䌝わっおきたす。

道䞭には、「九䞖戞の束」「倫婊束」「双韍の束」など、名前を持぀束が点々ず。
お地蔵さたには䞀瀌を。
䞎謝野寛・晶子倫劻の歌碑も静かに䜇んでいたす。

倩橋立を芋守るお地蔵さた

そしお、氎蟺沿いを走りながら空に目を遣るず、ふず倧きな日茪が空に浮かんでいたした。

すべおは感謝しかない──そんな蚀葉が、自然ず心に湧いおきたす。
グッず感じる想いを胞に、䞡脇に据えられた束の䞊びの矎しさに感動しながら、快適に進んでいきたす。

倩橋立をめぐっおは、いく぀もの神話ず䌝説が語り継がれおいたす。
最も有名なのは「倩の浮橋」の䌝説でしょう。

倩に䜏む男神・䌊匉諟尊いざなぎのみこずが、地䞊に䜏む女神のもずぞ通うために架けたハシゎ。
そのハシゎが、神々が眠っおいる間に倒れお、長倧な砂州になったのが倩橋立だ──ずいう䌝承です。

✔ 倩ず地を぀なぐ「橋」。
✔ 男神ず女神を぀なぐ「瞁」。

この地が叀くから恋愛成就・瞁結びのパワヌスポットずしお信仰されおきたのは、この神話に由来しおいたす。

自転車を降りたり、たた挕いだりしながら、この砂州がどのようにしお生たれたのか、その成り立ちに思いを銳せたした。

磯枅氎 ―海に囲たれお湧く、䞍思議な真氎

しばらく進むず、「磯枅氎いそしみず」にたどり着きたした。

ここは、倧事な堎所だ。そんな感芚が、足を止めさせたす。
有り難くお枅めをさせおいただき、この旅を共にするネックレスも浄化させおいただきたした。

磯枅氎は、呚囲をぐるりず海に囲たれた倩橋立の砂州の䞊にありながら、塩気をたったく含たない真氎が湧き出る、䞍思議な井戞です。

1985幎昭和60幎には、環境省の「日本の名氎100遞」の䞀぀に遞定されおいたす。

なぜ、海の真ん䞭で真氎が湧くのか。これには科孊的な説明がありたす。

砂州のような地圢では、地䞋にしみ蟌んだ雚氎が、比重の重い海氎の䞊にレンズ状の淡氎の局を圢成したすガむベン・ヘルツベルクのレンズず呌ばれる珟象。磯枅氎は、この淡氎局から湧き出る氎なのです。

科孊が解き明かしたメカニズムを知っおもなお、海に囲たれた地で湧き出る真氎の神秘性は、少しも色耪せたせん。
むしろ、自然の粟劙な仕組みぞの畏敬の念が深たりたす。

この磯枅氎は、平安時代の歌人・和泉匏郚が「橋立の 束の䞋なる 磯枅氎 郜なりせば 君も汲たたし」ず詠んだず䌝えられおいたす。少なくずも平安時代には、すでに名氎ずしお人々に知られおいたこずがわかりたす。

叀来「長寿の霊泉」ずも称えられおきたしたが、珟圚は地䞋氎であるこずから飲甚は䞍可ずされ、参拝時の手氎ずしお甚いられおいたす。

䜕ものにも混じらない、玔粋な氎。

それは、人が本来もっおいる枅らかさや匷さを思い出させおくれる──そんな象城のようにも感じられたした。

倩橋立神瀟橋立明神──韍神を祀る、束林の䞭の鎮守

磯枅氎のすぐ隣に䜇むのが、今回の道䞭で参拝した「倩橋立神瀟」です。
「橋立明神」の異名でも知られおいたす。

束䞊朚の䞭にひっそりず建぀この神瀟は、厳かな静けさに包たれおいたした。海偎に立぀䞀の鳥居は、か぀お参拝者が船でこの地に枡り、ここから䞊陞しお参拝しおいた頃の名残です。
倩橋立芳光協䌚によれば、明治時代たで倩橋立の倧倩橋の端はこの䞀の鳥居あたりたでしかなく、人々は船で鳥居たで枡り、束䞊朚の参道を歩いお本殿ぞ向かったのだそうです。

埡祭神──豊受倧神・倧川倧明神・八倧韍王

倩橋立神瀟の埡祭神は、
✔ 豊受倧神ずようけのおおかみ
✔ 倧川倧明神おおかわだいみょうじん
✔ 八倧韍王はちだいりゅうおうずされおいたす。
※宮接垂の公匏情報より

豊受倧神は、察岞の籠神瀟・眞名井神瀟にゆかりの深い、衣食䜏を぀かさどる神。
倧川倧明神は、舞鶎垂にある加䜐郡唯䞀の名神倧瀟・倧川神瀟の埡祭神ず同名で、由良川流域に広く信仰される蟲業神ず考えられおいたす。

そしお特城的なのが、八倧韍王です。

なぜ韍神が祀られおいるのか──「九䞖戞瞁起」の䞖界

倩橋立には、韍にた぀わる䌝説が数倚く残されおいたす。
その䞭心にあるのが、智恩寺に䌝わる「九䞖戞瞁起くせのずえんぎ」です。

この瞁起によれば、日本の囜土創生の頃、この地で韍が暎れおいたした。
そこで神々が盞談し、䞭囜の五台山から智恵第䞀の仏である文殊菩薩をお招きしたす。文殊菩薩はこの地で長きにわたり説法を続け、暎れおいた韍をこずごずく善韍ぞず改心させたず䌝えられたす。

こうしお改心した韍が、のちに八倧韍王ずしお祀られた──これが、倩橋立に韍神信仰が根づいた由来ずされおいたす。
八倧韍王は、もずもず仏法を守護する倩韍八郚衆に属する竜族の八王で、叀くから雚乞いの神ずしお党囜で信仰されおきたした。

぀たり倩橋立神瀟は、神道の神々ず、仏教由来の韍神信仰ずが、ひず぀の聖地のなかで重なり合う堎所なのです。
神ず仏が分かち難く重なり結び぀く、日本ならではの信仰の颚景がここにありたす。

双韍の束も象城的です。

智恩寺の鎮守ずしお──䞉瀟参りの䞀瀟

倩橋立神瀟は、もずもず智恩寺の文殊堂の鎮守瀟ずしお建おられたずいわれおいたす。元䌊勢の地ずもいわれたすが、平安末期から鎌倉時代にかけお広たった文殊信仰にもずづき、文殊堂境内の鎮守ずしお祀られたず考えられおいたす。

珟圚では、察岞の元䌊勢籠神瀟・眞名井神瀟ずあわせお参拝する「倩橋立䞉瀟参り」の䞀瀟ずしお、恋愛成就・瞁結びの祈願に蚪れる人が絶えたせん。

束林の奥にひっそりず䜇み、海の景色を垣間芋せるこの神瀟。
掟手さはないけれど、叀来の祈りの気配が静かに息づいおいる──そんな深さを感じる堎所です。

散歩するご婊人ずの察話──「歩くこず」が心を調える

倩橋立の䞖界を党身で感じながら進んでいるず、お散歩䞭のご婊人に出䌚いたした。普段、私は知らない方に自分から声を掛けるこずはあたりしないのですが、なぜかこの時は、自然ずご䞀緒に歩かせおいただくこずになったのです。

そのご婊人は、毎朝、倩橋立の端から端たでゆっくりず歩かれるのだそうです。

「歩くのがいちばんですよ」──。その蚀葉が、深く心に残りたした。

自転車で枡れば確かに速い。その䞀方で、自分の足で䞀歩ず぀砂州を螏みしめお歩く時、人は本圓に心が調う時間を䜓感できるのだず感じたす。
束の銙り、波の音、足裏に䌝わる砂の感觊──。
それらすべおが、五感を通しお心を敎えおくれる。

倩橋立は、ただ展望台から「絵」ずしお眺めるだけの堎所ではありたせん。その地に降り立ち、自分の身䜓でその空間を通り抜けおこそ、本圓の魅力が立ち䞊がっおきたす。

日本䞉景ず謳われるこの地の真䟡は、歩いおみお初めお感じられるのだず、ご婊人ずの短い察話が教えおくれたした。

真名井川の橋を枡っお──察岞の籠神瀟ぞ

倩橋立神瀟をあずに、さらに北ぞず自転車を進めたす。

束の䞊朚道を颚に吹かれながら、真名井川に架かる橋たでやっおきたした。自転車を借りおから、ここたでおよそ40分。

倧きな通りに出るず、籠神瀟の幟が芋えおきたす。

ここから先は、元䌊勢籠神瀟、そしお奥宮の眞名井神瀟での参拝が、この䞀日のクラむマックスです。
造化䞉神、倩之埡䞭䞻神、そしお幜顕䞀劂の䞖界。
あの察岞で私が感じたこず、そしお前回の蚘事で曞ききれなかった珟堎のこず。この蟺りに぀いおは、シリヌズ②であらためおお䌝えしたいず思いたす。

倜行バスから始たり、䞹鉄に揺られ、自転車で砂州を枡り、磯枅氎で身を枅め、韍神を祀る鎮守に手を合わせる。

ここたでの道䞭だけでも、倩橋立ずいう聖なる砂州が、ただの絶景ではないこずを、党身で感じる時間でした。

倩ず地を぀なぐ橋。
男神ず女神を぀なぐ橋。
神ず仏が出䌚う橋。
隔おられたものずものを結び盎す「瞁の堎所」を、私はいた、自分の足ずペダルで枡っおいるず感じるのです。


次回シリヌズ②ぞ、続きたす。


では。

い぀も、ありがずう


@Rico

幞せは自分のために
䞖界が平和であるために

いいなず思ったら応揎しよう